教育年報1998年(H10)-132/270page
2 平成10年度福島県指定重要無形民俗文化財の追加指定
種 別 名 称 員 数 所在の場所 所 有 者 所有者の住所 重要無形民俗 文化財 三島町の年中行事 大沼郡三島町 三島町
年中行事保存会大沼郡三島町大字宮下字宮下350番地 新指定 7件 (重要文化財5件、重要無形民俗文化財1件、天然記念物1件)
追加指定 1件 (重要無形民俗文化財1件)
3 埋蔵文化財の保存の充実
(1) 埋蔵文化財保存体制
県土の開発の進展にともない開発側との事前協議が増加
しているが、遺跡の保存に対する県民の関心も高まってお
り、埋蔵文化財保存対策が急務となっている。そのため、
発掘調査体制を年々強化し、(財)福島県文化センター遺跡調
査課に逐次定数増加を進めてきた。現在、財団職員39名
(含む嘱託1名)、派遣職員29名、計68名となっている。
(財)福島県文化センター遺跡調査課職員定数
年度 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 人員 9 15 20 23 26 26 30 40 44 47 47 年度 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 人員 55 60 60 62 62 62 62 62 62 68 (2)開発事業地内の保護対策
開発事業地内の遺跡の保護は、1)遺跡の所在・範囲・性
格等を明らかにする「分布調査」の結果により、2)事業者
と保護策を「保存協議」し、3)現状保存できない場合は、
「発掘調査」により調査報告書を作成し「記録保存」する
ことで対応している。
(ア) 分布調査
開発地内の詳細な分布調査を行い、遺跡の保存対策の
資料とするもので、表面調査と試掘調査が行われる。表
面調査は常磐道路線内89遺跡、東北中央道路線内7遺跡、
試掘調査は常磐道路線内32遺跡、福島空港公園内6遺跡、
文化センター白河館(仮称)建設予定地内1遺跡、あぶ
くま南道路路線内17遺跡について実施した。
(イ) 保存協議
前年度からの継続協議を含め、次の事業について関係
機関と保存協議を実施した。
請戸川農水事業、あぶくま南道路、常磐自動車道、摺
上川ダム、福島空港公園及び県内各地の県営ほ場整備等
の関係機関、国道・県道の工事事務所等。
(ウ) 発掘調査
県教育委員会では、開発に伴う発掘調査を(財)福島県文化センター
に委託し、下記の遺跡につき実施した。
空港公園:関林Hほか8遺跡(21,220m2)、常磐道:
山口遺跡ほか11遺跡(47,800m2)、摺上川ダム:八方塚A遺跡
ほか2遺跡(6,000m2)、あぶくま南道路:田町遺跡
ほか13遺跡(46,900m2)、請戸川農水:岩洞A遺跡ほ
か2遺跡(1,170m2)、文化財センター白河館(仮称):
一里段A遺跡(2,000m2)及び報告書刊行である。
また、県内の各市町村における開発事業関連の発掘調
査は、市町村教育委員会が実施しているが、遺跡の重要
性や調査体制を考慮し、必要に応じ県が指導している。
主なものは、以下である。
市町村名 遺跡名 市町村名 遺跡名 県北 福島市 西原廃寺跡 県中 郡山市 堂入遺跡 〃 戸ノ上向遺跡 〃 浜井場B遺跡 〃 東土入遺跡 〃 荒井猫田遺跡 〃 岡ノ内遺跡 〃 大安場古墳群 〃 勝口前畑遺跡 長沼町 寺山A遺跡 〃 権ノ守遺跡 石川町 殿内B遺跡 〃 番匠内遺跡 〃 三芦城跡 〃 八方塚B遺跡 三春町 近世追手門前通遺跡群 〃 宮畑遺跡 大越町 笹林館跡 飯野町 和台遺跡 船引町 後田遺跡 国見町 阿津賀志山防塁跡 〃 台ノ前A遺跡 梁川町 茶臼山遺跡 須賀川市 泉沢古墳 二本松市 二本松城跡 〃 栄町遺跡 〃 原瀬上原遺跡 県南 白河市 小峰城跡 大玉村 前山古墳群 〃 舟田中道遺跡 本宮町 百目木遺跡 〃 転坂遺跡 〃 上原遺跡 会津 会津 若松市 門田条里遺跡 県中 郡山市 清水内遺跡 〃 大町口遺跡 〃 山中日照田遺跡 〃 若松城郭内高橋外記邸遣跡 〃 宮ノ脇遺跡 〃 山田遺跡 〃 大槻八頭遺跡 〃 上吉田C遺跡 〃 小泉山田A遺跡 伊南村 東館跡 〃 蒲倉古墳群 河東町 大和田館跡 〃 屋敷添遺跡 猪苗代町 惣座遺跡