教育年報1980年(S55)-061/289page
高校・高専へ進学後ただちに本採用となる。
採用は、中学校長の推薦により面接のうえ、支部選考委
し
委員会の議を経て予約採用される。
募集は、年1回で4月。
奨学金月額(別表1参照)
採用人員 (別表3参照)
3)大学特別奨学生(予約採用)
高等学校最高学年に在学、または卒業後1年以内の者
で、優秀な資質を有するが、経済的理由により修学が困
難な者に対し、進学前に奨学生の予約採用を行い、大学
へ進学後ただちに本採用となる。
採用は、高等学校長の推薦により面接のうえ、支部選
考委員会の議を経て予約採用される。
募集は、年1回で4月。
奨学金月額 (別表1参照)
採用人員 (別表3参照)
4)教育特別奨学生(予約採用)
義務教育教員の資質向上に資するため、将来優秀な教
員としての資質を有する学生を、国立大学の教員養成学
部に誘致することを目的とする制度。
対象は前記3)と同様であるが、面接は行わず、高等学
校長の推薦により、支部選考委員会の議を経て予約採用
される。
募集は、年1回で4月。
奨学金月額 (別表1参照)
採用人員 (別表3参照)
(注)この適用を受ける私立大学に、文教大学、
聖徳学園岐阜教育大学、常葉学園大学がある。
(3)奨学金の交付
奨学金は、毎月1回、直接本会より奨学生個人の銀行預
金口座に振込まれる。
(4)奨学金の返還、
1) 奨学金の返還は、卒業の6か月後から20年以内の年賦
による。
返還は、貸与総額に対応する返還年賦額により行う。
利子はつかないが、返還がとどこおった年賦額について
は、6か月毎に5%の延帯金が課せられる。
2) 卒業後、上級学校に進学したとき、災害、病気または
経済的理由等により返還が困難になった場合は、願い出
によって一定期間返還が猶予される。
(5)奨学金の返還免除
1) 特別貸与による奨学金の返還免除
特別貸与による奨学金は、一般貸与に相当する額を、
所定の期限までに滞りなく返還すれば、残額は返還が免
除される。
2)死亡・心身障害による返還免除
本人が死亡または不具、廃疾等により返還能力を失っ
たときは、願い出により返還が免除される。
3)教育職就職による返還免除
大学、大学院の奨学生であった者が、小・中・高校・
大学、その他学校教育法に定める教育職に、2年以上従
事した場合は、勤務年数に応じ、奨学金の一部または全
部が免除される。
4)教育研究職就職による返還免除
大学院の奨学生であった者が、大学や特定の試験所、
研究所、文教施設等で研究の職に一定年限従事した場合
は、上記3)同様返還が免除される。
(6)奨学生の補導
本会の事業は国費で営まれており、奨学生の将来には社
会の期待がかかっていることを自覚させるため、本会と奨
学生との関係を単に経済的なものにとどめず、精神的なつ
ながりを持たせ、充実した生活を送るよう種々の方法によ
って補導している。これらの方法として「面接・相談・座
談会」 「学習状況・健康・生活状況の調査」 「成績不振者激励」
などを行う一方、機関紙"育英"を発行している。
また、奨学生の外部組織として、卒業生によって結成さ
れた「育英友の会」の全国的な組織があり、各支部ともに
活動している。
表1 日本育英会奨学生種別表
区 分 学校別 採用別 応募学年 貸与月額 募集時期 備 考 一般貸与奨学生 高等学校 通常 在学生 7,000 〜 ※ 18,000 4月と9月 (1)は自宅通学者 高等専門学校 〃 〃 9,000 〜 ※ 19,000 4月と9月 (2)は自宅外通学者 大学 〃 〃 18,000 〜 ※ 27,000 4〜5月
10〜11月(3)は通信教育生で、
スクーリンク受講者〃 (通信教育) 〃 〃 (3) 60,000 適時 ※は私立に適用 大学院(修士課程) 〃 〃 60,000 4月
(予約制度あり)〃 (博士課程) 〃 〃 70,000 芸術専攻科 〃 〃 60,000 短期大学 〃 〃 18,000 〜 ※ 26,000 4〜5月
10〜11月特別貸与奨学生 高等学校 通常 在学生 (1) 8,000 〜 ※ 20,000 4月と9月 (2) 13,000 〜 ※ 25,000 〃 予約 中学校
第3学年(1) 8,000 〜 ※ 20,000 4月 (2) 13,000 〜 ※ 25,000