教育年報1977年(S52)-117/357page
第2節 教職員人事・任用
人事異動の基本方針を次のとおり作成した。
1 昭和52年度末人事に関する方針
教育に対する県民の期待と要望にこたえ、本県教育の刷新
充実を図り、教育水準の向上を期するためには、教職員組
織並びに教育庁職員組織の充実強化と士気の高揚を図ら
なければならない。
このため本委員会は、下記方針に基づき、年度末人事を行
いこの実現を期するものである。
実施に当たっては、広く県民各位の理解と教育関係者の積
極的な協力を切望してやまない。
(1)基本方針
1) 全県的視野にたって、適材を適所に配置し、教育効果
並びに行政効果の向上を図る。
2)教育の機会均等の理念に立脚し、地域差、学校差の是
正に努め、各学校の教職員組織の充実と均衡化及び教
育庁職員組織の充実を図る。
3)厳正公平な人事を行い、教職員及び教育庁職員の士気
の高揚を図る。
(2)重 点
一 公立小・中・養護学校関係
1) 教育を刷新充実するため、有能適格な教職員の確保と
新進有為な人材の登用を図る。
2)教職員組織の適正化を期するため、計画的な交流を推
進する。
3)学校管理の適正化を更に推進するため、管理職への
登用に当たっては、適任者を厳選するとともに、適材を
適所に配置する。
4) 過疎化現象に伴う教職員定数の減少に対応するため、
教職員配置の改善並びに学校相互間、他県との交流を
促進する。
5)養護教育の振興を図るため、担当者に適任者を配置
するとともに、適正な交流を行う。
二 県立学校関係
1) 教育を刷新充実するため、有能適格な教職員の確保と
新進有為な人材の登用を図る。
2)教職員組織の充実と均衡化を図るため、教育課程に
即応した教職員の適正配置を行うとともに、同一校永年
勤続者の交流及び採用後ひきつづき同一校に相当年数
勤務している者の交流を行う。
3) 定時制(夜間)・通信制・分校並びにへき地校にお
ける教職員組織の充実については特に考慮する。
4) 盲・聾・養護学校における教職員組織の充実を図る。
5)職業に関する学科を中心とする高等学校の再編成並
びに盲、聾、養護学校の拡充整備にともなう教職員の配
置については特に考慮する。
6)学校管理の適正化を更に推進するため、管理職への
登用に当たっては、適任者を厳選するとともに、適材を
適所に配置する。
(3)実施方針
一 採 用
1) 教育庁職員の教職員からの任用に当たっては、それぞ
れの職務の遂行に必要な知識、能力、適性等をじゅうぶ
ん考慮し、特に管理監督の立場となる職については、人
格識見、管理能力のすくれた者から慎重に選考する。
2)教育庁一般事務職員の採用については、「福島県職員採
用候補者試験」に合格した者から選考する。
3)その他の教育庁職員の採用については、それぞれの職
務の遂行に必要な能力、適性を有する者を選考する。
4)教員については、資格、人物、健康等に基づいて選考
し、その配置の適正を期する。
5)事務職員、学校栄養職員、その他の職員については、
教員に準して行う.
二 交 流
1) 教育庁本庁、教育事務所、教育機関、学校等相互の交
流の円滑化に努めるとともに、他の任命権者に係る機
関との間の交流についても積極的に考慮する。
2)教育庁事務系職員については、特に知事部局との交流
の円滑化を図る。
3)免許状、年齢構成、性別について各学校の均衡を図
るため、努めて広域にわたって交流を行う。
4) 各地域の実態に応じ、都市、平地、へき地相互間の計
画的な交流を積極的に行う。
5)中堅の立場にある教員の広域交流を積極的に行う。
6) 公立小、中、養護学校については、特に教職員定数の
減少に即応し、学校相互間並びに県外派遣等の他県との
計画的交流を促進する。
7) 養護教育担当者の適正な配置と交流を行う。
8) 県立学校については、特に高等学校の学科の設置廃止
にともなう配置転換を考慮するとともに、学校種別(高
等学校、盲、聾、養護学校)間の適正な交流を行う。
9) 同一校相当年数勤務者の適正な交流を行う。
三 昇 任
1) 課長相当職、課長補左、課長補佐相当職への登用に当
たっては人格識見、管理能力等を重視し、幹部職員にふ
さわしい適任者を厳選する。
2) 主任管理主事、主任指導主事、主任社会教育主事、専
門文化財主査並びに教育事務所の課長及び教育センタ
一の部長についても1)に準ずるが、特にそれぞれの専門
的資質を重視し適任者を選考する。
3)係長及び係長相当職については、原則として人事委員
会が行う「係長等資格昇任考査」に合格した者のうちか
ら1)に準して選考するが、細部については知事部局の基
準を準用する。
4) 校長については、その職責の重要性にかんがみ、資格、
人物、指導力、勤務実績、健康等のすぐれた者のうちか
ら適任者を厳選する。
また相当期間へき地または養護教育の経験を有し、勤
務成績優秀な者の抜てきを考慮する。
5)教頭については、校長に準じて行う。
6)教員については、免許状の取得状況、勤務実績等によ
って選考する。