福島県会津少年自然の家

第1節　概　　　　　要

　会津少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動と集団宿泊生活を体験することにより、心豊

かで心身ともに健全な少年の育成を目的として、昭和56年4

月に開所された社会教育施設である。

　また少年自然の家は、家庭教育・学校教育・社会教育がも

つそれぞれの教育機能を統合し、効果的に補完するための教

育施殼であり、次のような教育目標を掲げその達成に努めて

きた。

　「心豊かで、自ら生活を創造し実践するたくましい福島っ

子を育てる。」

　(1)　自然に親しむ活動を通して、自然の恩恵にふれ、自然

　　を愛する心や敬けんの念を育てる。

　(2)　集団宿泊生活を通して、友愛の心を深め、自律心、協

　　調心を養い、規律を守り、責任を重んじ、進んで奉仕す

　　る態度を育てる。　

　(3)　野外活動を通じて、たくましい体力と根性を育てる。

　1　運営委員会

　所長の諮問機関である運営委員会の委員は、次のとおりで

ある。

氏名	役職名
◎山口林助	会津坂下町長
○酒井淳	福島県市町村教育委員会連絡協議会常任委
	員(会津若松市教育委員会教育長)
和田洋子	福島県議会議員
木幡春夫	福島県小学校長会(北会津小学校長会副会長)
	(会津若松市立鶴城小学校長)
押部源清	福島県中学校長会(両沼中学校長会長)
	(会津高田町立第一中学校長)
山口豪志	福島県PTA連合会副会長
	(会津若松市立第一中学校PTA会長)
佐藤毅	福島県公民館連絡協議会副会長
	(会津若松市中央公民館長)
長谷川四朗	福島県子ども会育成会連合会顧問
	(社会福祉法人会津児童園長)
照井蔵人	北会津地区社会教育委員連絡協議会長
	(会津若松市社会教育委員)
堺百人	喜多方市子ども会育成会長

　　注　◎印　議長　○印　副議長

　2　平成元年度重点目標と成果

(1)　町外活動並びに集団宿泊生活の充実

　1）　利用団体の主体的な活動を推進するため、引率指導者

　　研修会、事前打合せ、実地踏査等を通して指導力の向上

　　を図り、利用のねらい及び施設の特色や機能を生かして、

　　内容の精選と創意を生かした、ゆとりあるプログラムを

　　編成して充実した活動ができるよう指導助言に努めた。

　2）　「利用の手引」や指導資料の見直しと整備につとめ、

　　利用団体の効果的な活動を促進した。

　3）　所利用上のきまりを、団体の利用目的と内容によって

　　は弾力的な取り扱いをして、ゆとりと創意のある主体的

　　な研修ができるよう援助と指導に努めた。

　4）　各学校、各種団体の実態や利用のねらいに即して、各

　　種活動についての専門的指導者の活用に努め、特にスキ

　　一研修の充実を図ることができた。

　5）　県教育行政機関、市町村教育委員会、公民館、小中養

　　護学校等との連携の強化に努め利用の促進を図った。

(2)　施設、設構の充実

　1）　野外活動の充実を図るため、各コースの標識や経路の

　　整備に努めた。

　2）　フィールドアスレチックの改修5ヶ年計画の第3年次

　　として、5つのポイントを全面改修した。

　3）　室内活動、研修の充実を図るために、VTRを研修室

　　に備え、多くの団体が活用した。特に荒天のため野外活

　　動ができない場合には特に喜ばれている。

　4）　アルペン用スキーの台数の増加に努め、利用者の希望

　　に応えられるとともに、貸し出し、返却のシステムを容

　　易にする標示等の工夫をした。

　5）　活動コース周辺の植物への関心、自然への関心を深め

　　てもらうため、案内、説明札を設けた。

　6）　入所時に活動への意欲高揚を図るための歓迎塔を設置

　　した。

(3)　広報活動の強化

　1）　利用の促進拡大を図るため、所報、利用申込要項、広

　　報ちらし及び主催事業案内等を関係機関に配付あるいは

　　配付の依頼をするとともに、各報道機関への広報の協力

　　を依頼し、施設への関心を高め理解を得られるよう努め

　　た。　　　　　

　2）　施設見学、実地踏査、利用相談等を奨励し、施設への

　　理解と関心を高めるよう努めた。

　3）　町村の広報担当者に、施設利用についての情報提供と

　　地元町政だより等に施設利用案内や、主催事業案内の掲

　　載等を依頼し、広報の効果をあげることができた。

(4)　主催事業の効果的運営

　1）　当施設を利用する学校団体及び社会教育団体の指導者

　　を対象に、効果的な利用、活動ができるよう集団宿泊指

　　導者研修会を開催し、指導者としでの資質、指導力の向

　　上に努めた。

　2）　自然の中で少年を鍛える「自然にいどむ少年のつどい」

　　は、参加者の手作りによる「すみか」での原始生活体験

　　や自然体験を通して、たくましい心と体を育て友情を深

　　め、主体性と忍耐力を養うことができた。

　3）　自然に親しみ、親子のふれあいを深める「親子キャン

　　プのつどい」や「親子白銀のつどい」は、プログラムに

　　創意と改善を加えて、親子のふれあいと他家族との交流

　　が図られ、所期の目的を達成することができた。

　4）　「レクリエーション実技指導者研修会」は、青少年団