教育年報1978年(S53)-112/372page
第2節 教職員人事・任用
人事異動の基本方針を昨年同様次のように設定した。
1 昭和53年度末人事に関する方針
教育に対する県民の期待と要望にこたえ、本県教育の刷新
充実を図り、教育水準の向上を期するためには、教職員組織
並びに教育庁職員組織の充実強化と士気の高揚をはからなけ
ればならない。
このため本委員会は、下記方針に基づき年度末人事を行い、
この実現を期するものである。
実施にあたっては広く県民各位の理解と教育関係者の積極
的な協力を切望する。
(1)基本方針
1)全県的視野にたって、適材を適所に配置し、教育効果
並びに行政効果の向上をはかる。
2)教育の機会的均等の理念に立脚し、地域差・学校差の
是正につとめ、各学校の教職員組織の充実と均衡化及び
教育庁職員組織の充実をはかる。
3)厳正公平な人事を行い、教職員及び教育庁職員の士気
の高揚をはかる。
(2)重 点
公立小・中・養護学校関係
1) 教育を刷新充実するため、有能適格な教職員の確保と
新進有為な人材の登用をはかる。
2)教職員組織の適正化を期するため計画的な交流を推進
する。
3)学校管理の適正化をさらに推進するため、管理職への
登用にあたっては、適任者を厳選するとともに適材を適
所に配置する。
4)過疎化現象に伴う教職員定数の減少に対応するため、
教職員配置の改善並びに学校相互間・他県との交流を促
進する。
5)養護教育の振興をはかるため、担当者に適任者を配置
するとともに適正な交流を行う。
二 県立学校関係
1) 教育を刷新充実するため、有能適格な教職員の確保と
新進有為な人材の登用をはかる。
2)教職員組織の充実と均衡化をはかるため、教育課程に
即応した教職員の適正配置を行うとともに、同一校永年
勤続者の交流および採用後ひきつづき同一校に相当年数
勤務している者の交流を行う。
3)定時制(夜間)・通信制・分校並びにへき地検における
教職員組織の充実については特に考慮する。
4)盲・聾・養護学校における教職員組織の充実をはかる。
5)職業に関する学科を中心とする高等学校の再編成並び
に盲・聾・養護学校の拡充整備に伴う教職員の配置につ
いては、特に考慮する。
6)学校管理の適正化をさらに推進するため、管理職への
登用にあたっては、適任者を厳選するとともに適材を適
所に配置する。
(3)実施方針
一 採 用
1) 教育庁職員を教職員から任用するにあたっては、それ
ぞれの職務の遂行に必要な知識・能力・適性等を充分考
慮し、特に管理監督の立場となる職については、人格識
見・管理能力のすぐれた者から慎重に選考する。
2) 教育庁一般事務職員の採用については、「福島県職員採
用候補者試験」に合格した者から選考する。
3)その他の教育庁職員の採用については、それぞれの職
務の遂行に必要な能力、適性を有する者を選考する。
4)教員については、資格、人物、健康等に基づいて選考
し、その配置の適正を期する。
5)事務職員、学校栄養職員、その他の職員については、
一般事務職員に準じて行う。
二 交 流
1) 教育庁本庁、教育事務所・教育機関・学校等相互の交
流の円滑化につとめるとともに、他の任命権者に係る機
関との間の交流についても積極的に考慮する。
2) 教育庁、県立学校事務職員については、特に知事部局
との交流の円滑化をはかる。
3)免許状、年齢構成、性別について各学校の均衡をはか
るためつとめて広域にわたって交流を行う。
4)各地域の実態に応じ、都市、平地、へき地相互間の計
画的な交流を積極的に行う。
5)中堅の立場にある教員の広域交流を積極的に行う。
6) 公立小・中・養護学校にあっては、特に教職員定数の
減少に即応し、学校相互間並びに県外派遣等の他県との
計画的交流を促進する。
7)養護教育担当者の適正な配置と交流を行う。
8)県立学校にあっては、特に高等学校の学科の設置廃止
に伴う配置転換を考慮するとともに、学校種別(高等学
校・盲・聾・養護学校)間の適正な交流を行う。
9) 同一校相当年数勤務者の適正な交流を行う。
三 昇 任
1) 課長相当職・課長補佐・課長補佐相当職への登用にあ
たっては、人格識見・管理能力等を重視し、幹部職員に
ふさわしい適任者を厳選する。
2)主任管理主事・主任指導主事・主任社会教育主事専門
文化財主査並びに教育事務所の課長及び教育センタ一の
部長についても1)に準ずるが、特にそれぞれの専門的資
質を重視し、適任者を選考する。
3)係長及び係長相当職については、原則として人事委員
会が行う「係長等資格昇任考査」に合格した者のうちか
ら1)に準じて選考するが、細部については知事部局の基
準を準用する。
4)校長については、その職責の重要性にかんがみ、資格・
人物・指導力・勤務実績・健康等のすぐれた者のうちか
ら適任者を厳選する。
また、相当期間へき地または養護教育の経験を有し、
勤務成績優秀な者の抜てきを考慮する。
5)教頭については、校長に準じて行う。
6) 教員については、免許状の取得状況・勤務実績等によ
って選考する。