教育年報1996年(H8)-135/254page

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第10章 保 健 体 育

第1節 概  要

平成8年4月、長く県民に親しまれてきた保健体育課の名

称をスポーツ健康課と改めました。

また、給食係は、学校給食法により名称を「学校給食係」

に変更、保健係は、学校安全や交通安全等安全教育に関する

ことも包含して、名称を「保健安全係」に変更、社会体育係

は、競技力水準の維持向上に努めるとともに、高まった県民

のスポーツヘの関心を実践活動へと導く生涯スポーツの振興

を図るため、名称を「競技スポーツ係」と「生涯スポーツ

係」に変更、学校体育係は現行どおりとした。

これは、「ふくしま国体」で盛り上がった本県体育・ス

ポーツのさらなる発展と、21世紀を視野に入れた児童生徒の

健康教育を主管する課としての新たな門出であり、単なる名

称のみの変更に終わることのないよう諸施策の見直しや充実

を図ることとした。

特に、ふくしま国体後の本県のスポーツ振興策として、引

き続き競技力の維持向上に努めることをねらいとする競技ス

ポーツの振興、高まった県民のスポーツヘの関心を実践活動

に導くための生涯スポーツの振興、さらには、競技スポーツ

及び生涯スポーツの基礎を培う学校における体育・スポーツ

の充実の3本を連携させながら「スポーツふくしま」を確か

なものに推進し、その成果は、昨年の柔道、陸上競技、

カヌー、自転車、レスリング等の各種国際大会における活躍や

「ひろしま国体」男女総合成績9位、年末から年始にかけて

の各種競技大会における高校生を中心とした大活躍に表れて

いる。

また、生涯スポーツの振興充実を図るため、

財団法人福島県スポーツ振興基金

を設立。20億円の益金で助成事業を、県

体育協会、県レク協会、県スポ少年団が事業の実施主体者と

して展開した。

21世紀を目前にして、県民の生活は、急激に成熟化に向か

う社会の中にあって、私たちが真の幸せ、充実した生き方を

実現するために、より一層のスポーツの意義を認め、多様な

ニーズを生み出してきている。

本県のスポーツは競技力の高まりが原動力となってスポー

ツの裾野を広げ、生涯スポーツをより発展させていくものと

期待しているところであり、今後ともそのための条件整備に

努める。

スポーツ先進県として、確固たる地位を築くため、県民の

期待に応える立派な成東を収めるとともに、地域に根ざした

スポーツ活動の一層の推進、さらに学校体育を含めた健康教

育充実に努める。

1 学校体育の充実

学校における体育・スポーツ活動の充実を図るため、体育

担当者及び運動部活動担当者な対象に各種体育実技指導講習

会をはじめ、豊富な経験をもつ民間の優れた指導者を学校に

派遣する指導協力者派遣事業等を通して指導者の資質の向上

と児童生徒の体力及び技能の向上に努めた。

また、文部省指定の「体力つくり推進校」、「武道指導推進校」、

「運動部活動研究推進校」の各種研究校における実践研

究や公開発表を契機として、体力の向上のための手だてや生

涯スポーツの基盤づくりを目指した学習指導の在り方など今

日的な課題の解決法について広く普及に努めた。

さらに、本県児童生徒の体力・運動能力の実態を把握する

ためスポーツテストを実施し、その結果を分析し活用を図る

とともに、体力つくりに積極的に取り組んでいる学校を紹介

するなど各学校の実態に応じた体力つくりの推進に努めた。

また、小学校運動競技奨励事業や運動部活動指導者派遣事業

を実施し、運動に親しむ児童生徒の育成を図るとともに、

体力・運動能力の向上と運動部活動の活性化に努めた。

2 学校保健・学校安全の充実

学校おける保健安全の充実を図るため、学校保健関係職員

(保健主事、養護教諭等)を対象に「保健教育・安全教育指

導者研修会」を、管理職を対象に「エイズ教育指導者研修会」

をそれぞれ県内2箇所で開催した。養護教諭に対しては

新採用者に対する研修会をはじめ、経験者研修会1・2・3、

保健室相談活動研修会を開催するなど、学校保健関係教職員

や養護教諭の資質の向上に努めた。

また、文部省の補助事業として平成7年度から平成10年度

にかけて、「応急処置研修会」を公立中学校の保健体育担当

教員全員に実施することとし、本年度は会津・南会津管内を

対象として実施した。

保健管理面では、児童生徒及び教職員の健康診断を実施し、

疾病・異常の早期発見に努めた。

指定校関係では、「エイズ教育(性教育)地域指定推進事業」

(文部省指定、平成8年度〜平成10年度)を棚倉町教育委

員会が指定を受け、県立東白川農商高等学校を含め研究計画

の立案やエイズ教育に関する情報の交換に努めた。

また、「むし歯予防研究推進校」(文部省指定、平成7年

度〜平成8年度)の田島町立荒海小学校が最終年度となり研

究成果の発表を行うとともに、「健康つくり推進校」(県教育

委員会指定、平成7年度〜平成9年度)のいわき市立好間第二小学校

が中間報告を行うなど、それぞれ研究発表会や研究

報告書を作成し、研究成果の普及に努めた。

次に、安全教育・安全管理の徹底を図るため、学校安全関

係職員を対象に「交通安全教育指導者研修会」を県内2箇所

において開催し、その資質の向上に努めた。

また、日本体育・学校健康センターによる「学校安全研究推進校」

の東和町立木幡第一小学校が委嘱を受け、研究推進

の体制を整えるとともに研究計画に基づき中間報告会を行っ

た。

さらに、「二輪車研究指定校」(文部省指定、平成8年度〜

平成9年度)は県立棚倉高等学校が指定を受け、「二輪車指定モデル校」

は県立川俣高等学校をはじめ8校を指定し、二

輪車通学許可生徒に対し、二輪車乗車に必要な能力、マナー

等を育てるための学校・家庭・地域との連携のあり方につい


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