教育年報1994年(H6)-059/231page
7 幼稚園教育
本年度公立幼稚園の新設はなく、公立幼稚園は240園だが
幼児数の減少などから休園を余儀なくされているところがあ
った。2年保育の開始で学級数がふえたところもあったが、
全体で4学級の減少になった。5歳児の就園率は、76.7%
で(全国平均63.1%)東北第1位、全国でも第4位となってい
る。幼稚園設置基準の一部改正があり、幼稚園の学級定員の
引き下げが検討されるなど改善がみられるが、幼稚園未設置
市町村の解消や就園率の地域間格差是正、第3次幼稚園教育
振興計画の策定に伴う3歳児保育など課題も多い。
本年度より、兼任園長等を対象とした「園長等専門講座」
を開設し幼稚園教育への理解を深めるとともに教員の資質の
向上と指導力の高揚を図った。
さらに、幼稚園教育の一層の充実を図るため、市町村教育
委員会、福島県公立幼稚園教育研究会並びに福島県全私立幼
稚園協会等の協力を得て、次の事業を実施した。
(1) 幼稚園教育課程都道府県研究集会
1) 主 催
福島県教育委員会、福島県公立幼稚園教育研究会
2) 期 日
平成6年9月28日〜11月1日のうち1日
3) 会 場(県内6ブロック)
県北、県中、県南、会津(南会津)、相双、いわき
4) 研究主題
(統一主題)幼児が自ら環境にかかわって生活を展開し
発達に必要な経験を積み重ねていくためには、幼児の興
味や欲求をどのように受け止め、環境を構成すればよい
か。
(分科会主題)統一主題について次のような観点から研
究する。
A 先生や友達と思ったことを、ことばで話したり、聞
いたりする楽しさを味わうようになるには、環境をど
のように構成すればよいか。
B イメージを豊かにもち、感じたことや考えたことを
表現する楽しさを味わうようになるには、環境をどの
ように構成すればよいか。
C 自分から思いきり体を動かして活動する楽しさを味
わうようになるには、環境をどのように構成すればよ
いか。
D 幼児の生活に関係の深い地域のできごとに興味をも
ち、かかわろうとするようになるには、環境をどのよ
うに構成すればよいか。
5) 参加者数 1,027名(6地区合計)
(2) 幼稚園教育課程研究発表大会
1) 主 催 文 部 省
2) 期 日 平成7年2月9日〜10日
3) 会 場
全体会 イイノホール(東京都)
分科会 国立オリンピック記念青少年総合セン
ター
4) 本県からの参加者 8名
(3) 東部地区幼稚園教育課程運営改善講座
1) 主 催 文部省、茨城県、茨城県教育委員会
2) 期 日 平成6年11月16日〜11月17日
3) 会 場 茨城県大洗町大洗パークホテル
4) 本県からの参加者 10名
(4) 保育技術専門講座
1) 主 催 文部省、福島県教育委員会
2) 期 日 平成6年8月17日〜8月19日
3) 会 場 福島県教育センター
4) 受講者 28人
5) 内 容 講義、研究協議、実技、演習
(5) 幼稚園実技講習会
1) 主 催 福島県教育委員会
2) 期 日 平成6年7月26日〜7月29日
3) 会 場 福島大学教育学部
4) 受講者 32人
5) 内 容 実技、演習
6) 講 師 元福島大学教育学部教授 西久保禮造
(6) 園長等専門講座
1) 主 催 文部省、福島県教育委員会
2) 期 日 平成6年9月6日〜9日
3) 会 場 福島県あづま総合運動公園
4) 受講者 27人
5) 内 容 講義、演習、研究協議、映像による協議
(7) 福島県幼稚園等新規採用教員研修
1) 主 催 文部省、福島県教育委員会
2) 会 場 福島県郡山少年自然の家
各教育事務所が定めた場所
勤務園、公開保育をする指定された幼稚園
3) 日 数 園外保育(義務教育課の計画)3泊4日
〃 (教育事務所の計画)5日間
〃 (公開保育参観) 1日間
園内保育(勤務園) 10日間
4) 参加者 公立幼19名、私立幼92名、計111名
(宿泊研修)
5) 内 容 講義・・教師の役割、幼稚園教育の現状
演習・・指導計画、保育の記録
協議・・フィルムフォーラム、諸問題
実技・・造形遊び、牛乳パックを使って
参観・・生活科、保育参観
実習・・保育実習
講演・・子供の心に即した保育 など
8 へき地教育
本県におけるへき地学校は、県全体の小・中学校別の総数
に対して、小学校228校で、386%、中学校76校で31.2
%を占め、小・中学校総数に対して36.4%の割合となっている。
このへき地、山村、過疎地域の教育の振興を図るため、下
記の事業を実施した。
(1) へき地教育担当教員研修会
1) 主 催 福島県教育委員会
2) 期 日 平成6年5月30日(月)、31日(火)