教育年報1988年(S63)-220/237page

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 会津少年自然の家

第1節 概要

 会津少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動と集団宿泊生活を体験することにより、心豊

かで心身ともに健全な少年を育成するために、昭和56年4月

に開所された社会教育施設である。

 少年自然の家は、家庭教育・学校教育・社会教育がもつそ

れぞれの教育機能を統合し、効果的に補完するための教育施

設で、次のような教育目標を掲げ、その達成に努めてきた。

 「心豊かで、自ら生活を創造し、実践するたくましい福島っ

子を育てる。」

(1) 自然に親しむ活動を通じて、自然の恩恵にふれ、自然

を愛する心や敬けんの念を育てる。

(2) 集団宿泊生活を通じて、友愛心を深め、自律心・協調

心を養い、規律を守り、責任を重んじ、進んで奉仕する

態度を育てる。

(3) 野外活動を通じて、たくましい体力と根性を育てる。

 1 運営委員会

所長の諮問機関である運営委員会の委員は、次のとおりで

ある。

氏名 委職名
岩田弘 喜多方市子ども会育成会連絡協議会長
木幡春夫 福島県小学校長会(北会津支部 庶務) (会津若松市立鶴城小学校長)
○酒井淳 福島県市町村教育委員会連絡協議会常任 委員(会津若松市教育委員会教育長)
照井蔵人 北会津地区社会教育委員連絡協議会長 (会津若松市社会教育委員)
長谷川四朗 福島県子ども会育成会連合会顧問 (社会福祉法人会津児童園長)
原市英 福島県中学校長会理事 (会津坂下町立第一中学校長)
坂内清志 福島県公民館連絡協議会副会長 (会津若松市中央公民館長)
山口豪志 福島県PTA連合会副会長 (会津若松市連合PTA会長)
◎山口林助 会津坂下町長
和田洋子 福島県議会議員

◎印議長○印副議長

 2 昭和63年度重点目標と成果

(1) 集団宿泊生活の充実

 1) 集団宿泊指導者研修会、事前打合せ(実地踏査など)

の内容充実に努め、利用団体への指導援助の強化を図っ

た。

 2) 「利用の手引」や指導資料の見直し・開発・整備に努

め、利用団体の効果的な活動を促進した。

 3) 各学校、各種団体の実態や利用のねらいに即して、各

種活動のボランティア(専門的指導者など)の活用に努

めた。特に、スキー研修の充実に資することができた。

 4) 県教育行政機関、市町村教育委員会・公民館・小中養

護学校等との連携を強化し、利用の促進を図った。

(2) 施設・設備の充実

 1) 野外活動コース(冒険の森)の整備に努めた。

 2) フィールドアスレチックの改修工事5ケ年計画の第2

年次として、さらに、5つのポイントを全面改修した。

 3) 室内活動・研修の充実にむけて、電子ピアノや大型テ

レビを備えた。また、教材用として日時計が設置された。

 4) 環境整備の一環として、施設案内板を改修した。

 5) 自家発電機並びにボイラーの修理を行った。

 6) アルペン用スキー台数の確保に努め、利用者の希望に

応えられるようになった。

(3) 広報活動の強化

 1) 特色ある所報(利用者の声・感動体験)の発行や各種

広報活動(ちらしの発行)に、積極的に取り組み、利用

の促進を図った。

 2) 報道機関をはじめ、市町村広報担当者に、利用促進に

関する情報を提供(出前方式を実施)し、PRの効果を

あげることができた。

(4) 主催事業の効果的運営

 1) 当施設を利用する学校団体・社会教育関係団体(少年

団体等)の指導者を対象に、効果的な利用ができるよう

集団宿泊指導者研修会を開催し、指導者としての資質と

指導力の向上に努めた。

 2) 豊かな自然の中で、少年をきたえる「自然にいどむ少

年のつどい」が効果的に実施することができた。特に、

原始生活体験や自然体験を通して、少年期にふさわしい

夢や冒険心を育てるなど、開催のねらいが達成された。

 なお、スキー実技の向上と交友を深める「少年スキー

教室」が、雪不足で開催できなかったことは残念であっ

た。

 3) 親と子のふれあいを深め、他家族との親睦を目的とし

て開催した「親子キャンプ」「親子白銀のつどい」は、

参加者の共感を深くし、効果的に終了できた。

 4) 唯一の補助事業である「野外活動実技指導者研修会」

は、青少年団体活動の指導者の育成という面で、有効に

進めることができた。

(5) 施設・設備の保全と事故防止の徹底

 1) 防災組織を確立し、責任体制のもと、日常および月例

定期点検を行い、施設・設備の保全に努めた。

 2) 利用団体の事故防止のため、事前研修会や実地踏査で

引率指導者に対する指導の徹底を図った。

 3) 防災訓練にあたっては、防災器具・機器の操作法や避

難・消化の訓練を実施した。また、広範囲の活動敷地内

の保全と山火事防止のため、野外パトロールを適時行っ

た。

 4) 関係機関による建物の防火査察、保安点検、環境衛生

調査等を依頼し、建物の保全と事故防止に努めた。

 5) 給食委員会を随時開催し、食中毒の防止や食品の衛生



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