教育年報1984年(S59)-135/287page

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社会教育

  第1節社会教育一般

  1 概     要

 県民が、現代社会の著しい変化や発展に対応するためには、

一人一人が、生涯の各時期におけるさまざまな生活課題に積

極的に取り組み、常に自己啓発に努めるとともに、生涯にわ

たって適切な学習を継続し、地域における諸活動への参加を

通じて、連帯意識を醸成していくことが重要である。

 そこで、県教育委員会においては、社会教育の一層の充実

と振興を図るため、第2次長期総合教育計画並びに昭和59年

度県教育委員会重点施策に基づき、昭和59年度社会教育行政

の施策の重点を次のように設定し、社会教育の機会の拡充と

事業の充実に努めた。

(1)社会教育事業の充実

 県民の多様化している学習要求に応え、生涯の各時期に

対応した学習機会の拡大を図るため、生涯教育の理念に立

 って、各種の社会教育事業の充実に努めた。

 1)家庭における教育的機能の一層の充実を図るため、家

  庭教育(幼児期)相談事業を充実し、新たに家庭教育総

  合推進事業を実施するとともに、家庭教育学級等の整備

  充実に努める。

 2) 青少年の学習機会の拡充を図るため、少年教室等の開

  設及び青年学級・教室等の整備拡充に努める。

 3)青少年の社会参加の機会と場の拡充を図るため、特に

  高校生を対象として、在学青年社会参加活動育成事業を

  実施するとともに、青少年団体の育成及びその活動の促

  進に努める。

 4) 成人一般の学習機会の拡充を図るため、成人の学習要

  求に対応し、大学の設置されていない地域に大学の教官

  を派遣する成人大学移動講座を実施するとともに、成人

  学級等の整備拡充に努める。

 5) 高齢者がその役割を認識し、主体的な学習と積極的な

  社会参加により、生きがいを感じて心豊かな生活を送れ

  るようにするため、高齢者教室等の整備拡充に努める。

 6) 婦人の学習機会の拡充を図るため、婦人学級等を整備

  拡充するとともに、婦人団体活動の助長に努める。

 7) 社会教育内容の充実と学習者に対する望ましい対応に

  ついて研究を推進するため、生涯学習促進事業を実施し、

  生涯各時期における学習課題を明確にするとともに、生

  涯学習の促進に努める。            

 8)青少年の社会性と連帯性を養い、心身ともに健全な青

  少年の育成を図るため、青少年教育施設が行う事業の充

  実に努める。

(2)社会教育指導者の養成確保

  社会教育の一層の振興を図るため、社会教育主事等専門

 職員及び社会教育関係職員の専任化の促進並びにその資質

 の向上に努めた。

 1)市町村の社会教育関係職員の資質の向上を図るため、

  研修内容・方法を改善し、研修事業の充実に努める。

  2) 市町村の社会教育主事の専任化、複数化を図るととも

   に、社会教育主事の資質の向上に努める。

  3)民間有志指導者の発掘と養成を図るため、研修会等を

   計画的、継続的に行い、時に、高齢者人材活用事業を実

   施し、ボランティア活動に対する意識の高揚と実践の促

   進に努める。

 (3)社会教育施設・設備の整備充実

   各種の社会教育施設は、地域における個人学習と集団学

  習の中核的な施設であり、この整備充実を図ることは、社

  会教育の振興の上で重要である。市町村が長期展望に立つ

  て、計画的に整備充実するよう指導に努めた。

  1) 公民館及び図書館の建設促進を図るため、国庫補助の

   確保に努める。

  2) 新県立図書館を開館し、県民の生涯学習の拠点となる

   ようにその運営の充実に努める。

  3)視聴覚ライブラリーの整備充実を図るため、視聴覚ラ

   イブラリーの公立化及びその効果的運用の促進に努め

   る。

  4) 青少年の健全育成を図るため、県立少年自然の家及び

   県海浜青年の家の整備及び運営の充実に努める。

   2 市町村社会教育主事等研修会

 (1)趣   旨

   市町村社会教育主事、公民館主事等に社会教育に関する

  専門的知識・技術の習得を図り、市町村における社会教育二

  行政担当者としての資質の向上を図る。

 (2)期日・会場・参加者数

  1)期 日昭和59年9月4日〜7日3泊4日

  2) 会   場 福島県婦人会館

  3)参加者数43名

 (3)講師・助言者

  1)講   師

    大正大学教授           湯上二郎

    福島大学教授     新家健精

  2)助 言 者

    福島市杉妻公民館長      太田隆夫

    柳津町教育委員会社会教育主事  白根一英

    県北教育事務所社会教育主事    猪俣好巳

    県教育庁社会教育課員

1(4)参加者

   市町村社会教育主事、公民館主事(4年以上勤務)

 (5)内   容

  1) 生涯学習体制の確立における学校教育と社会教育の連

   携

  2) 地域社会の振興と社会教育行政

  3) 社会教育とその指導者

  4) 青少年の健全育成と学校教育と社会教育の連携

  5) 公民館の運営と活動

  6) 社会教育行政と社会教育振興計画


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