教育年報1976年(S51)-107/309page
実習助手から6名、県内小・中学校現職から27名あ
った。
イ 校長等の採用について
校長の新採用は、その職責の重要性にかんがみ、
人物・健康・指導力等をじゅうぶん考慮のうえ、教
頭から7名、教育庁関係から現場復帰による2名の
登用をみた。
教頭には新任29名を登用し、学校に清新の気運注
入に努めた。
これら管理職は、できるだけ自分の専門を生かせ
るよう、適材を適所に配置し、適正な学校運営管理
を促進するよう努めた。
ウ 交流について
本年度も昨年同様の方針にのっとり、本庁、各地
区駐在管理主事及び校長会との密接な連絡のもとで
同一校永年勤続者の交流に努めるほか、とくに昭和
44年度以降採用者で、採用後引き続き同一校に、3
年以上勤務する者の交流を重点目標とした。これら
の方針について、校長及び該当者の理解と協力を得
て、教諭等について491件の交流が実現した。経験
豊かな教員の転出が促進されたこととともに、定時
制・通信制課程及び特殊教育諸学校と全日制高校と
の交流が進んだことは、教職員組織の強化充実に資
するところがあり、全県的に、教育水準及び効果の
向上に役立つものと期待される。
(2) 管理主事・生徒指導主事の駐在配置
配 置
教育事務所 管理主事 生徒指導主事 県北教育事務所 ○ ○ 県中教育事務所 ○ ○ 県南教育事務所 ○ 会津教育事務所 ○ ○ いわき教育事務所 ○ ○ 相双教育事務所 ○ ○
(3) 教頭複数制
1) 教頭複数制採用の理由
ア 近年高等学校の規模が大きくなり、それに伴い教職
員数も小・中学校と比較にならぬ100名を超える学校
もあり、更に職業科にあっては学校の近代化・施設充
実の要望から実習地や各機械室等の施設面の増加等い
ちじるしいものがある。このような学校の実態に対して
てこれらを管理する管理職者は依然として校長・教頭
の2名である現状では、十分なる学校管理の効果を期
待し得ないので教頭を新たに1名増加することによっ
て学校管理の効率的運営を期することとした。
イ また、近年高等学校における教育内容が多様化する
とともに、これに対応する管理体制特に職業科におい
ては職業専門の教師を教頭として、専門的分野におい
て校長を補佐することが必要である。
2) 教頭の地位及び職務
教頭の地位
昭和49年9月から施行された学校教育法一部改正によ
り、教頭の地位は法律化され、その職務権限が明らかに
された。このに伴って福島県立学校の管理運営に関する
規則並びに市町村公立小・中学校管理規則準則の一部改
正を行い、教頭の代決及び代行順位の報告を規定したと
ころである。
3) 複数教頭の分掌
教頭複数制採用の理由に述べたごとく、学校管理の効
率的運営充実を期する目的からそれぞれ各学校の実態に
即して学校長が命ずることにしている。いま一例をあげ
れば、教務等の学校管理を総括する教頭のほかに、普通
高校にあっては生徒指導担当教員を直接指揮監督する教
頭、工業高校にあっては、工業関係に精通し工業教育に
専門的知識を有する教頭をあて、各科の管理面の充実を
期する等それぞれ特色ある運営を行っている。そして、
これらいわゆる複数教頭制をとる学校にあっては、校務
運営上重要な問題についてそれぞれ両者協議し、協力し
て執行して学校管理の充実を期しているしだいである。
4) 実施経過
ア 昭和44年度
(ア) 1学年10級以上の全日制普通科高校 8校
(イ) 1学年8級以上の全日制職業科高校 11校
イ 昭和45年度
(ア) 1学年9学級の全日制職業科高校 5校
(イ) 1学年7学級の全日制職業科高校 6校
ウ 昭和47年度
(ア) 1学年8学級の全日制普通科高校 4校
(イ) 1学年7学級以上の職業科、普通科、理数科等を
含む全日制高校 8校
5) 教頭複数制実施校
福島 福島女子 福島西女 福島商業
福島農蚕 福島工業 川俣 保原
安達 安積 安積女子 郡山女子
郡山商業 須賀川 岩瀬農業 白河
白河女子 白河農工 東白農商 田村
小野 会津 会津女子 若松女子
若松商業 会津工業 喜多方工業 会津農林
田島 磐城 磐城女子 平工業
平商業 内郷 湯本 小名浜
勿来工業 四倉 相馬女子 原町
相馬農業 小高工業 安達東 郡山養護
第3節 教育職員の免許
1 免許状授与状況
本年度における教育職員免許状授与状況は、教育職員検定
によるもの約35%、教員養成大学卒業生に対して授与したも
の約65%となっている。
○ 免許状の種類ごとの授与件数は次のとおりである。