教育年報1994年(H6)-211/231page

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第17章 福島県郡山少年自然の家

第1節 概    要

 郡山少年自然の家は、恵まれた自然環境の中での生き生き

とした野外活動や集団宿泊活動を通して、豊かな情操と社会

性を養い、心身ともに健全な少年を育成することを目的とし

て、昭和47年8月に開所し、今年3月に延べ利用人数100万

人達成の記念式典を開催した。

 郡山少年自然の家は、学校教育・社会教育が持つ、それぞ

れの機能を統合・補完するとともに、生涯学習時代に対応し

開かれた社会教育施設として、次のような教育目標を掲げ、

その実現に努めてきた。

 教育目標

 ○ 自ら進んで、楽しく活動をくり広げられる少年

              (自主性と創造性を養う)

 ○ 自然を愛し、人を愛する豊かな心をもつ少年

              (思いやりと情操を養う)

 ○ みんなと協力し、助け合い、励まし合う少年

              (社会性と連帯性を養う)

 ○ 体力を高め、健康を増進して、働くことに喜びをもつ

  少年          (健康な心身と実践力を養う)

 1 運営委員会

(1) 第1回運営委員会(平成6年7月14日開催)

(2) 第2回運営委員会(平成7年2月14日開催)

(3) 運営委員会の組織

  運営委員会の委員は、次のとおりである。

氏名 役職名
  植田英一 福島県議会議員
◎太田緑子 福島県青少年教育振興会会長
  岡部文雄 福島県小学校長会理事
  国馬善郎 郡山女子大学短期大学部助教授
  齋藤實 福島県中学校長会理事
  舘美文 福島県市町村教育委員会連絡協議会常任委員
○丹治勇 郡山市教育委員会教育長
  津野英行 福島県PTA連合会会長
 藤木艶子 福島県公民館連絡協議会理事
 山下淡童 福島県子ども会育成連合会会長

 氏名は五十音順 ◎印 議長  ○印 副議長

 2 平成6年度重点目標と成果

(1) 魅力ある施設づくり

 1) 開かれた社会教育施設としての少年自然の家は、施設

  の特色を生かした設備の充実を図りながら、利用する団

  体のねらいに応じた主体的な研修を促進してやることが

  大切である。

   そのために、指導者研修会への参加、事前打合せや実

  地踏査・下見を奨励し、利用団体の指導者との連携を密

  にしながら各団体の主体的研修を推進してきた。

 2) 利用団体が主体的にしかもゆとりをもって研修できる

  ようにするため、児童生徒の興味関心や体験等、実態に

  即した活動を重視するプログラムの編成・展開の啓発に

  努めてきた。

(2) 施設・設備の整備

 1) 利用研修団体の主体的且つ効果的な活用を図るために、

  研修用具を1箇所にまとめて保管し、団体自らが搬出・

  返納できるようにした。

 2) フィールドワークの研修活動に取り入れている「いか

  だ乗り」のいかだを補強し、研修生が安全で楽しく活動

  できるようにした。

(3) 研修活動の改善と開発

 1) 多様化した利用団体の研修のねらい達成を図るために

  は、研修活動の改善と開発は必至のことである。

   このことを受けて、次のようなことに努力してきた。

  ○ 既存の研修種目の多様化

    入所時の団体代表者との打合せで、利用団体の研修

   のねらいを把握し、そのねらいが達成できるようにす

   るため、研修種目の組み合わせ方や活動方法・形態等

   についての援助・助言を工夫した。

    この結果、一つの活動時間帯に種々の種目を取り入

   れ、ローテーションを組んで研修に取り組ませる団体

   が多くなり、研修生の満足した姿が目につくようにな

   ってきた。

  ○ 新研修活動の積極的な取り入れ

    既存の研修種目の一層の充実促進を図るとともに、

   研修団体の実態や研修のねらいが達成できるようにす

   るため、魅力ある研修種目の取り入れに努めた。

    今年度は、インラインスケートを取り入れた。この

   種目は、比較的狭い場所でも活動可能であり、運動量

   も多く、活動に取り組んでいる研修生の喜びの声がエ

   リア内に響いていた。

(4) 主催事業の効果的運営と改善・充実

 1) 各事業の内容をつどいのねらいから検討を加え、充実

  した活動が展開できるように、工夫・改善に努めてきた。

   「指導者の研修」では、利用時の研修場面で戸惑うこ

  とがないよう、実技の選択種目数を確保できるよう実施

  してきた結果、研修の成果を主体的研修に役立てている

  団体が多くなってきた。

   「親子のつどい」は、今年度から夏と冬の2回実施し

  た。夏の「親子キャンプのつどい」は、国際家族年記念

  事業の一環として募集定員を150名に拡げ、県の児童家

  庭課と共同事業で実施した。

   国際家族年を奨機として、今後も親子のふれ合い、他


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