教育年報1975年(S50)-037/303page
諮問第2号 「週休2日制の実施に伴う社会教育
のあり方について」(継続審議)
2)第2回定例会
ア、期 日 昭和50年12月18日
イ、場 所 県庁西庁舎11階第4会議室
ウ、内 容
(ア)諮問事項
諮問第1号 「週休2日制の実施に伴う社会教育
のあり方について」の答申について
(イ)報告事項
(ア) 昭和51年度予算要求の概要について
3)第3・4回定例会
ア、期 日 昭和51年2月12・13日
イ、場 所 福島市飯坂町福島県婦人会館
ウ、内 容
(ア) 報告事項
(ア) 昭和51年度社会教育関係予算の概要について
(イ) 昭和51年度社会教育関係事業の概要について
(ウ) 国立少年自然の家の建設概要について
(エ) 福島県少年自然の家、福島県海浜青年の家の概
要について
(オ) 集団宿泊指導についての研究報告
(カ) 校庭開放事業について
(3) 昭和50年度社会教育委員会議答申
昭和48年6月22日付をもって、県教育委員会は、社会教
育委員会議に対し、「週休2日制実施に伴う社会教育のあ
りかたについて」諮問したが、昭和50年12月18日次のとお
り答申があった。
昭和50年12月18日
福島県教育委員会 殿
福島県社会教育委員会議
議長 辺見正治
週休2日制の実施にともなう社会教育の
ありかたについて
昭和48年6月22日付けをもって当委員会議に対し諮
問のあった標記のことについて別紙のとおり答申いた
します。
まえがき
1 昭和48年6月22日"週休2日制の実施に伴う社会教育の
あり方について、県教育委員会から諮問があった。
本委員会議は諮問事項の審議を指導者部会、施設部会の
2部会を設け経済企画庁の指導や社会教育関係者からの意
見聴取を含め8回にわたる審議を行ない、本年3月26日中
間報告を行った。
2 教育の振興充実のためには、適切な指導者の確保が必要
であることはいうまでもないが、特に、社会教育は多種多
様な学習要求をもつ地域住民を対象に、人々の自主的な学
習活動を基盤に行うことから、その学習内容及び学習方
法は極めて多様であり、それだけにさまざまな専門的能力
をもった多くの社会教育指導者が求められている。社会教
育指導者の中には、行政当局や施設に勤務する職員と、ま
たそうでない民間指導者とがある。社会教育においては、
行政当局が実施するほか、民間の活動として行なわれる分
野のものが大きいので、今後多くの民間指導者の活動が期
待される。
特に週休2日制の実施に伴う余暇が一段と増大すること
から、民間指導者の積極的な参加と協力のための諸条件を
整備することが行政上の課題となっている。
3 本委員会議は、このような市町村における社会教育指導
者の重要性にかんがみ、市町村社会教育主事の確保策、社
会教育活動の中心施設である公民館職員の充実策及び民間
指導者の拡充策に力点をおき、行取上配慮すべき事項につ
いて意見をとりまとめた。
4 社会の進展に即応し、生がい教育の立場から生活の向上発
展を図るうえに生じてくる種々の課題を解決するため、青
少年をはじめ、成人各層にわたり学習活動が強く要求され
る。これらの学習活動に場を提供し、刺激を与え、これを
助長するため、社会教育施設のもつ役割は極めて大きく、
社会教育事業の拡充と相まって、施設設備の整備充実が強
く望まれる。
5 公民館、青少年教育施設などの新しい施設が生まれ、そ
の数も年々増加しているが、しかしその絶対数は少なく、
地域格差も大きくなっている。また専門職員の不足、施設
設備、資料の不備、運営上の配慮の不足などのため、本来
の目的にかなった活動が十分展開できない現況にある。し
たがって施設の計画的整備と体系的配置、校庭開放及び社
会教育関係者の研修の研究調査、情報処理の機能をもつ社
会教育センターの設置に力点をおき行政上配慮すべき事項
について意見をとりまとめた。
社会教育指導者の充実強化
のための施策
1章 市町村社会教育主事の確保
について
1 現状と課題
(1) 社会教育主事は、教育委員会事務局に置かれる社会教
育行政の専門職員で(社教法第9条の2)、社会教育を行
う者に専門的・技術的な助言と指導を行うものである。
とりわけ市町村の社会教育主事は、地域住民の教育的要
請を的確には握し、学習意欲の啓発、学習の組織化、各
施設の利用、指導者の発見と活用など、社会教育振興の
推進者としての役割が期待されている。したがってその
充実は現下の不可欠な要件である。
(2) 社会教育主事の役割の重要性にかんがみ、法令上人口
1万人以上の市町村は義務設置が課せられており、人口
1万人以下においても設置するよう行政指導を行ってい
るところであるが、現状においてはかなりの未設置町村
や、設置している市町村においても兼務者が多く、量的
にも極めて貧困である。