教育年報1978年(S53)-361/372page
福島県海浜青年の家
第1節 概 要
福島県海浜青年の家は、青少年にめぐまれた自然環境のな
かで集団宿泊研修活動をとおして、規律、協同、友受、奉仕
の精神を体験的に会得させ、心身ともに健全な青少年を育成
することを目的とした社会教育施設である。
県は、この施設の管理運営を財団法人福島県海浜青年の家
に委託し、同法人は、この施設の設置に添って青少年の教育
に関する事業、その他目的を達成するために必要な事業と管
理を行っている。
当所は、昭和50年7月1日開所以来、昭和53年度で第4年
次になり、施設設備の整備も順調に進み、本年度は県道より
正面玄関までの舗装が完成した。また、日本サイクリング協
会より20台のサイクリング車が貸与され、研修活動の効果を
あげている。利用者も年々増加の一途をたどっており、延べ
利用者数も12万8千人に達している。
1 昭和53年度重点目標と成果
(1)生涯教育観に基づいた研修の奨励
学校及び関係教育機関への利用促進のはたらきかけによ
り新規利用団体が増加した。特に在学青少年め利用率が高
まった。また、地域青少年へのはたらきかけも公民館等と
の連携を強化し勤労青少年の利用率を高めるようつとめて
きた。
(2)主催事業の効果的な運営
当所の設立の趣旨や主催事業運営のねらい等を考慮しな
がら適切な研修内容と講師陣により5つの主催事業を実施
し、勤労青年の友情の輪をひろげながら青少年教育指導者
の育成をはかることができた。本年度は特に野外活動を中
心とした事業を2件実施し、地域団体等の実技指導者の拡
大と資質を高めることができた。
また、当所の利用団体及び今後利用希望の団体指導者を
対象に集団宿泊指導担当者研修会を開催し、効果的な利用
法と施設の理解を深めることができた。
(3)研究活動の強化と指導力の向上
青年の家等における青少年教育のあり方についての調査
研究をすすめ、研修内容の多様化にともなう指導資料の整
備を行いながら定期的な現職教育の機会をもち専門職とし
ての資質の向上につとめた。
利用団体との事前打合せの徹底を図り、利用団体のねら
いに応じた研修計画をたてることができ、研修内容の質的
向上と活動の効果をあげることができた。
(4)安全管理の推進
安全教育における指導体制の確立と施設設備の保全整備
により研修活動の円滑化と事故防止をはかることができた。
特に海水浴における安全確保のため監視指導員制度を設け
引率者と一体となり指導にあたり、研修活動の効果をあげ
ることができた。
(5)施設設備の整備充実
松川浦自然公園内の遊歩道と直結したフィールドワーク
コースの増設とミニオリエンテーリングコースを新設、研
修活動の多様化に対応できるようにつとめた。
(6)広報活動の強化
1) 所報を計画的に発行し、県民への理解を得るようつと
めた。
2) 学校、公民館、職場訪問の実施により利用の拡大と促
進をはかることにつとめた。
2 役員および職員組織
昭和53年度の役員および職員組織は次のとおりである。
(1)財団法人福島県海浜青年の家理事
理事長 辺見栄之助 (福島県教育委員会教育長) 副理事長 友田昇 (福島県総務部長) 専務理事 遠藤栄 (財団法人福島県海浜青年の家所長) 常務理事 小山田憲司 (同 上 次長兼庶務課長) 理 事 今野繁 (相馬市長) 〃 太田緑子 (福島県青少年教育振興会長) 〃 辺見正治 (福島市教育委員会教育長) 〃 小畠哲 (福島県教育庁教育次長) 〃 永沢電四郎 (福島県教育庁社会教育課長) 監 事 船尾允也 (福島県総務部財政課長) 〃 添田義久 (福島県教育庁財務課長) (2)財団法人福島県海浜青年の家運営委員
委員長 佐藤義雄 (相馬市教育長) 副委員長 熊坂祐昌 (福島市中央公民館長) 委 員 秋山慶治 (福島県青少年婦人課長) 〃 佐藤保太郎 (福島県教育庁社会教育課主幹) 〃 太田豊秋 (福島県議会議員) 〃 志賀春野 (福島県立小高高等学校長) 〃 管野正義 (相馬市立中村第二中学校長) 〃 丸山啓四郎 (相馬市青年会議所OB) 〃 鈴木利江 (原町市青年会OG) 〃 立谷耕一 (相馬市青年会) (3)職員組織
職名 所長 次長兼
庶務課長指導課長 主査 指導主事 保健技師 用務員兼
運転手臨時事務員 計 人員 1 1 1 1 4 1 1 1 11 第2節 施設・設備の概況
1 所 在 地
福島県相馬市磯部字大洲38番地の3