教育年報1972年（S47）-247/285page

(2)恩給年額の改定

　　恩給法等の一部を改定する法律(昭和47年法律第80号)

　及び福島県職員恩給条例(昭和47年条例第45・46号)の施

　行により、全受給者を対象とした増額改定を行なった。

　　この改定措置は、昭和45年度における公務員給与の改定

　率(12%)及び消費者物価の上昇率(7.3%)を勘案して、

　現行恩給年額の10.1%増の年額に改定し、昭和47年10月分

　から支給した。

　　この年額改定の特例として、昭和35年4月1日以後退職

　した受給者については、昭和47年改定の仮定俸給により算

　出した恩給年額より、退職当時の実俸給年額に、その退職

　時期の区分に応じ、次の表に掲げる率を乗じて得た仮定俸

　給年額により算出した恩給年額が多額の場合は、その額を

　もって改定した。

退　　職　　時　　の　　区　　分	乗　　率
昭和35年4月1日から昭和36年3月31日まで	2,037
昭和36年4月1日から昭和37年3月31日まで	1,897
昭和37年4月1日から昭和38年3月31日まで	1,756

　　その他の主な改正は、次のとおりである。

　　○外国政府職員期間等の通算制限の緩和

　　○旧日本医療団の職員期間の通算制限の撤廃

　　○日本赤十字社の救護員期間の通算制限の撤廃

　　○外国特殊機関の職員期間の通算

　　○勤続加給条件の緩和

　　○長期在職者にかかわる最低保障額の引上げ

　　○恩給外所得による普通恩給の停止基準の是正

　　○その他

(3)退職手当

　　昭和47年度における退職手当の裁定、支給済額の概数はは、

　次のとおりである。

学校種別	人数	金　　　額
小　学　校	270人	1,334,294,027円
中　学　校	135	503,696,189
高等学校	75	278,817,111
盲・ろう学校	6	28,298,398
養護学校	3	753,221
教育庁	8	18,696,07
計	497	2,164,555,014

　5.福祉事業

(1)県費による事業

　1)　結婚記念品贈呈(3年目)

　　　昭和47年度内に新家庭をもった教職員を祝福し記念品

　　を贈呈した。

　　　　記念品(国旗セット、夫婦茶わん)

　　　　贈呈者　288人

　　　　曲夫婦共教職員であるときは記念品は一個である。

　2)へき地教職員芸術鑑賞会(2年目)

　　　県人事委員会指定のへき地3級以上の学校に勤務する

　　教職員に、県文化センターを紹介するとともに、高度な

　芸術文化にふれさせ教養の昂携をはかるため、次の鑑賞会

　を実施した。

期　　日	鑑　　賞　　種　　目	参加人員
8月12日	青少年芸術劇場　歌劇「カルメン」4幕	54人

3)インフルエンザ予防接種事業(新規)

　　　医療機関に比較的恵まれない地域に設置されている県

　　立学校並びに夜間高等学校に勤務する教職員のうち接種

　　希望者について、校医または最寄りの医療機関により予

　　防接種を実施した。

　　　　実施校　　37校

　　　　実施人員　828人

(2)県費と共済組合費による事業

　1)　成人病予防巡回検診(9年目)

　　　教職員の成人病を予防するため、県内26市町村32ヶ

　　所検診会場を設営し、県成人病予防協会の巡回検診車

　　を延べ52日間運行して、血圧・心電図・胃間接撮影・

　　眼底及び尿検査を実施した。

　　　県費に担教職員の実施状況は(ア)のとおりであるほ

　　か、県教職員会任命に属さない者で公立学校共済組合に

　　加入している場については任命権者に実施を委託した。

　　その状況は(イ)のとおりである。

(ア）県費負担教職員実施状況

	A	B	C	受診率		異常所見内訳
	該当者	希望者	受診者	C/A	C/B	血　圧	眼底	心電図	胃間接撮影	尿
	人	人	人	%	%	人	人	人	人	人
県北	2,164	1,342	1,240	57.3	92.3	(32.3)	(1.4)	(1.9)	(41.5)	(17.0)
						401	18	24	515	212
県中	2,339	1,544	1,446	61.8	93.6	(33.1)	(1.8)	(1.6)	(44.0)	(16.2)
						479	27	24	637	235
県南	883	602	521	59	86.5	(23.4)	(2.6)	(1.9)	(46.0)	(22.0)
						122	14	10	240	115
会津	2,035	1,096	906	44.5	82.6	(23.8)	(1.1)	(1.8)	(39.5)	(15.4)
						216	10	17	358	140