教育年報1973年(S48)-195/273page
て、湿原植生が荒廃などの影響を受けているため、昭和41年
度より群馬県教育委員会とともに保護増殖事業を実施している。
(1)現地作業 5月15日〜10月15日
(2)内 容
○ 湿原植物などの保護と復元に関する調査研究
○ 種播および移植などによる湿原植物の増殖
○ 帰化植物の除去および入山者の啓蒙指導
○ 保護棚および注意札の設置
(3)保護指導委員 (保護調査会員)
馬場篤、蜂谷剛、樫村利道、吉岡邦二、樋口利雄、
橘ヒサ子、星一彰
(4)保護管理員
橘京一(尾瀬原担当) 星武則(尾瀬沼担当)
6.文化財の普及・公開
(1)北海道、東北ブロック民俗芸能大会
1) ねらい
すぐれた民俗芸能を公開し、一般の理解と認識を深め
るとともに、研究協議を行い保護の推進をはかった。
2) 期 日
昭和48年9月9日(日)
3) 場 所
仙台市宮城県民会館
4) 出演公演 団体
御宝殿熊野神社の田楽と獅子舞
5)観覧者 約2,000名
(2)県民俗芸能大会
1) ねらい
県内に遺存する民俗芸能の公開を通じて、一般の理解
と認識を深めるとともに研究協議を行い、保護の推進を
図った。
2) 期 日
昭和48年11月4日(日)
3)場 所
会津高田町中央公民館
4) 出場団体
相馬の民謡と踊り (相馬市)
佐布川の早乙女踊り (会津高田町)
大波住吉神社の鬼舞 (福島市)
伊佐須美神社の太々神楽 (会津高田町)
古寺山自奉楽 (須賀川市)
小松彼岸獅子舞 (北会津村)
牛沢甚句 (会津坂下町)
5) 観覧者
約1、000名 満員なので入場を制限した。
(3)文化財団研修バス
1) 目 的
県民が直接文化財に接して理解を深め、保存、活用の
推進を図る。
2) 内 容
各教育事務所が主催し、研修生50名を募りバス1台を
運行する。
3) 対 象
市町村文化財調査員を主体とし、市町村教育委員一般
人を含める。
4) 講 師
菊地貴晴、田中正能、木田一、鈴木重美、山口孝平
5) 期日・見学先
県北 9月3日会 津願成寺ほか
県中 10月5日 〃 恵日寺ほか
県南 9月27日 いわき 恵日寺ほか
会津 9月28日 県中・県南 如宝寺ほか
南会津 10月22日 会津 松平氏庭園ほか
相双 9月7日 いわき 薬王寺ほか
いわき 9月9日 県中・県南 開成館ほか
6) 記 録
「文化財研修バス実施記録」として報告書を刊行した。
(4)文化財指導者講習会
文化財に関する知識の普及と愛護精神の高揚を図るため、
文化財保護について指導的立場にある関係者の参集を求め
て、文化財に関する専門的事項について講習を行い、市町
村における文化財保護行政の進展を図った。
1) 期 日
昭和48年9月12日(水)、13日(木)
2) 会 場
福島県文化センター
3) 参加者
文化財保護行政を担当する市町村職員、市町村の文化
財調査委員またはこれに準ずる者、小・中・高等学校の
教職員、文化財保存団体の関係者176名
4) 講習内容
ア 専門講義
「仏像彫刻と納入品について」
文化庁文化財鑑査官 倉田文作
「東日本寺院跡について」
早稲田大学教授 滝口宏
イ 講 義
「民俗資料の収集と保存について」
四倉公民館長 和田文夫
「市町村の文化財保護行政の実際について」
県教育庁文化課 今野栄八
ウ 研究協議
「開発にともない文化財の保護をどうしたらよいか」
事例発表 いわき市教育委員会 渡辺徳宝
只見町教育委員会 目黒吉助
助言者 滝口 宏、和田文夫、渡辺一雄
「市町村の文化財保護行政の進展をはかるにはどうし
たらよいか」
事例発表 石川町教育委員会 高木茂昌
鹿島町教育委員会 青田光司
助言者 高木 豊、鈴木 啓、目黒吉明
エ 臨地指導
県指定史跡湯野西原廃寺跡、史跡下鳥渡供養石塔、
重文木造釈迦如来座像(陽泉寺)、重文木造千手観音立像(大蔵寺)