郡山少年自然の家

第1節　概要

　郡山少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動や集団宿泊生活を通して、豊かな情操と社会

性を養い心身ともにたくましい少年を育てることを目的とし

て、昭和47年8月に開所され、昭和63年度末には、利用人数

が延78万人余に達する。

　少年自然の家は、学校教育・家庭教育・社会教育がもつそ

れぞれの機能を統合・補完する社会教育施設として、次のよ

うな教育目標を掲げ、その達成に努めてきた。

○　自ら進んで、楽しく活動をくり広げられる少年(自主

性と創造性を養う)

○　自然を愛し、人を愛する豊かな心をもつ少年(思いや

りと情操を養う)

○　みんなと協力し、助け合い、励まし合う少年(社会性

と連帯性を養う)

○　体力を高め、健康を増進して、働くことに喜びをもつ

少年(健康な心身と実践力を養う)

　1　運営委員会

(1)　第1回運営委員会(昭和63年7月19日開催)

(2)　第2回運営委員会(平成元年2月16日開催)

(3)　運営委員会の組織

所長の諮問機関である運営委員会の委員は次のとおりで

ある。

氏名	役職名
◎太田緑子	福島県青少年教育振興会会長
国馬善郎	郡山女子大学郡山女子大学短期大学部助教授
庄司勝雄	福島県中学校長会理事
橋本光男	福島県市町村教育委員会連絡協議会常任委員
橋本義信	福島県小学校長会理事
○本宮俊一	郡山市教育委員会教育長
本田文吾	福島県PTA連合会会長
宗形孫市郎	福島県議会議員
望月敏雄	福島県公民館連絡協議会理事
山下淡童	福島県子ども会育成会連絡会会長

氏名は五十音順◎印議長○印副議長

　2　昭和63年度重点目標と成果

(1)　魅力ある施設づくり

　1）　利用団体の主体的活動を推進するため、研修会、事前

打合せ、実地踏査等を通して、引率指導者の指導力向上

を図り、施設の特色や機能及び利用のねらいを生かして

内容の精選、創意工夫を重ね、ゆとりあるプログラムを

編成して活動できるよう指導、助言、援助に努めた。

　2）　所利用上のきまりを、利用団体の利用目的に応じて弾

力的に取り扱い、創意とゆとりある研修が、しかも、主

体的に展開できる援助指導に努めた。

　3）　利用団体のねらいが達成できるよう、各研修活動の内

用を見直し、活動内容の精選を図るとともに、研修活動

の複合的取り扱いの奨励に努めた。

(2)　施設・設備の充実

　1）　アーチェリー的台の固定や安全柵等の設置により、研

修が手軽に、しかも、安全にできるようになった。

　2）　サイクリング車を更に補充(5台、計20台)するとと

もに、サイクリングコースを設定(3コース)した。

　3）　研修活動に必要な施設・設備に創意工夫を加え、計画

的に補修改善を図った。

　4）　野外炊飯用食器類を、使用頻度により計画的に更新

した。

　5）　けん玉・バドミントン・バレーボール・ドッチボール

等の充実を図り、今までの伝承遊びや軽スポーツと併せ

て、雨天時の活動の充実を図った。

(3)　現職教育の充実

　1）　各種研修会への参加と他施設の視察研修により、職員

の資質の向上に努めた。

　2）　計画的に学習会を実施し、施設職員としての専門性の

向上に努めた。

　3）　県内外の青少年教育施設との連携を密にし、研究協議

会等を通して共通理解に努めた。

(4)　広報活動の強化

　1）　利用の促進を図るため、利用申込要項、広報ちらし、

要覧、所報及び主催事業案内等を関係機関に配付、依頼

するとともに、各報道機関へ広報の協力を依頼し、施設

の正しい理解が得られるよう努めた。

　2）　施設参観、踏査、利用相談を奨励し、施設の正しい理

解が得られるように努めた。

(5)　主催事業の効果的運営

　1）　指導者のための研修会では、研修目標の具現化を図る

ためのプログラム編成と実技研修に重点を置いて実施し、

利用効果の向上に努めた。

　2）　ふれあいを深める親子のつどいは、プログラムに創意

工夫と改善を加え、親子のふれあい、他家族とのふれあ

い、自然とのふれあいが十分になされる魅力あるつどいに

することに努め、所期のねらいを達成することができた。

　3）　自然に鍛える少年のつどいは、班活動を主体とした自

主的・創造的生活を通して、たくましい心と体を育て、

友情をはぐくみ、さらにリーダーの養成を図ることを目

的として内容に創意工夫を加え実施した。夏の自然に挑

み、自作の小屋での生活等から、耐性が養われ、友情の

絆がめばえ、主体性を培うことができた。

(6)　安全管理の徹底

　1）　定時及び随時に施設設置の安全点検とエリアパトロー

ルを実施することにより、安全確保と事故防止に努めた。