教育年報1986年(S61)-104/213page

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文 化

第1節 概     要

 県教育委員会では、豊かな風土と文化に支えられたうるお

いのある生活の実現を求める県民の意識を背景に、先人の残

した伝統的文化を継承しつつ、新しい文化を創造発展させる

ため、"伝統を生かした地域性豊かな文化活動の推進"をス

ローガンに「文化活動の促進」、「文化の伝承の充実」、「文化

施設の整備充実」を3本の柱とし、県民の自主性と創意性を

尊重しながら、文化活動を更に活発にするためめ条件整備を

積極的に展開したが、その成果は次のとおりである。

1 文化活動の促進

(1) 芸術文化活動発表の機会の充実

  県総合美術展覧会、県文学賞を充実して作品の応募を奨

 励するとともに、文化団体を主体として運営している県芸

 術祭の充実に努めた。

(2) 芸術鑑賞の機会の確保

  県総合美術展移動展、こども・青少年芸術劇場、家庭劇

 場等を実施し、優れた芸術鑑賞の機会の確保に努めた。

(3) 文化振興基金の充実と活用

  文化団体の育成と県民の自主的な文化活動の活発化を図

 るため、(財)福島県文化振興基金の充実と活用を促進した。

(4) 文化活動指導者の養成確保

  芸術セミナーの開催や文化活動指導者バンクの活用促進

 により、文化活動指導者の養成確保に努めた。

2 文化の伝承の充実

(1) 文化財保護体制の充実

  文化財保護体制を確立するため、文化財保護行政組織の

 充実に努めた。特に、埋蔵文化財保護体制の強化に努めた。

  また、文化財保存管理の万全を期するため、文化財パト

 ロールの充実に努めた。

(2) 文化財保存調査の推進

  文化財に係る資料の整備と記録保存を図るため、山岳信

 仰資料等の基礎調査及び緊急調査を行った。

(3) 埋蔵文化財の保存の充実

  開発事業に対して、事前の表面分布調査と試掘調査を実

 施するとともに、事業者側と協議を行い、可能なかぎり現

 状保存に努めながら記録保存のための発掘調査を推進した。

(4) 文化財防災設備等の整備促進

  文化財の防災設備、保存施設等の整備を促進するととも

 に、所有者又は管理団体に対し日常的管理の強化を図るよ

 う指導に当たった。

(5) 文化財保存助成の充実

  指定文化財の保存及び埋蔵文化財保存調査に対し国及び

 県費の助成を行った。

(6) 文化財の愛護と公開の推進

  文化財に対する県民の理解と愛護精神の高揚を図るとと

 もに、伝承民謡公開事業等を実施し公開の機会の充実に努

 めた。

3 文化施設の整備充実

(1) 県文化センターの整備充実

  県文化センターの施設・設備を整備充実するとともに、

 文化情報め収集・提供などの機能の充実に努めた。

(2) 県立美術館の整備充実

  美術作品の収集と作品・作家等に関する調査研究を計画

 的に推進するとともに、常設展・企画展等を充実したほか

 教育普及活動を推進するなど本県美術振興の中心施設とし

 ての機能の充実に努めた。

(3) 県立博物館の開館

  昭和61年10月18日開館し、開館記念展、常設展・企画展

 等を開催するとともに、展示資料の収集・整理・復元保存

 及び調査研究を計画的に推進した。また、教育普及活動及

 び博物館資料に関する情報提供等を積極的に行った。

第2節 文化活動の促進

1 文化振興のための条件整備

(1) 文化行政の推進

 1) 県教育事務所文化行政担当者会議

  ア 日   時  昭和61年4月

  イ 会   場  あづま荘会議室

  ウ 参加者 22名

 2) 芸術文化懇談会

   本県文化の将来への発展のために、出席者より提言を

  求め、県文化の振興並びに県文化行政推進の参考とし

  た。

  ア 日   時  昭和62年3月25日

  イ 会 場    全逓会館5階会議室

  ウ 懇談事項  「県展移動展のあり方について」

  エ 出 席 者

    渡辺良雄、増田忍石、青津清喜、福田利明、

    照井久良人、丹野清栄、高橋良一郎、村山鎮雄、

    斎藤嘉生

2 芸術文化活動発表機会の充実

(1) 第39回福島県文学賞

 ア 趣   旨

   県民から作品を公募して優秀作品を顕彰し、地方文化

  の進展と本県文学の振興を図る。

 イ 応 募 数

   小説50点、詩75点、短歌32点、俳句40点計197点



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