教育年報1987年(S62)-168/225page
教育センター
第1節 概 要
教育センターは、本県学校教育の向上発展に寄与するため
教育関係職員の研修、教育に関する専門的・技術的事項の調
査研究、情報処理教育、教育相談、教育図書・資料に関する
事業を推進してきた。
これらの事業概要は、次のとおりである。
1 研 修 事 業
教育センターは、教育関係職員の専門的職能と資質の向上
を図るために、第三次橿島県長期総合教育計画に基づく研修
計画のうら、学校経営、教育研究法、教育工学、各教科、道
徳、特別活動、生徒指導、教育相談、情報処理教育に関する
専門的内容についての研修事業を実施した。
本年度実施した研修講座は、次のとおりである。
○ 講 座 数 63講座
○ 講座開設回数 105 回
○ 講座研修者定員 1,783 人
○ 講座研修者延べ人数 2,119 人
○講座開設期間 62年6月1日 〜63年2月5日
2 研 究 事 業
教育センターに課せられた研究機関としての役割と使命を
達成するため、広く全国的視野に立って教育の動向を見定
め、本県が当面している教育上の課題や学校における教育実
践上の諸問題と関連する研究主題を設定し、理論と実践の両
面から専門的に研究を進めた。
研究課題によって、プロジェクトのチームによる共同研究
と各所員が担当する個人研究とに分けられ、これらの研究成
果は、各研修講座の内容と一体化して講座内容に反映させ、
共同研究の成果は、研究紀要、所報、研究資料として刊行し
た。
プロジェクトチームによる共同研究の研究主題は、次のと
おりである。
1) 学校の経営過程における現職研修めあり方に関する研究
2) 基礎・基本の定着と個性の伸長に関する研究
3) 自己教育力を育成するための学校教育の改善に関する実
践的研究
4) 事例を通した教育相談の進め力に関する研究
3 教育相談事業
幼児・児童生徒の教育上の諸問題について、学校や保護者
からの教育相談に応じ、その解決のために、カウンセリング
や行動療法等による指導援助を進めた。
また、移動教育相談を、県南、いわき、会津、相双の4地
区で実施した。年間の来所相談・移動相談の件数は、349件
で、電話相談の件数は、1,444件であった。
4 教育図書・資料事業
県内教職員の教育実践活動に役立つ教育図書・資料を提供
するため、教育の専門図書・教育資料の収集・整理を行い、
コンピュータ検索が今年度からできるようになった。
収集した教育図書は所報で紹介し、教育資料は件名目録を
作成した。
5 情報処理教育
汎用電子計算機及びパーソナルコンピュータを使用して、
COBOL 1・2、FORTRAN 1・2、BASIC 1・2の
研修を実施した。
年間を通して、高等学校生徒に、プログラミング、数値制
御工作機械、自動製図機の共同実習を行った。
本教育センターの情報処理教育施設を利用した教職員の延
べ人数は2,372人で、高等学校生徒は3,942人であった。
第2節教職員研修
教育センターは、教職員現職教育計画に基づく「専門研修」
を担当し、研修講座を次のとおり実施した。
1 研修講座内容の改善充実
(1) 研修講座全体について.学習指導要領の目標や指導内容
を吟味して講座内容を構成するとともに、当面する教育課
題に応えるよう、研修内容を検討し、充実した魅力ある研
修講座になるよう努めた。
(2) 研修形態については、講義中心になることを避け、研究
協議、実技、実習、観察、演習、調査等を考慮し、講座内
容の特性に応じて多様化を図った。
(3) 小学校・中学校・高等学校の講座とも、各教科の専門性
をいっそう充実深化させるとともに、学習指導と生徒指導
の一体化を図るため、児童生徒の理解と対応についても共
通研修に努めた。
2 研修講座
(1) 昭和62年度研修講座数・研修者数
学校種別 講座数 講座開
設回数研修者
定員研修者
延べ人数小・中・高共通 8 18 260 578 小学校 16 36 687 692 中学校 16 26 438 456 高等学校 23 25 378 393 養護教育諸学校 0 0 20 (再掲)28 合計 63 105 1,783 2,119