教育年報1976年(S51)-299/309page
福島県海浜青年の家
第1節 概 要
福島県海浜青年の家は、豊かな人間形成をめざす生がい教
育の観点から、青少年に、めぐまれた自然環境のなかで集団
宿泊研修活動をとおして、規律・協同・友愛・奉仕の精神を
体験的に会得させ、心身ともに健全な青少年を育成すること
を目的として設けられた社会教育施設である。
この施設は、県が昭和48年度からの継続事業で施設・設備
の整備を進めており、昭和51年度は、キャンプ場、運動場、
駐車場、車庫、倉庫、自転車置場等の完成をみた。
県は、この施設の管理運営を、財団法人福島県海浜青年の
家に委託し、同法人はこの施設の設置目的に添って青少年の
教育に関する事業、利用促進に関する事業、その他目的を達
成するために必要な事業と施設の管理を行っている。
当所は、昭和50年7月1日開所以来、昭和51年度は第2年
次になり、利用者も飛躍的に増加し、県民に青少年教育の重
要性とその教育的効果が広く認められるに至った。
昭和51年度の重点目標と成果は、次のとおりである。
(1) 広報活動の強化
1) 所報、利用の手引き、生活のしおり、指導資料等の発
行により、所の運営、利用及び活動状況について教育機
関その他関係団体へのPRに努めた。
2) 報道機関との協力により、運営、活動状況等が報道さ
れ、一般の認識を高めることができた。
3) 主催事業の実施により、研修参加者による波及的利用
効果の向上を図ることができた。
(2) 環境の整備充実
オリエンテーリングのポスト埋設、遊歩道の整備により
野外活動の分野が広められた。また、体育設備の整備によ
って体育・スポーツ活動の成果が得られ、さらにキャンプ
場、運動場の建設整備も順調に進められており、昭和52年
度は、多様的、効率的な研修活動の展開が行われるものと
思われる。
(3) 研修内容の充実
利用団体との徹底した事前打ち合わせの実施により、充
実した研修計画をたてることができ、研修内容の質的向上
と活動の効果をあげることができた。
(4) 在学青少年の集団宿泊訓練の拡充
学校、関係教育機関へのはたらきかけの促進により、在
学青少年の利用が高まってきた。
(5) 主催事業の開催
当所の設立の趣旨や目的を正しく理解させ、効果的利用
を図るために主催事業を実施した。
第2節 施設・設備の概況
1 所 在 地
福島県相馬市磯部字大洲38番地の3
2 敷 地 面 積
200,000m2
3 建 物
(1) 管理・研修棟
鉄筋コンクリート2階建一部平屋
延べ面積 991.310m2
昭和50年3月 しゅん工
(2) 宿泊棟(収容人員200名)
鉄筋コンクリート2階建
延べ面積 1694.58m2
昭和50年3月 しゅん工
(3) 体 育 館
鉄骨平屋建一部2階 延べ面積731.407m2
昭和50年12月 しゅん工
(4) 倉 庫
鉄筋コンクリートブロック平屋建
65.9375m2 昭和52年3月 しゅん工
(5) 車 庫
鉄筋コンクリートブロック平屋建 48.9m2
昭和52年3月 しゅん工
(6) 自転車置場
鉄骨スレート造 22.4m2
昭和52年3月 しゅん工
4 野外活動施設
(1) 野 営 場
昭和52年3月 しゅん工
1) 敷 地
2,800m2松川浦の見える平坦な自然松林の中の広場
2) 建 物
ア、野外炊飯場
鉄筋コンクリートブロック、木造平屋建
1棟44.15m2 水道、調理台、炊完備
イ、野外便所
鉄筋コンクリートブロック建
1棟26.1m2 男女別
3) その他の施設
国旗等掲揚塔 営火炉(1基) 焼却炉(1基)
(2) 運 動 場
松川浦に面した位置に15,850m2の運動場で一周300m、
直線100mの陸上競技用トラックがとれる。