保健体育

第1節　概要

　「第3次福島県長期総合教育計画」の「第2期実施計画」

に基づき「心豊かな、たくましい人間」の育成をめざして、

保健体育課においては、体育・保健・安全・給食の各分野の

相互連携を図りながら昭和63年度福島県教育委員会重点施策

である「豊かな人間性と創造性をはぐくむ学校教育の推進」

と「健康づくりをめざす体育・スポーツの推進」を柱として

名施策の推進を図った。

　更に平成7年に本県で開催される第50回国民体育大会に向

けて競技力の向上を図るため、競技力向上対策本部の整備充

実、企業スポーツ連絡協議会の設立、指導者の養成確保、選

手の育成強化など、国体開催県にふさわしい優秀な成績を収

めるため各般の施策を推進した。

1　学校体育の充実

　学校体育担当教員の資質を向上させるため、各種体育実技

指導者講習会をはじめ、格技(柔道・剣道)認定講習会等を

開催した。特に、教職員を対象とする講習会には民間人の中

から優れた指導者を派遣して実施するとともに、児童を対象

とする指導協力者事業には豊富な経験を持つ民間指導者を学

校に派遣し、児童の運動技能の向上及び教職員の指導力の向

上を図った。

　また、文部省指定「体力つくり推進校」「格技指導推進校」

の研究推進をはじめ、県教委指定「体力つくり研究推進校」

「集団・安全行動推進校」等の3年間の実践研究及び公開発

表を契機として、その成果を地域の学校に普及させるように

努めた。

　更に、県下児童・生徒の体力・運動能力の実態を把握する

ため、スポーツテストを実施し、その分析結果を十分活用し、

名学校の実態に応じた体力つくりの推進を図った。

　また、小学校運動競技奨励事業を実施し、陸上競技会及び

水泳競技会等を通して運動に親しむ児童の育成に努めるとと

もに、児童の体力・運動能力の向上を図った。

2　学校保健・学校安全の充実

　学校における保健教育・保健管理の充実を図るため、学校

保健関係教員を対象に、保健教育・安全教育指導者研修会を

はじめ新採用、5年経験、中堅の名養護教諭研修会等を開催

し、資質の向上に努めた。

　また、教職員及び児童生徒の健康診断の内容の充実を図り、

疾病・異常の早期発見に努めるとともに、学校保健委員会等

の組織活動の促進に努めた。

　更に、児童生徒のむし歯予防の実践研究を推進するため、

昭和63年度から3年間、文部省指定の研究推進校1校を指定

し、むし歯予防の推進に努めるとともに、児童生徒の健康つ

くりを推進するため、昭和61年度から3年間、県指定の研究

推進校1校を指定し、学校における健康教育の推進に努めた。

　次に、学校における安全教育・安全管理の徹底を図るため、

学校安全関係教員を対象に、交通安全教育指導者研修会等を

開催し、資質の向上に努めた。

また、小・中学校、高等学校の児童生徒を対象に、「安全

に関する図画・作文・習字・交通安全ポスター」の募集を行

い、「国民安全の日」制定の趣旨の普及徹底を図るとともに

安全意識の高揚に努めた。

3　学校給食の改善充実

　本年度の学校給食の実施状況を児童生徒数で見ると、完全

給食は小学校で97.9%、中学校では77.6%の実施率となっ

た。

　また、米飯給食は小・中学校とも完全給食実施校では、100

%の実施率となっており、週当たりの回数は平均2.6回である。

　次に、学校給食費は、1食当たり小学校で204円02銭、

中学校で240円54銭となっている。

　学校給食の適正な運営改善充実及び給食関係職員の資質向

上を図るため、名種の研修会等を開催した。また、県教委指

定の学校給食改善研究校2校を指定し、給食の改善、充実に

努めた。更に食中毒や労働災害等の事故防止を図るため・文

書、研修会、広報等により衛生思想の啓蒙、安全管理の指導

に努めた。また、地域の特性に根ざした学校給食を実現する

ため学校・家庭・地域との連携に努めた。

4　県研究大会の開催

　第12回福島県学校体育、保健・安全、給食研究大会を二本

松市民会館を主会場として2日間の日程で県内関係者351名

の参加を得て開催した。

　大会主題「健康で活力に満ちた心豊かな幼児・児童・生徒

の育成をめざして」に基づき、幼児・児童・生徒の健康の保

持・増進を図るため、学校体育、保健・安全及び学校給食の

諸問題について研究協議し、多くの成果を収めた。

5　社会体育の振興

　県民の多様化しつつあるスポーツニーズに対応するため、

野外活動(スケート)講習会や巡回スポーツ(健康・体力つ

くり)指導者講習会を開催し、指導者の養成と資質の向上を

図るとともに、本年度から文部省等が主催した「第1回全国

スポーツレクリエーション祭」に県内各地から14種目、140

名の監督・選手を派遣し、生涯スポーツの普及・振興に努め

た。

　また、本年度は全国中学校選抜体育大会(水泳、ハンドボー

ル、陸上競技)や少年・少女スポーツ教室を開催し、児童・

生徒のスポーツ活動の推進に努めた。

　更に、第15回東北総合体育大会を本県において開催したほ

か、国民体育大会への派遣や第50回国体へ向けての競技力の

向上を図るため各般の事業を実施した。

　そのほか本年度は第24回ソウルオリンピック大会をはじめ

とし、自転車競技等国際大会の派遣に助成を行ったほか、ス

ポーツ少年団活動の日独スポーツ交流事業やオリンピックユ