教育年報1982年(S57)-182/316page

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利事業宮川地区、他に県内各地の県営ほ場整備・団体営

ほ場整備など農用地開発事業に関するもののほか、東北

電力浪江原子力発電所・日本道路公団、日本国有鉄道、

日本電々公社、真野ダム建設・福島空港計画・相馬地域

 総合開発に係る関係機関等が主なものである。

3) 開発に伴う発掘調査

県教育委員会では開発事業に伴う発掘調査を(財)福島

県文化センターに委託し、母畑地区内唐松遺跡他7遺跡、

(11,800m2)会津農水宮川地区内下堀際遺跡(1,300m2)

真野ダム内松ヶ平A遺跡他2遺跡(2,000m2)の発掘調

査を終了した。合計15,100m2である。

また、単一市町村内の開発事業に伴う発掘調査は、そ

れぞれの教育委員会が主体者となって実施しているが、

現状では調査を行う専門職員を採用している市町村は少

なく、調査に際して必要と認める場合は、県教育委員会

又は(財)福島県文化センターの専門職員を派遣指導を行

っている。専門職員の派遣指導を行った遺跡調査の主な

ものは、次の通りである。

○県教育委員会より職員派遣

庚申森遺跡(川俣町)・伊達窯跡(伊達町)・天王壇古墳

(本宮町)・馬場中路遺跡他(郡山市)・三春ダム関連遺跡

(三春町)・善福遺跡(長沼町)・雨屋遺跡

(会津若松市)・向羽黒山城趾(本郷町)・

上林遺跡(山都町)・上ノ原遺跡(会津高田町)・

谷地小屋要害遺跡(新地町)・永田古墳群(鹿島町)

○(財)福島県文化センターより職員派遣

根古屋遺跡他(霊山町)・雨屋遺跡(会津若松市)・

上林遺跡他(山都町)・権現堂遺跡他5(新鶴村)

三十刈遺跡他5(会津高田町)・赤沼遺跡(原町市)

(3)史跡指定調査

1) 目 的

歴史上重要な遺跡の史跡指定を積極的に進めるために、

発掘調査を行い基本資料を整備する。

2) 調査対象

関和久上町遺跡(白河郡家関連遺跡)

西白河郡泉崎村大字関和久所在

3) 調査指導

伊東信雄(東北大学名誉教授)

坪井清足(奈良国立文化財研究所長)

4) 調査期間

昭和57年10月12日〜12月1日

5) 調査結果(第1次調査)

遺跡の東・北辺を区切ると考えられた土塁・大溝跡は、

中〜近世のものであり、本遺跡より出土する古代の土器・

瓦類との直接の関連は認められない。

古代の遺構としては竪穴住居跡7基、工房跡1基が検

出されており、竪穴住居跡には瓦が多く用いられる。灰

粕陶器の浄瓶が出土する。工房を伴う、など通例の古代

集落跡とは異なる点が認められた。

6) 今後の対応

五ヵ年計画で昭和61年まで発掘調査を行い、遺跡の性

格・範囲を明らかにする。

(4)埋蔵文化財保護体制充実のための研修

1) 第10回福島県埋蔵文化財発掘技術講習会

・8月3日〜8月13日 主 催 福島県教育委員会

後 援 会津高田町教育委員会

・会 場 会津高田町中央公民館

・実 習 会津高田町上ノ原遺跡他

・参加人員 19名(市町村文化財担当者・教職員・他)

(特別参加)会津・南会津教育事務所社教主事

管内派遣社教主事

2) 奈良国立文化財研究所主催埋蔵文化財発掘技術者研修

・土器 陶磁器調査課程 57年6月12日〜7月3日

橋本博幸 (財)福島県文化センター遺跡調査課

・一般課程 57年7月22日〜8月28日

塚目充也   須賀川市教育委員会

山野憲雄    磐梯町教育委員会

・埋蔵文化財基礎課程 57年9月6日〜9月10日

鈴木庄寿 いわき市教育委員会

・遺跡測量課程 57年9月20日〜10月9日

石本弘 (財)福島県文化センター遺跡調査課

・保存科学課程 57年11月17日〜11月30日

樫村友延 (財)いわき市教育文化事業団

・墳墓調査課程 58年1月21日〜2月1日

安田稔 (財)福島県文化センター遺跡調査課

・遺跡保存整備課程 58年2月21日〜3月5日

菅家博昭 昭和村文化財保護審議委員

(5)埋蔵文化財保護の普及活動

1) 発掘調査報告書等の刊行

ア 東北新幹線関連遺跡調査報告書6

イ 東北新幹線関連遺跡報告書6付編

ウ 関和久上町遺跡1(史跡指定調査概報)

エ 国営会津農業水利事業関連遺跡報告1

オ 矢吹地区分布調査報告3

カ 阿武隈中部第二地区分布調査報告3

キ 母畑地区分布調査報告7

ク 母畑地区発掘調査報告11

ケ 母畑地区発掘調査報告12

コ 母畑地区発掘調査報告13

サ 真野ダム関連遺跡発掘調査報告4

(6)県内の発掘調査の状況

本年度も試掘調査の件数が圧倒的に多く、全発掘件数の

8割以上を占めており、原因は農用地開発に伴って試掘調

査が必要となったものである。調査の結果は遺跡保存協議

の資料として活用され、協議の結果大部分の遺跡が現状の

まま、あるいは工法変更によって保存されている。この結

果が、発掘調査面積の増加を抑え、発掘調査費の拡大を抑

制するのに役立っている。

(6)埋蔵文化財保護検討会議

1) 検討会議開催の目的

埋蔵文化財保護について当面する諸問題と、今後の保

護体制のあり方について検討を行う。

2) 検討会議の構成

菊池貴晴 福島県文化財保護審議会委員 福島大学教授

梅宮茂 〃


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