教育年報1995年(H7)-135/256page

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第10章 保健体育

第1節 概要

保健体育関係では、広く県民にスポーツ・レクリエーショ

ンに対する理解を深め、その活動を一層促進するために講演

会、競技会等を中心とした「第4回県民スポーツ・レクリエーション祭」

を福島市において開催し、奈良県で開催され

た「第8回全国スポーツ・レクリエーション祭」に多くの選

手団を派遣したこと。

また、社会の生活環境や生活様式の急激な変化に対応し、

人間として調和のとれた心身ともに健全な児童生徒を育成す

るために、体力・運動能力の向上を図るとともに、保健・安

全教育、学校給食の充実等により健康教育の推進に努めたこ

となどがあげられる。

国体関係では、記念すべき第50回国民体育大会

「ふくしま国体」(完全国体)の開催県としてふさわしい成績を収めるた

めに、より一層の競技力の向上を図るために「競技力向上推進計画」

に基づき強化組織の整備拡充を図ることはもとよ

り、指導者の養成や確保等を計画的に行い、競技力の向上と

県民スポーツの普及・振興に努めた。さらに、ふくしま国体

に向けて強化選手を指定し、これらを対象に実施する強化合

宿をはじめとする多くの強化合宿事業を実施し、選手の育成

・強化を図った。その成果が実り、平成7年1月に郡山市で

開催された「スケート、アイスホッケー競技」では天皇杯7

位・皇后杯13位、2月に猪苗代町で開催された「スキー競技」

では天皇杯4位、皇后杯3位と健闘が見られた。

7年度に入り、夏季・秋季大会の役員や競技関係者はもと

より、県民全体が「ふくしま国体」に対して大きな関心と期

待を寄せた。

県民全体が注目する中で開催された夏季大会は、9月9日

から郡山市を中心に展開され、天皇杯1位、皇后杯2位とい

う好成績の余韻を残し、10月14日から全県会場で開催された

秋季国体へと期待が膨らんだ。

秋季国体は「友よほんとうの空にとべ」のスローガンが

そのままの蒼天の秋空が続く中で熱戦が繰り広げられた。各

競技での本県選手の活躍が伝えられ、特に少年の活躍が会場

の観衆にさわやかな感動を与える中で全ての競技が終了し

た。

その結果、総合得点において国民体育大会史上最高得点と

なる4,140.75点をあげ、念願の天皇杯を獲得した。

また、皇后杯でも1,627.25点をあげ優勝の栄冠を手にした

ことは、7年度の特筆すべき事項であった。

保健体育課においては、体育、保健・安全、給食の各分野

の相互連携を図りながら、各種研究大会開催事業、関係教職

員研修事業、研究推進校指定事業等を実施した。

1 学校体育の充実

学校における体育・スポーツ活動の充実を図るため、体育

担当者及び運動部活動担当者を対象に各種体育実技指導講習

会をはじめ、豊富な経験をもつ民間の優れた指導者を学校に

派遣する指導協力者派遣事業等を通して指導者の資質の向上

と児童生徒の体力及び技能の向上に努めた。

また、文部省指定の「体力つくり推進校」、「武道指導推進校」、

「運動部活動研究推進校」の各種研究校における実践研

究や公開発表を契機として、体力の向上のための手だてや生

涯スポーツの基盤づくりを目指した学習指導の在り方など今

日的な課題の解決法について広く普及に努めた。

さらに、本県児童生徒の体力・運動能力の実態を把握する

ためスポーツテストを実施し、その結果を分析し活用を図る

とともに、体力つくりに積極的に取り組んでいる学校を紹介

するなど各学校の実態に応じた体力つくりの推進に努めた。

さらにまた、小学校運動競技奨励事業や運動部活動指導者

派遣事業を実施し、運動に親しむ児童生徒の育成を図るとと

もに、体力・運動能力の向上と運動部活動の活性化に努め

た。

2 学校保健・学校安全の充実

学校における保健安全の充実を図るため、学校保健関係職

員(平成7年度は、保健主事)に対し、「保健教育・安全教育

指導者研修会」を県内2箇所で開催するとともに

「エイズ教育指導者研修会」を教頭を対象に県内2箇所で開催、養護教

諭に対しては新採用者に対する研修会をはじめ、経験者研修

会1・2・3を開催し、学校保健関係教職員や養護教諭の資

質の向上に努めた。

また、文部省の補助事業として平成7年度から平成10年度

にかけて、「応急処置研修事業」を公立中学校の保健体育担当

教員全員に実施することとし、本年度は県中・県南管内を対

象として実施した。

保健管理面では、児童生徒及び教職員の健康診断を実施

し、疾病・異常の早期発見に努めた。

指定校関係では、「エイズ教育(性教育)地域指定推進事

業」(文部省指定、平成5年度〜平成7年度)が最終年度の3

年目となり、梁川小・中・高が連携をして取り組んできた研

究成果をまとめ、文部省に報告するとともに、地域の研修会

で発表し、エイズ教育の普及啓発に寄与することができた。

また、「むし歯予防推進校」(文部省指定、平成7年度〜平

成8年度)の田島町立荒海小が、「健康つくり推進校」(県教

育委員会指定、平成7年度〜平成8年度)のいわき市立好間

第二小がそれぞれ1年目に入り、研究推進に努めている。

次に、安全教育・安全管理の徹底を図るため学校安全関係

職員を対象に「交通安全教育指導研修会」を県内2箇所にお

いて開催し、その資質の向上に努めた。

また、日本体育・学校健康センター委嘱による「学校安全研究推進校」

の矢吹町立矢吹中学校が研究2年目の最終年度

となり、研究成果を紀要としてまとめるとともに研究公開、

文部省主催の研究協議会で発表するなどその成果の普及啓発

に努めた。

さらに、「二輪車研究指定校」(文部省指定、平成6年度〜

平成7年度)の県立小野高等学校が二輪車通学許可生徒に対

し、二輪車乗車に必要な能力、マナー等を育てるための学校

・家庭・地域との連携の在り方について研究をまとめ研究公


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