教育年報1997年(H9)-233/258page

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第19章 福島県会津少年自然の家

第1節 概要

 会津少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、自然に親

しむ活動や集団宿泊生活、野外活動を体験することにより、

心豊かで心身ともに健全な少年を育成することを目的とした、

社会教育施設である。昭和56年4月に開所し、今年度末で開

所以来の延利用者は82万人を越えた。

 特に、今年度は、次の教育目標を掲げ、その達成に努める

とともに、誰もが利用しやすい、魅力的な施設をめざして、

運営面の改善を図ってきた。

<教育目標〉

 「心豊かで、自ら生活を創造し、実践するたくましい少年

を育てる。」

(1) 自然に親しむ活動を通して、自然の恩恵にふれ、自然

を愛する心や敬けんの念を育てる。

(2) 集団宿泊生活を通して、友愛心を深め、自律心・協調

性を養い、規律を守り、責任を重んじ、進んで奉仕する

態度を育てる。

(3) 野外活動を通して、最後までやりぬく体力と心を育て

る。

1 運営委員会

運営委員会の委員は次のとおりである。
氏    名 役   職   名
議長 山口林助 会津坂下町長
副議長 芦沢健 ・福島県市町村教育委員会連絡協議会
調査研究部長
・河沼郡会津坂下町教育委員会教育長
委員 小澤隆 福島県議会議員
委員 佐藤敬 福島県小学校長会理事・両沼支部長
委員 二瓶修 福島県中学校長会常任理事・両沼支部長
委員 小沼清一郎 福島県PTA連合会副会長
委員 山形洋一 福島県公民館連絡協議会副会長
委員 伊藤合見 福島県子供会育成会連合会会長
委員 小湊好廣 北会地区社会教育委員連絡協議会会長
委員 唐橋久枝 喜多方市子供会育成会連絡協議会役員


運営委員会は、次のとおり2回開催した。

○ 第1回運営委員会 平成9年7月17日開催

○ 第2回運営委員会 平成10年2月19日開催

2 平成9年度重点目標と成果

(1) 研修活動の充実

1) 利用団体の主体的な活動を推進するため、学校団体指

導者事前研修会、社会教育団体指導者研修会、社会教育

団体事前打合せ会等を通して、引率指導者の指導力の向

上を図った。

2) 利用団体の実態やねらいに即した活動計画が立案され

主体的に研修が推進されるよう指導・援助に努めた。

3) 利用団体の主体的な活動が展開されるよう、標準生活

時間や各種つどい等の柔軟な運営に努めた。

4) 所員と引率指導者との役割分担を明確にして、活動の

充実を図った。

5) 青少年の自主性を育て、当施設の特色を生かした活動

プログラムの改善・開発に努めるとともに、指導資料の

改訂に努めた。

(2) 主催事業の効果的運営

 事業のねらいに即した魅力ある内容を計画し、関係機関

や団体等を通して、事業の啓蒙に努めた結果、参加者の年

代と利用者数の拡大を図り、成果をあげることができた。

1) 「自然に親しむ少年のつどい」では、参加者自らの創

意工夫と協力による住みかづくりを通して、住の実体験

やサバイバルウォーク「古代のロマンを求めて・古墳群

とジャングルコースを行く」等の体験を通して、心身を

鍛えることができた。

 また、グループ活動を多様に取り入れることにより、

他人を思いやる心と自然と調和して生活していこうとす

る態度を育てることができた。

2) 自然に親しみ、親子のふれあいを深める

「親子キャンプのつどい」や「親子白銀のつどい」は、世代間交流ば

かりでなく、他家族との交流や親睦も図られた。

3) スキーを通して、会津の冬を体験させ、たくましい心

と体を育てる「少年スキー教室」は、県外からの参加者

もあり、スキー技術の向上も含めて事業の目的を達成す

ることができた。

4) 「レクリエーション実技指導者研修会」は、レクリエ

ーション技術及び指導力の向上を図り、指導者としての

資質を高めるごとをめざし、青少年教育指導者をはじめ、

大学生や高校生の参加もあり、充実した講師陣によって

各研修が進められ、成果をあげることができた。

5) 学校週5日制実施に伴う第2・第4土曜日の休業日に

子供たちの自主性や創造性を育てる自然体験活動を年間

5回実施した結果、次のような成果がみられた。

ア 事業の趣旨や内容が理解され、家族での参加が多く

見られ、世代間交流や他家族との交流を深めることが

できた。また、年間継続して参加する家族も見られ、


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