教育年報1987年(S62)-071/225page
が図られるよう指導援助する。
3) 生徒指導の組織・体制を点検するとともに、教職員の
共通理解を基盤として、中学校や家庭との連携を深めな
がら、生徒理解に基づいた指導が展開されるよう指導援
助する。
4) 生徒の学校生活への適応を促進し、中途退学者の減少
及び生徒非行・生徒事故の防止が図られるよう指導援助
する。
5) 教職員の資質と指導力の向上に努める。
6) 勤労にかかわる体験的な学習及び産業教育、情報処理
教育の推進を図る。
(2) 指導組織
高等学校教育課長を中心に、次の人員が一体となって、
それぞれの分掌に従い、企画・運営・指導助言に当たった。
主 幹 1名
主任指導主事 1名
指 導 主 事 16名
(うち、駐在指導主事 6名)
また、県立高校教諭37名を学校教育指導委員に委嘱し、
各教科の指導活動の充実強化を図った。
(3) 学校教育指導の重点
前記の基本方針に基づき、指導の重点を次のように設定
し、指導の充実を図った。
1) 教育課程の適正な運営と指導法の改善を図る。
ア 教育課程研究集会を開催し、学習指導要領の趣旨に
基づく教育課程の運営と指導法の改善について、研究
発表並びに研究協議を行った。
イ 生徒指導研究会議を開催、「心豊かな生徒の育成を
めざす連携のあり方」について研究し、手引書(指導
資料第26集)を作成し、配布した。また、教育課程研
究会議小委員会「国際理解推進委員会」を開催し、「国
際理解教育の進め方」 (実践編)について研究し、手
引書(指導資料第25集)を作成し、配布した。
ウ 文部省指定研究学校(教育課程、勤労体験学習、生
徒指導)、県指定研究学校(学習指導、進路指導、生
徒指導、情報処理教育、国際交流)における研究実践
の推進を図り、その成果の普及に努めた。
エ 県立学校共同訪問により、教育課程の改善および指
導法について指導助言を行った。
オ 特別活動講習会を開催し、ホームルーム指導のあり
方について研究協議を行った。
カ 各種研修会、学校訪問等を通して、学習指導に関す
る下記事項の徹底に努めた。
(ア) 教科科目の目標を明確にとらえ、指導内容を重点
化して基礎学力の充実を図ること。
(イ) 教材の特性に即して指導法に工夫を加えるととも
に、学習指導の個別化に努めること。
(ウ) 学習効果を高めるための評価の方法について研究
し、改善を図ること。
2) 生徒指導の充実を図る。
ア 校内における指導体制の確立を期し、各種研修会、
学校訪問等の指導を通して、教職員の共通理解を図り
同一歩調による生徒指導の充実に努めた。
イ 生徒指導研究会議を開催し、学校と家庭・地域社会
との連携をふまえた心豊かな生徒の育成をめざす生
徒指導について研究した。
ウ 新入生の保護者を対象に、家庭における指導のため
のパンフレット「育てようすこやかに」を配布した。
エ 生徒指導推進地域を指定し、中・高及び関係諸団体
が一体となって、環境浄化・生徒の健全育成を中心に
地域ぐるみの生徒指導の推進に努めた。
オ 生徒指導担当者研修会を開催し、生徒の多様化に即
した生徒指導のあり方について研究協議を行った。
カ 学校における教育相談体制の確立と教育相談活動の
改善充実を図った。
3) 進路指導の適正化に努める。
ア 進路指導主事研修会、進路指導講座等を実施し、下
記事項の徹底に努めた。
(ア) 低学年からの計画的、組織的な進路指導を通し進
路意識の高揚に努めること。
(イ) ロングホームルームにおける進路指導の充実に努
めること。
(ウ) 進路相談や諸調査・諸検査を通して、生徒の能力
・適性・進路の希望等を的確に把握すること。
(エ) 生徒の自己理解の促進に努めること。
(オ) 進路指導室の整備及び進路に関する情報や資料の
収集に努めるとともに、その効果的な活用を図るこ
と。
(カ) 組織的・計画的な進路相談の充実に努めること。
イ 研究学校を指定し、研究実践の推進を図った。
4) 産業教育の充実を図る。
ア 産業教育の改善・充実を図るため、施設設備の充実
並びに情報処理教育の推進に努めた。
(ア) 体験入学の学習内容の質的改善・充実に努めた。
(イ) 職業学校・学科の理解を促進するため、紹介用パ
ンフレット「わたくしたちの進路」を作成配布した。
(ウ) 情報処理教育の充実のため、教員の研修に努めた。
(エ) 産業教育関係機関との連携により、産業教育の振
興に努めた。
イ 時代の進展に対応するため、学科の新設や改編に努
めた。
(4) 教職員の資質の向上と学校管理運営の充実
1) 現職教育の充実
ア 校内における研修体制の充実改善を図った。
イ 研修会、講習会等への積極的参加を促進し、指導力
の向上を図った。
ウ 自己研修の充実により、教職員の能力が効果的に発
揮されるように努めた。
2) 学校管理運営の適正化
ア 適正な学校運営の努力目標を定め、その到達度を客
観的に評価できるように努めた。
イ 管理者が学校管理運営について積極的に指導助言を
行うように努めた。
ウ 諸表簿の整理と保管、設備・備品の管理と活用につ