教育年報1986年(S61)-204/213page
海浜青年の家
第1節 概 要
福島県海浜青年の家は、めぐまれた自然環境のなかで、青
少年たちの集団宿泊研修活動をとおして、規律・協同・友愛
奉仕の精神を体験的に会得させ、心身ともに健全な青少年を
育成することを目的とし、昭和50年5月に開設された県の社
会教育施設である。
当所のめざす教育目標は次のとおりである。
○ 規則を守り、規律ある生活態度を養う。
○相互連帯意識を高め、協同の精神を養う。
○ 人格を尊重し合い、友愛の精神を養う。
○ 勤労と責任を重んじ、進んで奉仕する態度を養う。
○ 心身をきたえ、自己を高めようとする態度を養う。
1 役員及び職員組織
(1) 理事・監事
役 職 氏 名 所 属 理事長 佐藤昌志 福島県教育委員会教育長 副理事長 酒井信人 梅島県海浜青年の家所長 常務理事 丹治成男 福島県海浜青年の家次長 理 事 早川俊一 福島県教育庁教育次長 理 事 今野繁 相馬市長 理 事 鈴木完一 福島県社会教育委員の会議議長 理 事 太田緑子 福島県青少年教育振興会長 理 事 塚本利勝 福島県教育庁社会教育課長 監 事 近藤三男 福島県総務部財政課長 監 事 佐藤吉一 福島県教育庁財務課長 (2) 職員組織
職員 所長 次長兼
庶務課長指導課長 主事 指導主事 保健技師 運転手
兼用務員計 数 1 1 1 1 4 1 1 10 (3) 運営委員
氏 名 所 属 ◎阿部智義 相馬市教育委員会教育長 ○井上篁 福島県公民館連絡協議会 田中淳一 福島県青少年婦人課長 金田浩一 福島県教育庁社会教育課主幹 ◎印 委員長 ○印 副委員長
氏 名 所 属 福羽天伯 福島県高等学校長協会代表 新田宣雄 福島県小中養護学校長会代表 太田豊秋 福島県青少年団体連絡協議会代表 只野裕一 青年会議所代表 村岡まゆみ 相馬市青年協議会代表 酒井啓雄 海浜青年の家友の会長
2 昭和61年度重点目標と成果
(1) 青少年研修の充実
○ 昭和61年度は、年間総延利用者数5万人を達成した。
この数は、開設して11年目、創立以来の最高年間利用
数を記録したことになる。定員200名(1日当り)の当
所にとっては、最大利用の限界線に達した数である。
○ 60年度にも約10%の延利用者数の伸びをみたが、それを
なお更新して、61年度は4千人強の増加、今年度も約10
%の増大を実現した。60年度と61年度の2年連続の伸長
は、合わせて20%の利用拡大を実現した。
○ 利用団体の数からみても、前年度250団体に対して61年
度は266団体と10%の伸びをみせている。
学校教育団体で著しい増加は、大学生団体で60年度は
7団体であったが、61年度は16団体と飛躍的(2.3倍)
に伸長している。
○ 幼稚園から婦人団体、各種運動の強化合宿から企業研修、
合唱合奏、フォークダンスと研修のねらいも多彩である。
開かれた「生涯教育学習の館」としての適切な対応は、
社会教育団体の着実な伸びとして表れてきている。少年
団体を除く社会教育団体は、60年度36団体に対して61年
度は50団体と伸び、40%の利用増大をみている。
○ 研修団体の自主、主体性を尊重し、研修のねらいが達成
できるよう弾力的に指導援助してきたので、所期の目的
を達成したとほとんどの団体は評価している。それに加
えてもう少し長期宿泊をしたいという要望がみられた。
3泊4日以上が、60年度は27団体に対し、61年度は35団
体と30%ほど多くなっている。
(2) 主催事業
○「集団宿泊指導担当者研修会」の参加者は、学校引率責
任者が90%で、学校行事が周到にして計画的であること
がうかがえた。
内容的には3日分の内容を1泊2日でこなすという、
息をもつかせぬハードスケジュールであるが、今年度の
試行として就寝前の自由時間に、自由に話し合える茶話
会風な懇親会を設定したところ、疲れているにもかかわ
らず真剣に研修プロや実施の要領について話し合ってい
る姿は、予想以上の成功であった。