教育年報1973年(S48)-193/273page
(2)県指定文化財保存事業
昭和48年度に県費補助金を受けて保存事業を行った指定
文化財は次のとおりである。
区分 補助対象事業名 所在地 補助事業者 総経費 県 地元 重・文 旧南会郡役所 修理 田島町 田島町 2,000千円 1,000千円 1,000千円 〃 〃 防災施設(雷) 〃 〃 1,490 745 745 〃 佐藤家住宅 〃 (報) 国見町 国見町 1,000 500 500 〃 中村城跡 修理 相馬市 相馬市 1,800 900 900 〃 阿弥陀三尊供養石塔 保存施設 須賀川市 須賀川市 500 250 250 史 前田遺跡 〃 船引町 船引町 150 75 75 天 上平窪の椎木群 〃 いわき市 いわき市 600 300 300 〃 前田の大スギ 〃 双葉町 双葉町 320 160 160 〃 東禅寺のめおとスギ 〃 岩代町 東禅寺 150 75 75 無 小浜長折の=匹獅子 後継者養成等 〃 小浜長折三匹獅保存会 200 100 100 重・文 絹本著色仏涅槃図外保存庫修理 会津若松市 観音寺 960 480 480 計 12件 9,320 4,660 4,660
注 重文…重要文化財 天…天然記念物 無…無形文化財
(雷)…避雷針 (報)…自動火災報知器
4.文化財の調査
(1)主要文化財の調査
県内にある主要な文化財のうち、未指定のものについて、
次のとおり調査を行った。
市町村名 主要な文化財 調査担当員 桑折町 旧伊達郡役所 草野和夫 原町市 羽山横穴 伊東信雄・梅宮茂 滝根町 阿武隈洞 三本杉巳代治 猪苗代町 猪苗代湖ミズスギゴケ群落 樫村利道 会津若松市 愛染明王図・寒山拾得図 五十嵐竹雄 北会津村 白山沼のイトヨ生息地 蜂谷剛 会津若松市 家政実記・簗田文書 庄司吉之助 浪江町 高瀬川渓谷 安由初雄 須賀川市 古寺山自奉楽 本田安次 三春町 宗像隆宅 草野和夫 〃 安瀬芳男宅 〃 〃 中山正美宅 〃 〃 山野崇宅 〃 船引町 壁谷八郎宅 〃 〃 泉登祝之助宅 〃 〃 宗像賢寿宅 〃 滝根町 熊谷条之助宅 〃 〃 佐藤兵部宅 〃
(2)文化財基礎調査
1) 目 的
本県の未指定建造物について、その実態はまだ不明な
部分が多かったので、悉皆調査を実施して台帳を整え、
保存対策の資料の一つとする。
2) 対 象
堂塔、社殿、書院、茶室、門、橋梁、厨子、庫裡等
3) 時 代
中世(鎌倉、室町、安土桃山時代)、近世(江戸時代)
の建築になるもの。
4) 調査方法
第1次調査 昭和48年4月〜6月 1,400件90市町村
第2次調査 昭和48年9月〜10月 100件
第3次調査 昭和48年11月〜12月 24件
5) 報告書
「福島県の建造物」文化財基礎調査4として刊行。
(3)歴史民俗資料調査
県内各地に所在する考古・歴史・民俗の資料を調査し、
その保存活用の資料とするとともに、国立歴史民俗博物館
(仮称)の基礎資料とした。
1) 調査対象(文化庁が選択)
歴史部門 180点 相馬市興仁寺相馬昌胤画像など
考古部門 220点 関和久遺跡出土古瓦など
民俗部門 300京 奥会津歴史民俗資料館資料など
2) 調査期間
昭和48年10月から昭和49年2月までの間に適宜実施
3) 調査員
田中正能、誉田宏、鈴木重美、大迫徳行、藤田定興、
鈴木啓、岩崎毎敏夫、佐藤耕四郎'
4) 調査の成果品
文化庁が定めた様式のカードに調査結果を記入するとと
もに、調査物件の写真撮影を行いカードに添付した。な
お、文化庁に提出したカードの写しは県文化センター歴史
資料館に保管してある。
(4)史跡指定調査
1) 目 的
歴史上重要な遺跡の史跡指定を積極的に推進するため
の調査を行う。
2) 調査の対象
関和久遺跡(西白河郡泉崎村)
3) 調査指導
伊東信雄、岡田茂弘、多賀城跡調査研究所員
4) 調査期間