教育年報1981年(S56)-197/308page

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  保 健 体 育

  第1節 概    要

 第2次福島県長期総合教育計画及び第2期実施計画に基

づき、保健体育課においては、重点施策の一つである「健

康と体力の向上をめざす社会体育の推進」を中心として、

体育、保健、安全、給食の各分野において相互に連携を密

にしながら各施策の推進を図った。その概要は次のとおり

である。

  1 学校体育の充実

 学校体育担当教員の資質の向上と、児童・生徒の体力の

向上を目指して、各種体育実技講習会を開催するとともに、

文部省指定の「体力つくり推進校」「格技指導推進校」・県

教委指定「体力つくり研究推進校」の実践研究及び公開発

表、並びに学校体育指導の手引き(小学校総則編)の発刊等、

指導資料の作成、提供に努めた。

 スポーツテストについては、小学校低・中学年を含め、

全県下全児童・生徒について実施し、運動能力・体力の実

態把握に努めた。また、本年度は中学校においては新指導

要領が完全実施され、小学校では二年次を迎え教育課程運

営改善講習会を各教育事務所ごと開催するなど小・中学校

ともにその趣旨徹底を図った。高等学校では、昭和57年度

実施(学年進行)にむけて、移行最終年度として講習会を

開催し、その趣旨徹底に努めた。

  2 学校保健の振興

 学校における保健教育、保健管理の充実を図るために学

校保健関係教員を対象として、保健主事講習会(県内2地

区)、保健安全指導者資質向上講習会(県内2地区)、児童・

生徒疾病異常対策研修会(県内2地区)、新採用養護教員研

修会(県教育センター)、養護教員経験研修会(県教育セン

ター)を開催し、資質の向上に努めた。

 また、教職員、児童・生徒の健康管理に努めるとともに

学校保健委員会の設置促進と活動の活発化を図り、学校保

健の充実に当たった。特に昭和55年度から県立学校教職員

の健康診断における成人病関係検診該当年齢の引き下げや

県立学校新入学児童・生徒に対する心電図検査の実施等

疾病・異常の早期発見に努めた。

 さらに、児童の健康状態に対応した運動のさせ方等の実

践的研究を推進するため、福島市瀬上小学校、

白河市立白河第一小学校を研究協力校に依頼し、児童の健康増進に努

めるとともに児童のむし歯予防の実践的研究を推進するた

め、55〜56年度の2年間にわたって、白河市立白河第三小学校

を研究指定校として依頼し、児童のむし歯予防の推進

に努めた。

  3 学校安全の徹底

 安全教育、管理の強化を図るため、保健安全指導者資質

向上講習会(前掲)、交通安全指導者講習会(県内3地区)、

高校生二輪車安全運転実技講習会(41校2,514名)を開催

した。

 また、高校生の二輪車安全運転を推進するため学校訪問

(10校)を実施するとともに高校生の二輪車安全運転の手

引等の交通安全指導資料を作成して各高等学校に配布し指

導の充実に努めた。

 さらに、高校生の交通安全指導の効果的な進め方に関す

る実践的研究を推進するため、福島県立川俣高校を研究協

力校に依頼し高校生の交通事故防止を図った。

  4 学校給食の改善充実

 完全給食の実施状況は、前年と比較して0.8ポントの伸

びで大きな変化はみられなかった。実施状況を児童、生徒

数でみると小学校が96.9%で全国平均97.8%とほぼ同じで

あり、中学校は73.9%で全国平均57.0%を大きく上回った

実施率となっている。

 中学校の完全給食実施率は、小学校と比較し大きく下

回っているので市町村、学校及びPTA等と連携を密にし

て、地域の特性に応じた完全給食の実施を積極的に推進し

ていく必要がある。

 米飯給食の実施状況は、県の米飯導入基本構想に基づき、

昭和56年度を目途に週2回め米飯給食実施をめざし、関係

機関と相互連携を密にして導入推進を図ってきた。その結

果は前年に比較して実施率は5.7ポイントの伸びがみられ、

小・中学校平均米飯給食実施率は、98.3%となっている。

 給食費は、一食当たり県平均小学校186円76銭、中学校

211円56銭で前年度に比較すると小学校で4.1%、中学校で

0.4%の増額となっている。

 なお、学校給食の適正な管理運営と改善充実及び給食関

係職員の資質向上を図るため、給食主任研修会、栄養職員

研修会、調理研修会等を開催し、それぞれ所期の目的達成

に努めた。

 また、学校給食用物資は安全にして良質なものを安定し

た価格で年間を通じて購入できるようにするとともに父兄

負担の軽減を図る必要がある。このため県学校給食会では、

常に適正な物資在庫の確保、供給に努めた。

 学校給食において懸念される食中毒等の事故防止のた

め、衛生、安全管理の徹底を図るべく文書、研修会等で指

導し衛生思想普及の強化に努めた。

  5 第5回福島県学校体育・保健安全・

   給食研究大会

 幼児・児童・生徒の健康増進と体力の向上をめさすとと

もに、学習指導の改善充実を図るため、学校体育、保健安

全及び給食の調和のとれた指導等について総合的に研究を

進めるため約800名の参加を得で、いわき市平民会館を主

会場にして2日間の日程で開催し、所期の目的を達成した。


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