教育年報1998年(H10)-119/270page
第9章 海洋文化・学習施設
第1節 海洋文化・学習施設(仮称)
整備事業
【施設整備の概要】
(1) 施設整備の目的
海洋文化・学習施設(仮称)は、近年の余暇活動の多様
化、生涯学習意欲の高まり、さらには総合的な小名浜港の
整備方策の検討などを背景として、子どもから大人まで多
くの人々が、海の生物や環境について楽しみながら学び考
え、交流することのできる施設として小名浜港2号ふ頭に
平成12年夏の開館を目途に整備を行うものである。
本施設は、「水族館」を中核として「海洋博物館」「海
洋科学館」の機能を合わせ持った新しいタイプの「海洋ミュー
ジアム」を目指している。
(2) 基本理念
本施設には、将来の様々な海洋性レクリエーションや海
洋文化活動への対応、海に関する知的体験の提供、環境問
題に関する教育や意識の啓発といった機能が求められてい
る。このため、海を地域的(ローカル)な視点から地球的
(グローバル)な視点まで、幅広くかつ多様な視点から体
験学習することを通して、自然と人間とのかかわり合いや
生命の尊さ、自然保護の大切さ等について理解を深めても
らうことを主眼に、本施設の基本理念を「海を通して『人
と地球の未来』を考える」とした。
1 本館建設工事
(1) 建築設計の概要
水族館の機能を中心として、博物館、科学館の機能を
併せ持つ複合施設として、以下の内容とした。
□ 主要構造 鉄筋コンクリート 鉄骨鉄筋コンク
リート 鉄骨
□ 階数 地上4階
□ 敷地面積 約26,342m2
□ 建築面積 8,815m2m2
□ 延床面積 13,714m2
□ 高さ 34m
□ 展示水槽総容量 3,990t
□ メイン水槽 「黒潮・親潮大水槽」
(展示水量 2,050t)
□ 建設工期 平成9年10月〜平成12年1月(予定)
□ 概算工事費(関連工事含む) 156億円
(2) 展示設計の概要
「福島の海」の最も特徴的な事象である「潮目の海〜
黒潮と親潮のであい〜」を展示のメインテーマとして、
福島の川から福島の海へ、そこから海流をたどりながら
親潮、黒潮それぞれのふるさとへ展開する展示のストー
リーを設定した。
観覧者が、1階のエントランスホールからプロローグ
展示を経て、エスカレーターで最上階の4階へ上り、各
ゾーンを巡りながらスロープ状の回廊を階下へと向かう
展示動線とした。
(3) 本館新築工事進捗状況
本館建設工事については、平成9年秋に着工し、平成12
年1月末の工期により、工事を進めているが、平成10年度
末現在、事業費ベースでの進捗率は、約36.7%となってお
り順調な進捗をみせている。
本館新築工事状況(11年3月現在)
(4) 本館新築工事関連事業
1) 植物展示設計
本施設本館内に植物展示工事を実施するにあたり、そ
の設計業務を委託により行った。
契 約 期 間 契約金額(円) 契 約 先 11.1.20〜11.3.19 3,391,500 株式会社日本設計 2) 情報システム設計
本施設本館内の情報システム構築のため、システム設
計を委託により行った。
契 約 期 間 契約金額(円) 契 約 先 11.1.20〜11.3.19 2,625,500 株式会社学習研究社 3) 本施設本館内に設置するミュージアムショップ及びレ
ストランの開設に係る運営基本計画策定のため、必要な
調査を委託により行った。
契 約 期 間 契約金額(円) 契 約 先 11.2.8〜11.3.19 1,795,500 株式会社ミュゼ