教育年報1980年(S55)-078/289page
4 学校の設置及び統廃合
地域社会における過疎、過密化の進行と急速な交通事情の
整備・改善、寄宿舎の設置等、教育諸条件が整備されるにと
もない、学校規模の適正化を図るため計画的に統廃合が進め
られた。また幼児教育の重要性にかんがみ、これの充実振興
を計画的に推進した結果、公立幼稚園が増加した。
1 新設公立幼稚園
新設幼稚園名 所 在 地 学級数 福島市立平田幼稚園 福島市 1 白河市立関辺幼稚園 白河市 2 熱塩加納村立加納幼稚園 熱塩加納村 熱塩加納村立熱塩幼稚園 〃 2 滝根町立滝根幼稚園 滝根町 3 三春町・船引町学校組合立要田幼稚園 三春町・船引町学校組合立 1 2 公立小・中学校の設置、廃止
廃 止 設 置 表郷村立表郷小学校 矢吹町立善郷小学校 第一分室 金山町立金山小学校 第二分室 いわき市立郷ケ丘小学校 第三分室 二本松市立二本松第三中学校 第四分室 白沢村立白沢中学校 河東田分室 金山町立水沼小学校 〃 中川小学校 〃 沼沢小学校 〃 川口小学校 飯舘村立草野小学校 大倉分室 二本松市立岳下中学校 〃 杉田中学校 白沢村立和木沢中学校 〃 白岩中学校 飯舘村立大倉中学校 5 学 校 防 火
学校火災は公有財産を焼失するばかりでなく、児童・生徒
の学習の場を失うことになり、加えて精神的な打撃を与え、
学校教育の質的低下をまねき、教育行政を停滞させるなど、
社会におよぼす物心両面の影響はまことに大きい。
昭和55年度においては、7件(内、部分焼6)もの発生を
みたことは、まことに残念なことであった。これはここ10年
間の統計では最高の件数である。学校の実態に即した防火体
制を再検討し、施設管理の強化を図る必要がある。
本年度の学校防火対策は次のとおりである。
学校防火査察の実施と指導
(1)県教育委員会の実施要項
1)学校が行う学校防火診断の実施の徹底と指導をする。
2)無人化校をなくすよう宿日直代行員の設置促進、また
は、防火対策の強化を指導する。
3)木造校舎のうち、小学校40校、中学校14校、計54校を
対象として、県教育庁義務教育課管理主事、消防署員が
中心となって学校防火査察を行い、代行員の設置、査察
結果の改善事項について市町村に要請する。
4)防火に関する広報活動を強化し、防火思想の高揚を図
る。
学校防火診断の実施
(1)学校防火診断実施のねらい
各学校ごとに防火に関する自己診断を行い、防火体制、
消防計画及び施設、設備等の点検を行い、問題点の発見に
努めるとともに、これが対策を講ずることによって平常の
防火管理の強化を図り、学校火災発生の絶無を期す。
学校防火のための年間における定期診断は、5月1日、
12月1日とする。
昭和55年度公立小中学校防火診断査察結果について
(1)防火体制について
1)日常における個人の責任箇所の点検にあたっては、点
検後、点検印の押印と同時に点検時刻も明記すること。
なお、時刻の記入が形式的にならないように留意する
こと。また、機械的な点検に終わることなく、常に異常
の有無の状況をは握できるように工夫するとともに、そ
の措置状況簿等も備えておくこと。
2)無人校(機械警備校も含む)においては、開閉錠者名
及び時刻を明記すること。 (学校日誌等の活用)
3)空き教室等についてはくぎ付けした管理も見られるが、
各室の管理責任者を定めて表示し、毎日の点検を確実に
行うこと。
4) 本造校舎の完全無人については問題があるので、何ら
かの対策を講ずる必要がある。
5)幼稚園、保育所、あるいは部落集会所等が併置されて
いる学校においては、相互の連携体制を確立しておくこ
と。
6) 校舎内外の整理整とんについては、おおむねよくでき
ているが、物置き、階段下の小部屋、体育館のステージ
下、更衣室等の整理整とんについても十分注意すること。
7) 非常口となる玄関、昇降口には障害となる物品等を置
かないように配慮すること。
8) 薬品の混合発火防止のため、びん類の転倒防止、落下
防止のための対策を講ずること。
(2)宿日直(警備、代行)員の勤務状況について
1) 代行員の勤務と教職員の勤務の交代時に空白時間を置
かないこと。
2)退勤時の点検はよく行われているが、部活動後の校舎
の戸締まりについても完全を期すこと。
3)代行員の巡視回数については、気象条件、夜間の校舎
使用、そめ他事情に応じてふやす等、弾力的な配慮をし
ておくこと。
4)引継時刻の記入については、引継者同志が互いに確認
し合える方法を工夫すること。