教育年報1981年(S56)-060/308page

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(4)修学資金の返還

  退学又は、修学資金の貸金の貸与を辞退した場合、貸

 与契約を解除された日の属する月の翌日から起算して

 6ヵ月を経過した後、貸与を受けた月数を通算した期間

 に相当する期間内に月賦又は、半年賦の均等払方式によ

 り返還する。

(5)修学資金の返還債務の免除

  修学資金の貸与を受けた者が、高等学校の定時制課程

 又は、通信制課程を卒業したとき又は、これと同等の理

 由があるものと認められるときは、修学資金の債務を免

 除する。

(6)昭和56年度貸与状況
学 年 別 定 時 制 通 信 制
1  年  生 127 10 137
2  年  生 149 19 168
3  年  生 159 9 168
4  年  生 105 0 105
540 38 578

  3 日本育英会奨学制度

 本会は政府からの借入金を主体として、これに返還金、

育英寄附金等を加えて運営している国家的育英機関であ

る。各県の教育委員会内に支部があり、県内の中学校、高

等学校を対象に奨学生の採用、補導、奨学金の貸与、返還

等の各事務を行っている。

(1)奨 学 生

  奨学生ば高等学校、高等専門学校、大学および大学

 院に在学する生徒・学生ならびに表1に該当する者で、

 在学校の校長、学長より推薦された者から採用する。

(2)奨学生の採用

  別表1のうち県支部が取り扱うのは、高等学校の一般

 及び特別貸与奨学生の在学採用、ならびに高等学校・高

 等専門学校特別貸与奨学生、大学および教育特別奨学生

 の予約採用である。

 1) 高等学校奨学生(在学採用)

  (ア)奨学生の種別

    高等学校奨学生には、一般貸与奨学生と特別貸与

   奨学生とがある。

    採用は、ともに高等学校に在学する生徒で、学業、

   人物ともにすぐれながら、経済的理由によって修学

   が困難と認められる者で、学校長から推薦された者

   について、支部選考委員会の議を経て採用される。

    募集は、4月と9月の年2回。

   奨学金月額(別表1参照)          採用人員  (別表2参照)

  (イ)特別貸与奨学金の増額

    特別貸与奨学生のうち、自宅から通学可能な地域

   に高等学校がないため、自宅外通学をしている者、

   および孤児・里子については、審査のうえ、増額の

   条件に合致すれば、月額5,000円が増額される。

 2) 高等学校・高等専門学校特別貸与奨学生(予約採用)

   中学校第3学年に在学する生徒で、学業、人物とも

  に優秀で進学を希望するが、経済的理由により進学を

  断念することのないよう、進学前に奨学生の予約採用

  を行い、高校・高専へ進学後ただちに本採用となる。

   採用は、中学校長の推薦により面接のうえ、支部選

  考委員会の議を経て予約採用される。

   募集は、年1回で4月。

   奨学金月額(別表1参照)

   採用人員 (別表3参照)

 3) 大学特別奨学生(予約採用)

   高等学校最高学年に在学、または卒業後1年以内の

  者で、優秀な資質を有するが、経済的理由により修学

  が困難な者に対し、進学前に奨学生の予約採用を行い、

  大学へ進学後ただちに本採用となる。

   採用は、高等学校長の推薦により面接のうえ、支部

  選考委員会の議を経て予約採用される。

   募集は、年1回で4月。

   奨学月額(別表1参照)

   採用人員  (別表3参照)

 4) 教育特別奨学生(予約採用)

   義務教育教員の資質向上に資するため、将来優秀な

  教員としての資質を有する学生を、国立大学の教員養

  成学部に誘致することを目的とする制度。

   対象は前記3)と同様であるが、面接は行わず、高等

  学校長の推薦により、支部選考委員会の議を経て予約

  採用される。

   募集は、年1回で4月。

   奨学金月額(別表1参照)

   採用人員 (別表3参照)

   (注)この適用を受ける私立大学に、文教大学、聖徳

   学園岐阜教育大学、常葉学園大学がある。

(3)奨学金の交付

  奨学金は、毎月1回、直接本会より奨学生個人の銀行

 預金口座に振込まれる。

(4)奨学金の返還

 1) 奨学金の返還は、卒業の6ヵ月後から20年以内の年

  賦による。

   返還は、貸与総額に対応する返還年賦額により行う。

   利子はつかないが、返還がとどこおった年賦額につ

  いては、6ヵ月毎に5%の延帯金が課せられる。

 2) 卒業後、上級学校に進学したとき、災害、病気また

  は経済的理由等により返還が困難になった場合は、願

  い出によって一定期間返還が猶予される。

(5)奨学金の返遷免除

 1) 特別貸与による奨学金の返還免除

   特別貸与による奨学金は、一般貸与に相当する額を、

  所定の期限までにとどこおりなく返還すれば、残額は

  返還が免除される。

 2) 死亡・心身障害による返還免除

   本人が死亡または不具、廃疾等により返還能力を

  失ったときは、願い出により返還が免除される。

 3) 教育職就職による返還免除


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