教育年報1979年(S54)-154/319page

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  3 教職員人事・任用

 第3章義務教育課及び第4章高等学校教育課の教職員人事

任用の項を参照のこと。

 4 県立養護学校の設置
学 校 名 設置学部 所在地 開校年度
大笹生養護学校 小学部・中学部 福島市 昭和54年度
石川養護学校 小学部・中学部 石川町 昭和54年度

  第2節 学校教育

  1 概     要

(1)指導行政の基本方針

  昭和54年度より実施された養護学校教育の義務制施行に

 対応し、「義務制施行に即応する養護教育の推進」を指導

 行政の基本とした。なお、この基本方針の展開として、教

 育機会の拡充、教職員の確保、教育施設・設備の整備充実

 の三点が重点目標としてあげられる。

(2)指導組織

  課長、主幹、課長補佐、主任管理主事、管理主事、主任

 指導主事各1名、指導主事4名、及び主査、主事各1名、

 各教育事務所の養護教育担当指導主事7名(兼任)及び養

 護教育担当指導委員10名(県立学校3名、公立学校7名)

 をもって指導にあたった。

(3)学校教育指導の重点

 1)適正な就学指導を推進する

  (イ)各学校における心身障害児の就学指導組織を、校務

   分掌上の組織として明確に位置づけ、全校職員が協力

   して適正な就学指導を進める。

  (ロ)市町村の就学指導審議会、県就学指導会議、その他

   の関係機関と有機的連携を図り、適正な就学指導を進

   める。

  (ハ)全教員の心身障害児に関する知識や調査、検査、診

   断の技術向上を図るため、校内研修を充実する。

  (二)心身障害児童生徒の就学指導に関しては、保護者と

   じゅうぶんに情報交換をし、適正な教育措置を講ずる

   ように努める。

  (ホ)学校、学級への就学後も、つねにその教育効果を観

   察、評価し、他の学校、学級への就学が望ましいと判

   断される場合には、慎重かつ適正な教育措置替えを考

   慮する。

 2)盲・聾・養護学校、特殊学級の実態に即した運営を工

  夫する。

  (イ)教育目標の具体化、実践化の適切な運営計画をたて、

   全職員が共通理解にたち、効果的な養護教育がすすめ

   られる学校運営に努める。

  (ロ)児童福祉施設、医療施設等と密接な提携を図り、福

   祉、医療、教育間の情報交換等を組織的に行い、障害

   児の全面発達を促進できる学校、学級運営を工夫する。

 (ハ)特殊学級は、学級編制の方針を明確にし、学校経営

  の中に正しく位置づけ、適切な運営に努める。

 (二)障害児童生徒と健常児の分離教育・統合教育の必要

  性をそれぞれじゅうぶん検討のうえ、健常児との適切

  な交流のしかたを工夫する。

 (ホ)校内研修の努力目標を設定し、研修計画を学校経営

  計画の中に位置づけ、養護教育の多様化に応しられる

  研修の組織的推進に努める。

3)障害の種別、程度に対応した教育課程の編成に努める。

 (イ)盲・聾・養護学校学習指導要領を基準にし、障害の

  状態に即した教育課程を編成する。

   生活科、道徳、養護・訓練の指導にあたっては、学

  級及び児童生徒の実態を考慮し、有効な方途を講ずる

  ように努める。

 (ロ)指導計画は、学級の実態に即して合科・統合の指導

  形態、教科別・領域別指導形態を適切に組み合わせて

  作成するように努める。

 (ハ)児童生徒の障害状況に応じるため個別に指導目標を

  たて、評価しながら指導を進めるよう配慮する。

   同じ題材で学習を進める場合でも学習の到達度、適

  応のしかた等を確かめながら指導するよう努める。

4) 障害に応した指導方法、教材教具の活用、開発に努める。

 (イ)児童生徒一人一人の心身の障害の程度、発達段階に

  応じた指導に努める。

 (ロ)教科書や既製の教材教具等の使用について絶えず研

  究し、適時、適切な活用に努める。

 (ハ)児童生徒一人一人の特性に合った教材教具の創作と

  活用に努める。

5)身辺処理の確立、社会的自立を強化する指導をくふう

 する。

 (イ)観察や調査、検査を実施して、個人理解のための資

  料を整備し、有効な指導方針を立てて指導に当たるよ

  うに努める。

 (ロ)学校におけるあらゆる場を日常生活指導の機会とし

  て、身辺処理の確立に努めるとともに、家庭との連絡

  を密にして、学校における指導が家庭でも生かされる

  ように配慮する。

 (ハ)作業学習を取り入れ、作業態度や責任感等を養うと

  ともに、社会自立の意欲を高める指導法の研究を進める。

6)健康の保持増進、安全生活を図る習慣と態度の育成に

 努める。

 (イ)健康状態の観察や調査を計画的に進めるとともに、

  関係機関の協力を得て情報、資科を収集し、その活用

  を図る。

 (ロ)危険から身を守る方法について具体的に指導すると

  ともに、交通事故防止のための訓練や安全な遊びの指

  導を徹底する。

 (ハ)学校施設、用具の管理、薬品等の保管に留意すると

  ともに、安全な使用と事故防止のための適切な指導を

  する。

7) 実態に即した進路指導の充実を図る。


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