教育年報1974年(S49)-295/303page

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福島県少年自然の家

  第1節 概   要

 生がい教育の観点から、少年に対する家庭教育、学校教育

及び社会教育の三者の連携を密にして、少年の全人的な教育

を実現する意味で新しく構想された少年期の社会教育施設が

少年自然の家である。学校や家庭では期待しにくい経験をさ

せ、心身ともにたくましい少年の育成を図ることを目的とす

る。

 当所は昭和47年10月1日に開所し、昭和49年度は第3年次

になり、利用者も飛躍的に増加し、かつ、その教育的効果が

広く認められるに至った。

 昭和49年度の重点目標と成果は、次のとおりである。

(1)環境の整備保全

  野外宿泊施設、野外炊飯施設、キャンプ場及び遊歩道を

 整備したので利用人員が増加し、野営による生活訓練の成

 果が得られ、また、自然観察、野外スポーツ等野外活動の

 分野が広められた。

(2)研修内容の充実

  事前打ち合わせの徹底を図り、充実した研修計画により

 研修活動が円滑に行われ、研修計画を高めることができた。

(3)主催事業の開催

  所の設立の趣旨を正しく理解させるため、入所の機会の

 ない者や、遠隔地の者にも研修の機会を与えるため、主催

 事業を実施した。県下各地より多数の参加を見た。登山を

 通じて自然の恩恵、偉大さに触れさせ、また、共同宿泊生

 活を体験させることにより、家族及び仲間との望ましい人

 間関係の醸成に役立つことができた。

(4)文部省委嘱研究の推進

  研究の第2年次目として、研究協力校(5校)の研修活

 動を素材に、「小学校児童の集団宿泊指導のあり方」という

 テーマで、発達段階や研修目的、宿泊期間、班の規模等に

 応じた指導の方法を実証的に研究した。

(6)広報活動の強化

 ○ 所報の発行による所の運営、利用及び活動状況につい

  てPRした

 ○ 報道機関(新聞、テレビ)との協力により活動状況が

  県内に報道され、一般の認識が高められた。

 ○ 主催事業の実施により、参加者による波及的効果が得

  られた。

 第2節 施設・設備の概況

 1 位   置

福島県郡山市逢瀬町多田野字中丸山54

 2 敷地面積

330,0000m2(約10万坪)

  3 建   物

(1)本  館

  鉄筋コンクリート2階一部平屋、延べ面積1,578.67m2

  166人収容 昭和47年3月31日しゅん工

(2)体育館

  鉄骨平家建て54315m2  昭和47年9月25日しゅん工

(3)プール

  25m×15m(7コース)・水深0.9m〜1.1m循環ろ過

 装置、更衣室(男・女)、水洗便所、消毒槽、洗眼所、足

 洗い場、シャワー完備、昭和48年9月5日しゅん工

(4)倉  庫

  ブロック造平屋建 延べ90m2昭和49年2月15日しゅん

  工

(5)公  舎

  所長公舎 木造平屋建て 72.6m2

  一般公舎 木造平屋建て 2とう 各とう52.8m2

  昭和49年2月15日しゅん工

  4 野外活動施設

(1)野営場

 1)面  積

   12,000m2 平坦な自然松林の中の空地に芝植栽

 2)建  物

  ア、野外活動センター

    鉄筋コンクリート造平屋建て91.80m2管理・集会

   ・倉庫の機能を有する。

  イ、ロッジ

    木造トタンぶき平屋建て板張 7とう 各とう

                       34.027m2

  ウ、野外炊事場

    鉄筋コンクリート造り、2とう 各とう54.00m2

    水道・調理台・炉完備

  エ、野外便所

    鉄筋コンクリート造り 2とう 各とう23.87m2

    水洗式 男女別

 3) その他主な施設

   国旗等掲揚塔(集いの広場 3本、野営場 3本、体

  育館 2本)、営火炉(1基)、屋外消火せん(3期)、

  焼却炉(2基)

 4)収容人員

   ロッジ7とう分84人(各とう12人)

 5) しゅん工

   昭和49年2月15日

(2)運動場

  本館前の一段下った位置に12,000m2の運動場がある。

(3)自然遊歩道並びに観察コース

  オリエンテーリング、フィールドワークや自然観察も可

 能なように、全山くまなく遊歩道を整備し、中丸山東南端


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