教育年報1978年(S53)-230/372page
有なども含む)が所有する近世以前(必要に応じて明
治前期も含める)の古文書等(古記録、古典籍類を含
む)を対象とし悉皆調査を原則とする。ただし既に地
方公共団体又は大学等の機関がこれらの調査を実施し、
その所在が確認されたものについては対象外とするこ
とができる。
ウ 調査の実施
調査は福島県教育委員会が財団法人福島県文化セン
ターに委託し実施するものとする。
エ 調査方法
調査方法は昭和50年7月17日付文化財保護部長裁定
の「古文書等所在確認調査要項」に準ずる。
オ 調査の内容
古文書等の名称、員数、時代、内容、保存状況、保
存場所、その他の事項を調査し、所定の調査カードに
所有者別、又は所在の場所別に記載する。
カ 本年度の調査状況
調査は昭和53年、54年度の2か年継続。
5)民俗文化財調査
ア 目 的
最近の産業経済の発展や社会構造の変移によって、
伝統的な生活様式や風俗習慣が急変し、有形・無形の
民俗文化財は急速に失われつつあるので、全県の実態
を調査し、保護対策の基礎資料としての調査票を作成
する。
イ 調査期間
昭和53年4月1日から昭和54年3月31日まで。
ウ 調査地域
県内全域から調査地100か所を選定して行った。
エ 調 査 員
主任調査員として、県文化財保護審議会委員岩崎敏
夫氏など5名、調査員として、県内の民俗研究者64名
を委嘱。
オ 調査事項
総観、調査地要図、衣・食・住、生産、運輸・交易、
社会生活、信仰など。
カ 昭和54年度は50か所の調査と分布地図の作製を予定。
6) 天然記念物(カモシカ)緊急調査
ア 目 的
特別天然記念物カモシカの生息状況を吾妻山系を中
心に調査し、その保護と農作物等の被害に対する対策
のための基礎資料を作成する。
イ 調査期間
昭和53年5月1日〜昭和54年3月10日
ウ 調 査 員
蜂谷剛(県文化財保護審議会委員)ほか10名。
エ 調査内容
(ア)調査地域の地形及び植生、食物の調査
(イ)カモシカの分布状況
(ウ)林・農作物の被害状況
(エ)調査地域の気象条件
オ 報 告 書
昭和53年度、福島県文化財調査報告書第75集「特別
天然記念物カモシカ調査報告書」として刊行。
(3)文化財保存の充実
1) 文化財保存事業
ア 国 指 定
事 業 区 分 補助事業者 種 別 名 称 事 業 内 容 所 要 額 総 額 国 県 (A) 地 負 建造物保存修理 桑折町 重 文 旧 伊 達 郡 役 所 半解体修理 60,000 (50) 30,000 10,000 20,000 〃 保存会 〃 旧福島県尋常中学校本館 〃 60,000 (80) 48,000 4,000 8,000 古 文 書 調 査 須賀川市 須賀川町会所組織運営 調 査 1,000 500 160 340 記念物環境整備 いわき市 史 白水阿弥陀堂境域 復元・整備事業 20,000 (50) 10,000 3,330 6,670 〃 保松会 名 勝 会津松平氏庭園 士止、その他 3,730 (50) 1,865 620 1,245 記念物保護増植 隠津島神社 天 木 幡 の 大 杉 樹 勢 回 復 1,600 (50) 800 260 540 史 跡 等 買 上 須賀川市 史 米 山 寺 経 塚 群 土 地 買 収 28,873 23,098 1,920 3,855 〃 いわき市 〃 白水阿弥陀堂境域 〃 66,906 53,524 4,460 8,922 無形民俗文化財 保存会 市無民文 御宝殿稚児田楽風流 公 開・養 成 1,657 828 270 559 歴史民俗資料館 白河市 白河市歴史民俗資料館 建 設 108,290 4,000 4,000 100,290 無形民俗文化財 保存連合会 津島の田植踊り 現 地 公 開 700 定 300 130 270 歴史民俗資料館 金山町 旧 五 十 嵐 住 宅 移 築 等 22,550 4,000 6,180 12,370 国有文化財管理 いわき市 賢沼ウナギ生息地 管 理 125 99 0 26 〃 新地町 新地貝塚神社跡 〃 136 108 0 28 埋 蔵 文 化 財 二本松市 郡 山 台 遺 跡 発掘調査 3,000 1,500 500 1,000 〃 郡山市 清 水 台 遺 跡 外 〃 5,000 2,500 830 1,670