教育年報1988年(S63)-120/237page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

昭和61年度中通り、浜通り地域の悉皆調査

昭和62年度会津地域の悉皆調査、中・浜通りの二次

調査

昭和63年度会津地域の二次調査、報告書刊行

専門調査員県文化財保護審議会委員 岩崎敏夫

 2) 田植踊調査

 学術的価値の高い民俗芸能である田植踊を昭和62年度よ

り2年継続で調査し、記録保存を図った。

昭和62年度VTR収録14団体文書記録 30団体

昭和63年度VTR収録11団体文書記録 10団体

報告書刊行

専門調査員県文化財保護審議会委員 本田安次

同 岩崎敏夫

 3) 文化財指定調査

 歴史的、学術的価値を有する文化財の中から重要なもの

を選定し、指定のための調査を行った。

県文化財保護審議会の答申に基づき、平成元年3月22日

付をもって指定等を行った文化財は次のとおりである。

県指定文化財指定一覧表

種別 名称 員数 所在地 所有者
重要文化財    
建造物
旧岡崎家住宅 1棟 河沼郡河東町大字南高野字高塚山1686番地6 (株)会津武家屋敷
工芸品 青磁牡丹唐草文大瓶 1口 会津若松市栄町2番12 興徳寺
考古資料 原山1号墳出土埴輪 一括 会津若松市城東町1番25号
福島県立博物館内
福島県
歴史資料 紙本著色飯野八幡宮絵図 1幅 いわき市平字八幡小路84番地 飯野八幡宮
重要無形文化財 昭和村からむし織      
史跡 二子塚古墳 1基 安達郡大玉村大字大山字二子塚150番地 大玉村ほか

県指定重要無形文化財保持団体
保持団体名(代表者) 所在地
昭和村からむし織技術保持団体
(五十嵐スイコ)
大沼郡昭和村大字下中津川字中島612番地
昭和村からむし会館内

3 埋蔵文化財の保存の充実

(1) 埋蔵文化財の保存の充実

 県土の開発進展に伴い、開発側との事前協議が増加して

おり、同時に遺跡の保護保存に対する県民の関心も高まっ

ている。発掘調査体制も年々強化されており、

(財)福島県文化センター遺跡調査課においては逐次定員増を

図ってきた。現在採用職員25名(内嘱託8名)、県教育委員会

出向職員22名、計47名である。

(財)福島県文化センター遺跡調査課職員数

年度 52 53 54 55 56 57
人員 5名 9名 15名 20名 23名 26名
年度 58 59 60 61 62 63
人員 26名 30名 40名 44名 47名 47名

(2) 開発事業地内遺跡の保護対策

 大規模開発事業地内の遺跡の保護は、(イ)遺跡の所在範囲、

性格などを明らかにする(分布調査)。(ロ)工事等で遺跡が

破壊されないように起業者と保護対策を協議する(事前協

議)。(ハ)工事実施上止むを得ず遺跡の現状が失われる場合

には、事前に発掘調査を行い記録として保存し、報告書を

刊行する(発掘調査)という三段階がとられる。

ア 分布調査

 開発地内の詳細分布調査を行い、遺跡の保存対策の資

料とするもので表面調査と試掘調査に分けられる。表面

調査は、相双地区(原町火力発電所用地内等1,800ha)

について実施した。

試掘調査は、国営母畑事業区内15遺跡、国営矢吹事業

区内9遺跡について実施した。

イ 開発関係機関との保存協議

 前年度からの継続協議を含め、次の諸機関と埋蔵文化

財の取り扱いについて協議を行った。

国営総合農地開発事業母畑地区・矢吹地区、

会津農業水利事業宮川地区、請戸川農業水利事業大堀地内、

真野ダム地内、国道113号バイパス地内、福島空港関連事業地内、

相馬地域開発地内、東北横断自動車道、三春ダム

及び県内名地の県営ほ場整備、団体営圃場整備などの関

係諸機関。

ウ 開発に伴う発掘調査

 県教育委員会では、開発事業に伴う発掘調査を

(財)福島県文化センターに委託して、下記の遺跡について

発掘調査を実施した。

母畑地区内、王子前遺跡他6遺跡 (9,000m2)、

矢吹地区内、深沢A遺跡他8遺跡 (12,000m2)、会津農水



[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2000-2001 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。