教育年報1997年(H9)-049/258page
第2節 学校教育
1 概要
(1) 指導行政の基本方針
今年度は、西暦二千年を目標とする新たな視点と長期的
展望にたって策定された「第4次福島県長期総合教育計画」
の5年次に当たる。新世紀ふくしまを担う「明るく個性豊
かな人間の育成」を基本目標に、21世紀を担う心豊かでた
くましい児童生徒の育成を図るために、
○ 豊かな心と創造性をはぐくむ学校教育の充実
○ 社会の変化に対応した学校教育の充実
○ 社会参加・自立を目指す養護教育の充実
の3つの視点をもとに本県学校教育の推進を図ってきた。
特に、本県学校教育の実情と学習指導要領の趣旨を踏ま
えて、21世紀を担う児童生徒の健全な育成を図るために
「教育内容・方法の充実」「道徳教育・環境教育の充実」
「生徒指導・進路指導の充実」等9つの観点から施策を展
開しその充実に努めた。
(2) 指導組織
義務教育課担当主幹、主任指導主事ほか12名の指導主事
等と各教育事務所指導課長、指導主事、各市町村教育委員
会指導主事及び教育委員会委嘱学校教育指導委員 (下表)
によって、幼稚園、小学校、中学校の指導に当たった。
県北 県中 県南 会津 南会津 相双 いわき 計 指導主事数(指導課長を含む) 8 9 7 9 5 7 8 53 市・町教育委員会 指導主事等数 10 18 2 5 0 2 10 47 教科等指導委員数 (養護教育を含む) 7 7 8 7 10 8 7 54 生徒指導委員数 3 4 2 3 1 2 2 17 学校体育指導委員数 2 2 1 2 1 1 1 10 (3) 学校教育指導の重点
学習指導要領の趣旨を踏まえ、新しい学力観に基づく教
育活動を推進するとともに、本年度も、基礎学力の向上、
登校拒否の減少を図るべく、教育課程の改善及び学習指導、
生徒指導の充実に努めた。
1) 教育内容・方法の改善・充実に努める。
ア 広報誌「教育福島」で学校教育指導の重点や具体的
課題を明確にし、改善に役立つ実践例を紹介した。
○ 学校教育指導の重点(1月号別冊)
○ 道徳教育の充実(4・5月号)
○ 生徒指導の充実(6月号)
○ "新世紀ふくしま"を担う人材育成のための学校教
育の充実(7・8号)
○ 進路指導の充実(9月号)
○ 教職員研究論文入賞論文発表(1月号)
イ 小・中学校教育課程運営改善講習会を開催し、教員
の指導力の向上と学習指導要領の趣旨の実現を図った。
○ 対象者一教頭及び教諭
ウ 小学校実技指導講座に出席させ、指導的立場にある
教員等の指導力の向上と実技指導の充実、向上を図っ
た。
○ 対象者一図画工作科の教員
エ 福島県小・中学校教育研究会との共催で教育課程実
施上の諸問題を研究し、その改善・充実に努めた。
オ 各種研究学校(地区)を指定し、指導内容や指導方
法の改善・充実に努めた。
○ 読書指導研究指定校(小学校1校)
○ 教育課程研究指定校(小・中学校各1校)
○ 生活科教育推進校(小学校1校)
○ へき地教育研究指定校(小学校1校)
○ 中学校生徒指導総合推進校(中学校1校)
○ 機器利用研究指定校(中学校1校)
○ 中学校進路指導総合改善事業研究推進実施校
(中学校1校)
○ ティーム・ティーチング研究推進校(中学校1校)
○ 環境教育推進モデル校(小学校2校、中学校1校)
○ 研究開発学校(小学校1校)
○ 人権教育研究指定校(小学校1校、中学校1校)
○ 教科書研究指定校(中学校1校)
カ 道徳教育振興会議、市町村道徳教育推進事業、豊か
な心を育む教育推進事業を指定し、道徳教育の改善充
実に努めた。
○ 道徳教育振興会議(1地区)
○ 市町村道徳教育推進事業(1村)
○ 豊かな心を育む教育推進事業
(小学校3校、中学校2校)
キ 指導担当者の資質向上のため研修の充実に努めた。
○ 指導担当者研究協議会(2回)
○ 指導課長会議(2回)
2) 教職員の資質と指導力の向上に努めた。
ア 小学校、中学校初任者研修の実施
イ 事務職員、教職経験者、新任校長、新任教頭、新任
教務主任等の研修会の実施
ウ 中央研修講座への派遣
エ 英語教育指導者講座への派遣
オ 会津大学における英語担当教員のための語学研修へ
の派遣
カ 教員海外派遣の実施
キ 長期研修生(内地留学)の派遣
ク 教育研究団体に対する援助と指導
ケ 教職員研究論文の募集
3) へき地教育担当教員、免許外教科担任教員の研修の充
実と指導力の向上に努めた。
ア へき地教育担当教員研修会
イ へき地小規模学校教育研究大会
ウ 中学校免許外教科担任教員研修会
4) 幼稚園教育担当教員の研修の充実と指導力の向上に努
めた。
ア 幼稚園等新規採用教員研修
イ 幼稚園教育課程運営改善講座
ウ 幼稚園教育研究集会