教育年報1974年(S49)-006/303page
第4節 教育企画
1 福島県長期総合教育計画第3期実施計
画昭和49年度の実積評価と今後の方向
昭和49年度の教育行政の実積を評価し、反省を加え、第3
期実施計画の補完修正を行うため、「昭和49年度の実績評価と
今後の方向」を編集した。その概要について述べる。
(1)実績評価の柱
1) 学校における教育指導の充実
2) 芸術文化の振興と文化財保護の強化
3) 社会教育の振興・充実
4) 家庭教育の充実
5) 体格・体力の向上とスポーツの振興
6) 教職員福利厚生の推進
7) 教育行政の効率的推進と組織の充実
(2)行政指標の項目
1) 幼稚園教育 幼稚園数 園児数
2) 小学校教育学校数児童数教職員数
3) 中学校教育学校数生徒数教職員数
4) 特殊教育 学校数 児童生徒数 教職員数
5) 高等学校教育 学校数 生徒数 進学率 教職員
6) 社会教育 学級数 団体数 社会教育施設数
公民館数
7) 芸術文化・文化財 文化団体 ふるさと指定数
8)保健体育スポーツ団体数指導者数体育施設数
学校給食実施校
(3)実績評価の概要
1) 学校教育機会均等の確保一幼稚園教育については、昭
和41年に出した目標数値を大きく上回り、5歳児の就園
率は、64.4%で全国平均を上回っている。
特殊教育については、昭和54年からの養護学校の義務
化に伴う条件整備が必要となる。本県においては、心身
の障害の種類・程度に応じた学校の設置等教育機会の拡
充が急務である。
高等学校教育は、進学率が82%に達したが、全国平均
より低く、また地域差もあるので、地域的な問題点を検
討し、進学率の上昇に努める必要がある。
学校教育における量的拡大が図られて来たところであ
るが、教育の質的向上にいっそう努力する必要がある。
そのための施策を積極的に推進する。
2) 生がい教育や余暇の活用の面から、社会教育・社会体
育の拡充は、今後の教育行政の分野において努力すべき
分野である。施設についても指導者の面においても不足
している。計画的に充実していく必要がある。
3) 芸術文化活動については、文化団体等も増加し活動も
活発になっている。また、民俗芸能のふるさと指定は、
地域における活動の核となっている。開発に伴う遺跡保
護の諸施策が講じられた。文化財の活用面については、
今後検討を要する分野である。
2 第2次福島県長期総合教育計画
策定の準備
福島県における長期総合教育計画は、昭和41年に昭和50年
を目標年次とした10年間の教育計画を策定した。この第1次
福島県長期総合教育計画は、昭和50年をもって終了するので、
昭和49年度と昭和50年度の2年間にわたって、
第2次福島県長期総合教育計画を策定することとし、その策定事務
を進めている。以下、昭和49年度における教育計画策定事務の要
は、次のとおりである。
(1)長期総合教育計画の基本的事項
1) 長期総合教育計画は、変ぼうする本県社会、経済、文
化等の面から見て教育に対する要請をは握し、昭和60年
の本県教育のあるべき姿を想定し、これを実現するため
それを解決する方法を明らかにし、本県教育行政運営の
指針とするものである。
2) 長期総合教育計画は、第1次の基本計画(昭41〜昭50
に引き続く昭和51年から昭和60年までの10年間の計画と
する。
3)今回策定する長期総合教育計画は基本計画とし、その
実施方法は、3か年を単位とする実施計画を別途策定し
てその実現を図る。
4) 長期総合教育計画の策定期間は、昭和49年度と昭和50
年の2か年とする。
昭和49年度 資料収集 現状は握 課題の設定
昭和50年度 目標設定 施策の設定 計画策定
(2)長期総合教育計画策定のための組織
1) 福島県長期総合教育計画策定に関する会議
教育計画に関し、広く県民各層の意見を聴取するため
委員27名をもって組織する。
委員名簿
渡辺俊政 福島県議会商工労働文教委員会委員長
猪俣良記 福島県議会商工労働文教委員会副委員長
石川信義 福島県市長会会長
山本秀雄 福島県町村会会長
本多隼男 福島民報社常務取締役
斎藤英記 福島民友新聞社常務取締役
三枝利光 福島県商工会議所連合会会長
斎藤初四郎 福島県農協五連会長
工藤正悟 福島大学教授
徳田安俊 福島大学教授
菅野八千代 福島県婦人団体連合会会長
高橋義雄 福島県高等学校PTA連絡協議会会長
永山昇 福島県PTA連絡協議会長
矢内誠也 福島県教員組合中央執行委員長
佐藤正一 福島県高等学校教職員組合執行委員長
平井博 福島県文化センター館長
阿部信 福島県市町村教育委員会連絡協議会長
辺見正治 福島県市町村教育委員会教育長代表
色摩勝男 福島県小学校長会会長
天野幸夫 福島県中学校長会会長
池下泰弘 福島県高等学校長協会会長
遠藤修司 福島県私立中学・高等学校協会会長