教育年報1975年(S50)-257/303page

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福利厚生

第1節 教職員の福利厚生事業

 1 概要

 教職員の福利厚生については、教職員の生活安定と福祉の

向上を目指し、県教育委員会、公立学校共済組合並びに財団

法人福島県教職員互助会が、緊密な連携を保ちながら、福祉

対策の推進を図ってきた。

 恩給及び退職年金の年額が8月1日から改善支給された。

恩給年額については、公務員給与引上率29.3%の増額と、普

通恩給等の最低保障の改善とその他の改善がなされた。

 また昭和44年度以前の退職に係る者については、退職時期

により恩給水準と公務員給与水準との格差の是正改善が昭和

51年1月から実施された。

 退職年金の年額については、恩給の増額改定措置に準じて

改定がなされた。

 地方公務員等共済組合法が昭和49年6月25日改正され任意

継続組合員の制度が新設されたことに伴って、187名がこの

制度を利用し、各種の給付を受けるとともに、互助会におい

ても任意継続会員制度を設けて福祉の増進に寄与することと

なった。

 重点事業として実施している人間ドックについては、検診

人員の増と併せて、40才、45才、50才及び55歳に達した者を

対象として実施するよう改めた。更に任意継続会員となった

者に対しては、公立学校共済組合東北中央病院において希望

者全員に対して検診するなど充実を図った。

 教職員住宅の整備については、県立学校分として、福島市

に鉄筋コンクリート造り1棟24戸、県立医大組合員分として

鉄筋コンクリート造り1棟18戸と県立学校長等公舎木造3戸

を建設整備した。

 また、市町村教職員住宅についても共済組合資金により16

戸を建設した。

 教職員の持家建設促進のための共済組合住宅資金貸付につ

いては、前年度は急激な需要額の増大により資金に不足を生

じたことにかんがみ、年度中に住宅貸付けを希望する者の調

査を実施して適時に貸付けができるよう改善を図った。

 しかし、資金総額に比して希望額が多かったため、貸付限

度額等に一部規制を加えざるを得なかった。

 厚生事業については、昭和49年7月に実施した「教職員生

活実態調査」の結果に基づいて、美術展及び芸術鑑賞助成、

大学入学祝金の新設、更に、近県保養施設の利用助成、海山

の家増設及び指定旅館の増設等の充実を図った。

 また、教職員及び被扶養者か疾病で入院した時、し体不自

由児施設及び重症心身障害児施設に入院した時、重度身体障

害者及び重度精神薄弱者並びに65歳以上の者で在宅療養した

時には入院在宅療養補助金を交付するよう制度の新設をする

等教職員の福祉の増進に努めた。

2 共済組合員数・被扶養者数

区 分 共済組合員数 被扶養者数
一般組合員 13,208 8,406 21,614 34,367
船員組合員 23   23 58
任意継続組合員 150 37 187 160
13,381 8,443 21,824 34,585

3 短期給付事業

(1)概要

 昭和50年度の短期給付に当てる掛金(福祉財源を除く)の

収入額は、1,334,979千円(前年度比58%増)となり、また

地方公共団体の負担金(福祉財源を除く)は、1,336,043千円

(前年度比58%増)を示したため、昨年度の収入に比べて

173,242千円の増収となった。

 一方、給付面を見ると、医療給付で324,241千円の増(前

年度比15.2%増)、その他の法定給付で9,474千円の減(前

年度比7.0%減)となり、また、附加給付においては57,376

千円の増(前年度比20.7%増)を見たため、総支出額は昨年

度より14.6%多い2,919,536千円となった。

 以上により、賠償金、利息等のその他の収入を加えても、

なお210,382千円の赤字が生じたため、本部からの回送金等

を得てこれを充当した。

  組合員1人当たりの掛金額  61,170円

      〃   の給付額 133,776円

(2)短期給付額(50.4.1〜51.3.31)

  法定給付

給付区分 給付件数 給付金額 組合員1人当たリ給付額
医療給付 療養の給付  件
147,732
   円
1,173,398,434
家族療養の給付 230,212 1,205,770,797  
療 養 費 849 4,420,150  
家族療養費 1,224 4,825,079  
高額療養の給付 1,123 24,612,573  
高額療養費 1,780 41,658,333  
薬剤支給 1,518 4,001,993  
看護移送料 17 457,555  
小計 384,455 2,459,144,914 112,681
その他の法定給付 出 産 費
436

52,624,043
配偶者出産費 285 28,229,467  
育児手当金 689 1,653,600  
埋 葬 料 23 4,333,962  
家族埋葬料 193 27,884,483  
傷病手当金 54 7,262,277  
出産手当金 19 1,152,579  

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