教育年報1990年(H2)-184/226page

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福島県立図書館

第1節 概     要

 1 運 営 方 針

  「図書館の図書館」として、機能の充実を図り、県内公共

図書館等が、対応困難な事項等に積極的に援助を行うととも

に、情報化時代における図書館として、県民の学習活動に対

し、より多くの資料の収集整備に努め、開かれた図書館とし

て、県民に広く資料や情報の提供を行い、調査研究のための

援助に努めた。

(1) 図書館資料の収集・整備

  各部門の、基本図書及び参考図書について、計画的に収

 集整備を行い充実を図った。

  特に、郷土資料については、積極的に収集を行い、調査

 研究のための利用促進を図った。

(2) 調査相談機能の充実

 1) 調査相談業務の強化

   公開図書室において、より多くの図書資料を公開し、

  利用者の調査研究を援助するとともに、県内外から数多

  く寄せられる各種の調査相談に対し、迅速かつ的確に対

  応ずるため、三次資料の整備に努めた。

 2) 相互貸借の推進

   県民に対し、資料利用の機会の拡充を図るため、県内

  外図書館との連携を密にし、図書館間相互の貸借による

  資料の提供に、積極的に努めた。

(3) 児童図書研究部門の機能強化

  市町村立図書館・公民館図書室に対し、児童奉仕の在り

 方及び運営の方向性を与え、市町村立図書館・公民館図書

 室職員の研究の場としての運営を図った。

  また、子どもの本研究講習会を開催し、関係者に児童図

 書、児童の読書についての知識の習得を図った。

(4) 協力事業の推進

 1) 職員研修の充実

   司書研修会を開催し、県内公共図書館関係職員の、専

  門職員としての資質の向上に努めた。

 2) 読書活動指導者の養成

   読書活動指導者養成講座を開催し、地域における読書

  リーダーの養成に努めた。

 3) 協力車業務の充実

   協力車を定期的に巡回させ、県立図書館と県内市町村

  立図書館とのサービス業務等の連絡調整を図り、図書館

  間のネットワークの確立と機能の強化に努めた。

(5) 図書館未設置地域に対する奉仕

  図書館未設置地域に、移動図書館車「あづま号」を定期

 的に巡回させ、読書施設の経営相談、図書館活動の促進、

 読書グループの育成等に努めた。

  また・県内の地域文庫・家庭文庫を対象に、巡回指導貸

 出を行い、親と子の読書を通しての、家庭の読書習慣の形

 成に努めた。

  さらに、県内の市町村立図書館、公民館図書室等の読書

 施設に対し、図書の一括貸出援助を行い、図書館活動の充

 実を図った。

  2 図書館協議会

 福島県立図書館協議会を次のとおり開催した。

 第1回 平成2年7月27日      会場 : 県立図書館

  (議題等)

  ・ 平成2年度北日本図書館協議会連合会会議概要について

  ・ 平成2年度当初予算の概要及び事業計画について

  ・ 平成元年度県立図書館の利用状況等について

 第2回 平成3年2月14日      会場 : 杉妻会館

  (議題等)

  ・ 県内図書館協議会委員懇談会について

  ・ 平成3年度運営方針及び事業計画について

  ・ 平成3年度当初予算の概要について

  ・ 平成2年度県立図書館の利用状況等について

第2節 資料の収集・整理

 ますます多様化・高度化した資料要求、そしてさらに迅速

な提供を強く期待されるようになってきたため、資料選択の

ための検討時間と機会を増やし、的確な収集と提供に努力し

た。

 また普遍的努力事項である資料の整備充実のために、郷土

資料を始めとして、基本図書、参考図書、逐次刊行物資料、

マイクロ資料等の収集に努めた。例えば郷土資料のうちの基

礎資料として評価の高い「上杉文書」のマイクロフィルム版

の収集に着手したが、今後も計画的収集をするつもりである。

 資料整理においては新刊図書の迅速な整理・提供、検索手

段としてのカード目録の改良、寄贈等により滞積した未整理

資料の段階的解消に努めた。

 1 図書館資料の収集

(1) 一般資料の収集

  県民から負託された「県立図書館」に相応しい蔵書の構

 築に努力の基礎を置き、同時に具体的な個々の資料要求に

 対しても充分留意して資料の収集を行った。

  具体的には、市町村図書館の活動を側面から援助するた

 めの資料を整備充実したほか、リクエスト資料を重視し、

 県民の知的要求に応えるとともに、それを伸長させるよう

 な良質の資料の選定収集に努めた。

(2) 郷土資料の収集

  県及び市町村発行の行政資料については、引き続き重点

 的に収集に努めた。また、自分史や回顧録、記録文学、文

 芸誌等の地域資料の発掘収集にも充分留意した。

(3) 視聴覚資料の収集

  県広報広聴課から、県政広報番組ビデオ・テープの移管

 があった。また、県内音楽家の自主製作CDや、民俗芸能


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