教育年報1989年(H1)-181/237page

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2) 学校経営(B)講座           〔2次〕

  ○ 期日 6月19〜22日、10月2〜4日、2月5〜7日

  ○ 人員 小・中・高の教務主任等 31名

  ○ 内容 教育課程の評価と学校改善、主題研究 他

3) 教育研究法講座            〔2次〕

  ○ 期日 6月12〜15日、9月18〜20日、1月18〜20日

  ○ 人員 小・中・高の中堅教員 36名

  ○ 内容 教育研究法概論、教育研究法に基づく主題研究

                          他

第3節 教 育 研 究

 1 学校の経営過程における現職教育のあり

  方に関する研究

   一自己啓発を促す校内研究のすすめ方一

               学校経営部 (第3年次)

 本年度は、昨年作成した試案(県各学校の校内研究推進上

最も改善充実が必要とされる「自己啓発を促す校内研究のす

すめ方」11課題)を研究協力校の実践に基づき、その修正、

改善を図った。

  「校内研究のすすめ方」 の11課題は次の通りである。

<校内研究推進計画の段階>

1) 個人のニーズを生かした研究課題の集約のしかた。

2) 研究課題を生かした研究主題の設定のしかた。

3) 研究意欲を促す研究組織のあり方。

4) 到達目標達成までの過程が明確な年間推進計画のつくり

 方。

<校内研究実施の段階>

5) 研究時間の確保と成果をあげる運営のあり方。

6) 研究意欲を高め、授業の質的改善を図る授業研究のあり

 方。

7) 研究主題到達までの資料の収集・活用のあり方

8) 協働意欲を高めるリーダーの援助指導のあり方。

<校内研究評価の段階>

9) 研究推進過程における形成的評価のあり方。

10) 研究推進各段階における総括的評価のあり方。

11) 評価結果の次年度への生かし方。

 以上、11課題の手順・内容を明確にすると共にこの中で使

われている用語の解説等を加えて「校内研究ハンドブック」

を作成した。

 2 基礎・基本の定着と個性の伸長に関する

  研究

               学習指導部 (第3年次)

 本研究は、学習指導の改善の視点から、児童生徒の個性重

視の原則に立ち、基礎的・基本的な内容を身につけさせる過

程を通して、更にそれを基盤としながら、一人一人の個性を

生かし、伸ばす学習指導の在り方を実践的に追究するもので

ある。

 本年度は、第2年次までの研究成果を基に、小学校図画工

作科、中学校英語科を対象に研究協力校において、単元を通

 して実践研究を進めた。実践に当たっては、研究主題を追究

するために、実践への具体化の方向として考えた「『よさ』

を育てる学習指導の基本型」に沿って、一人一人の「よさ」

の把握から「よさ」を生かし、伸ばすまでの段階を、単元、

題材の指導計画に意図的に位置づけて、基礎的・基本的な内

容を定着させ、「よさ」を伸長させる学習指導を展開した。

 その結果、一人一人の「よさ」に着目しなから多様な学習

活動を展開し、機会をとらえて自他の「よさ」を見つけ、認

め合う活動を繰り返したことが、量的、質的な個人差に応じ

る有効な手だてとなり、学力の向上につながったばかりでな

く、児童生徒は自分が生かされていることの実感、喜びから、

進んで学習に取り組むようになった。

 次年度は、本年度の実践で講じた指導の手だての有効性の

見直しの上に立って、研究主題に迫る新しい手だての工夫、

開発をいっそう進めていく。

 3 情報活用能力の育成に関する研究

             科学技術教育部 (第2年次)

 本研究は高度情報社会に生きる児童生徒が、情報を主体的

に活用できる能力を育成する方策の追究を目指し、昭和63年

4月から2年計画によりスタートした。

 第1年次は、情報活用に関する基礎調査を行い、第2年次

の研究に向けて評定尺度の作成と実践モデルの作成並びにそ

の試行・検証を行った。

 第2年次は、第1年次の研究成果を基に、評定尺度の補正、

教育実践内容の焦点化、実践に即した育成プロセスの作成等

を行うとともに、小・中・高の児童生徒を対象とした実践的

研究を通して情報活用能力の育成の在り方を追究した。

 研究の結果、次のことが明らかとなった。

1) 育成プロセスの実践モデルは、学習過程の作成や具体的

 な指導の手だてを見い出す上で大変重要な役割を果たした。

2) 情報活用能力の要素のうち、操作の要素は短時間で育成

 することが可能であるが、その他の要素については多くの

 機会と長期にわたる指導の継続が必要である。

3) 情報モラル (影響、重要性、責任等を含む)については、

 児童生徒の発達段階に応じた意図的な指導が効果的である。

 4 事例を通した教育相談の進め方に関する

  研究

    一予防的な指導援助一 (2年次)

                    教育相談部

 この研究のねらいは、教育相談において、より的確で効果

的な「予防的な指導援助のあり方」を確立することである。

 第2年次研究の本年度においては、第1年次に明らかにし

た、予防的な指導援助に必要な12の要点と基本的対応が問題

行動の予防に有効であることを実践を通して確認することで

ある。

 そのために、12の要点と基本的対応を「手引」として具体


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