ダイヤル化した相談電話での相談や訪問しての相談活動を
実施した。また、いじめ電話対策指導資料を作成し、各学
校での活用を図った。
(5)環境教育推進モデル校を小学校2校、中学校1校を指定
し、環境教育の在り方の研究を進めるとともに、福島、
群馬、新潟三県の児童生徒による「尾瀬子どもサミット」を
実施し、次世代を担う子どもの環境観の育成に努めた。
3 高等学校教育関係
(1)学習指導要領改訂に基づく教育課程が実施されたことか
ら、高等学校の教育課程の実施に伴う指導上の諸問題を研
究協議し、その解明を図り、教職員の指導力の向上に資す
る目的を持つ「教育課程運営改善講習会」を県内4地区で
開催した。
(2)教職員現職教育計画に基づいて、各種研修会や講習会を
開催し、教職員の職責にふさわしい資質・能力の向上に努
めるとともに、社会の変化や時代の進展に対応した実践的
指導力を修得させるため、先端技術の研修や海外教育事情
調査、英語担当教員海外派遣事業等を実施した。
(3)「学力向上ステップアッププラン事業」の一環として
「基礎学力向上推進事業」の対象校を61校に拡大するとと
もに、新たに「大学等志願率向上支援事業」を開始するな
ど、生徒の学力向上と進路希望の実現を図った。
(4)県立高等学校の施設整備事業関係では、福島高等学校他
35校の校舎・体育館を大規模改造事業(59億7,160万6千円)
で整備し、光南高等学校・農蚕高等学校・あさか開成高等学校
を校舎増築事業(14億9,115万5千円)で整備。また、
勿来工業高等学校を校舎改築事業(14億5,848万3千円)で
整備し、会津高等学校は体育館改築事業(4億5,336万7千
円)で整備した。学校用地取得事業では郡山女子高等学校
(7,776.49m、6億1千万円)、小名浜高等学校(3,706m、
1億6,824万7千円)を整備した。
4 養護教育関係
(1)県内の盲・聾・養護学校で学ぶ児童生徒が、社会参加・
自立を目指し、積極的に努力している姿や教育効果を広く
県民に公開するとともに、共同活動等を通じ、障害のない
児童生徒や地域の人々と親しみをもってふれあい、社会の
一員としていきいきと地域の中で生活できるよう
「いきいきふれあいフェスティバル事業」を実施した。
(2)軽度の心身障害児を担当している小・中学校の通常の学
級の教員を対象として、心身障害児に関する基礎的知識、
支援の方法等についての資質を高める事業として
「軽度心身障害児指導法セミナー」を実施した。
(3)心身に障害のある児童生徒の卒業後の社会参加・自立に
向けて、一人一人の実態や地域の条件等に応じた進路指導
についての協議や進路実現のために企業、福祉、労働機関
等の理解啓発を促進し、進路開拓の支援方策を推進するた
め「養護教育進路指導推進事業」を実施した。
(4)教職員現職教育計画に基づいて、各種研修会や講習会を
開催し、教職員の指導力の向上に努めた。
(5)特殊学校の施設整備事業として、盲学校寄宿舎、聾学校・
あぶくま養護学校安積分校の大規模改造事業(8億3,123
万1千円)、あぶくま養護学校の環境整備事業(7,357万
1千円)を行った。
5 文化関係
(1)県立美術館及び県立博物館では、学校週5日制対応事業
の一環として、小・中学生を対象に毎月第2・第4土曜日
の常設展示観覧料を全額免除した。
(2)天然記念物の将来的な保護と活用について検討するため、
「赤井谷地沼野植物群落」及び「尾瀬」についての調査研
究事業に取り組み調査報告書を刊行した。
(3)県民の教育、芸術及び文化の振興を図るため、美術作品
及び博物館資料の整理・収集と調査研究を計画的に推進し、
常設展・企画展等の充実に努めるとともに、教育普及のた
めの各種事業を行い、本県美術振興の中心施設として県
立美術館及び県内博物館の中心施設としての県立博物館の
整備充実に努めた。
(4)文化財の調査・保存・活用等の拠点施設としての
「文化財センター」(仮称)の基本計画を策定した。
6 保健体育関係
(1)広く県民に親しまれた「スポーツ・レクリエーション祭」
を「ふくしまスポーツフェスタ96'」に改名し、新たな生
涯スポーツの振興策の1つとして開催した。
(2)本県の地域スポーツの振興と体育指導委員の資質の向上
を図ることを目的として「平成8年度体育指導委員研究大会」
を須賀川市で開催した。
(3)「平成8年度東部地区学校体育実技指導者講習会」を本
県開催し、最新の指導法の研究と指導者の養成に努めた。
(4)近年における社会環境の変容は、児童生徒を取り巻く生
活環境や生活様式を大きく変化させ、新たな健康問題をも
たらしている。こうした問題に適切に対応し、児童生徒が
生涯を通じて積極的に健康を保持増進するためには、学校
における健康教育の充実を図ることが急務であるので、体
力・運動能力の向上をはじめ、保健・安全教育、学校給食
等の一層の推進に努めた。
7 福利厚生関係
教職員一人一人が現職中から退職後までを視野に入れた長
期的な生涯生活設計を自ら確立し実現していくことの重要性
について理解を深めるために、「教職員生涯生活設計推進計画」
のもとに、その普及啓発に努めた。
特に、自ら作成する生涯生活設計づくりを支援するために
「マイライフプランセミナー」を県・共済組合・互助会が共
同で開催し、教職員の生涯生活設計確立の推進を図った。
なお、次代を担う児童生徒が様々な分野で活躍した。
文化面では、福島女子高等学校が囲碁で全国二連覇、全国
放送コンテストでは創作ラジオドラマ部門で優勝。全国高校
家庭クラブ研究発表会で原町高等学校が二年連続最優秀賞。
全国合唱コンクールでは、高校で安積女子、若松女子、
福島高等学校が金賞。中学で若松第三中学校が金賞、常葉中学校
が銀賞、東中学校(猪苗代)が銅賞を獲得した。スポーツ面
では、全国高校駅伝で田村高等学校が女子は県高校新記録で
三位、男子も四位の入賞。高校バスケット選抜優勝大会で
福島工業高等学校が準優勝に輝いた。