教育年報1982年(S57)-213/316page
<高等学校の部〉
A 福島県立勿来工業高等学校
1) 研究主題
「学校、家庭の連携による体力つくりの実践」
2) 期 日 昭和57年10月26日(火)
3) 指導助言者
福島県教育庁保健体育課指導主事 結城勝夫先生
福島県立平商業高等学校教諭 賀沢裕三先生
4) 成果の概要と課題
ア 教科体育時における研究、実践
教科体育時における体力つくりのとりくみは以前か
ら普段に意識的に行われていたが、特に推進校の指定
を受けてからは、生徒達に組織的、自主的な活動を行
わせるために体育委員会を生徒会の委員会として組織
させて、その活動の一部に教科体育時の自主的運営を
とり入れた。又体力のとらえ方の文献研究により、持
久力の重要性が確認されたので、授業の前半の一部に
筋力、スピード養成のための補強運動を、授業終了直
前に持久力養成のための持久走をとりいれて、筋力、
持久力の養成をはかった。その結果はスポーツテスト
の成績の向上にも顕著にみることができる。
イ 教科外における研究、実践
(1)校内球技大会
従来から行われていたが、新設の体育委員会の活
躍により、一層活発になった。
(2)校内マラソン大会
従来より行われていたが生徒の意識の向上と教科
体育時の持久走の効果により、見学者の減少と平均
時間の向上、最終時間の上昇等がみられた。
(3) スポーツテスト
体力つくり推進事業の研究、実践の結果、ほとん
どの種目に向上がみられた。
(4)体育施設の開放と用具の貸し出し
主に昼休み時間を中心に学年毎に運動場、バレー
コート、体育館を1ヵ月交替で用具と共に開放した。
ここでも前記体育委員の活躍があった。
(5) 部 活 動
体力つくり推進校になってから、その成績も向上
した。
(6)体力つくり講演会
生徒、父兄、教職員を対象とした講演会を実施し
て啓蒙した、
(7)健康、体力相談コーナーの開設
ウ 父兄を対象とした研究、実践
(1)PTA体力つくり推進委員会の設置
この研究、実践にPTAも参画してもらった。
(2)方部PTA対抗球技大会
上記のPTA組織が中心となって行った。
(3)壮年体力テスト(20名)
PTA役員会の都度実施して各自の体力の現状を認
識してもらった。
(4) 「体進だより」の発行
学校と家庭とのパイプ役をはたした。
エ 今後の課題
1 体力つくりというものは普段に行われなければな
らない。今後も強力に推進すべきである。
2 体力つくり推進校指定中に行われた各種の行事の
続行の条件整備を行っていかなければならない。
3 この期間に増大させた体力及び意識を持続すべく
努力しなければならない。
3 格技指導推進校の指定(文部省)
(1)趣 旨
中学校及び高等学校における格技の指導を一層拡充・推
進するため、指導の計画や充実対策等について研究実践す
る。
(2)研究実践内容
1) 教科における格技指導の研究実践
ア 指導計画の作成と内容の取扱い
イ 学習指導の方法
ウ 指導組織の在り方
エ 施設・設備等の活用法
オ 格技の指導と安全対策
2) 特別活動等における格技指導の研究実践
ア クラブ活動の指導計画、指導組織
イ 部活動の計画と指導
(3)研究実践期間 3年間
(4)対象推進校
各都道府県から推薦された公立の中学校及び高等学校
(5)推進校一覧
種別 管内 市町村
教委名学校名 指定 指定
年度校長名 研究主題 備考 文部省 県教委 研究主任 格技
指導いわき いわき市 四倉中 ○ 55
〜57本田義広 中学校授業における効果的な格技
(柔道)指導はどのようにすればよいか〒979-02
いわき市四倉町字東一丁目65猪狩司 県中 郡山市 行健中 ○ 56
〜58遠藤一明 ひとりひとりの生徒が進んで取り組
める格技の効果的な指導はどうある
べきか〒963
郡山市富久山町久保田字大原20渡辺末雄 福島県立大沼高等学校 ○ 55
〜57山田正彦 興味を持たせるための指導 〒969-02
大沼郡会津高田町字法憧寺北甲3473飯田悟