教育年報1998年(H10)-207/270page

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しい情報を作り出すための方法や、収集した情報をデータ

ベース化して提供するためのシステム開発を行うことがで

きた。今後、教育センターがインターネットに接続したと

きに大いに役立つものと考える。

 授業の中で手軽に活用できるソフトウェアの開発につい

てはVisual Basic言語等を使用して手軽に活用できるソ

フトウェアが開発できた。開発ソフトはソフトウェアライ

ブラリーセンターに登録し、県内の学校に提供する予定で

ある。

5 豊かな人間関係を育む指導援助

に関する研究

教育相談部

 不登校等の問題は本県においても年々増加の傾向にあり、

対人関係での体験不足や希薄化にその要因が認められる。こ

のような現状から、本研究では「人間関係をつくる力」の育

成を通して、互いを受け入れ、支え合える豊かな人間関係を

育むことが児童生徒の自己実現に必要であると考えた。

 人間関係をつくる力を、基本的信頼感を土台とした「自己

肯定感」「他者とのかかわりを深めたいという思い」「思いを

伝える技能」と押さえ、本年度は前の2つに焦点を当て、次

のように実践的に研究を進めた。

(1) 研究の実際

1) 事前調査を行い、児童生徒の人間関係をつくる力の実

態を明らかにし、適切な指導援助の方向性を探るととも

に、自己肯定感の構成要素をもとにその形成のプロセス

をモデル化し、授業実践が焦点化されるようにした。

2) 児童生徒相互の肯定的な感情交流が促進され、自己理

解や他者理解が深化する活動を、発達段階や学級の実態

を考慮しながら、学級活動の各段階に効果的に位置付け

て授業を実践した。

3) 事後調査を行い、事前調査との比較から児童生徒の変

容を捉え、指導援助の有効性を分析した。

(2) 研究の成果

1) 肯定的な感情交流が図られる活動を実施し、自己の内

面と向き合うシェアリングの場を位置付けた指導援助が

自己理解や他者理解を促進させ、自己肯定感の形成に有

効である。

2) 自己・他者を肯定的に見る目を養い、自己受容、他者

受容を深める指導援助を行うことが、他者とかかわりた

いという思いを高め、豊かな人間関係づくりにつながる。

第4節 教育相談

教育相談部では、来所及び電話による相談を受けている。

今年度の相談の概要は以下のとおりであった。

1 対象別

来所相談件数・人数、電話相談回数

※ 電話相談の回数は、対象となる幼児及び児童生徒につ

いて主として保護者・教員と相談したものである。
種別/対象 一般
来所
相談
件数 8 142 118 92 16 376件
人数 16 285 233 155 18 707人
電話
相談
回数 12 188 382 274 163 1,019回

2 区分別

来所相談件数・人数、電話相談回数
種別/区分 知能 学業 性格 行動 身体 神経 進路 適性 教育 一般 その 他
来所
相談
件数 6 278 22 4 53 13 376件
人数 8 545 43 6 90 15 707人
電話
相談
回数 13 491 38 45 282 150 1,019回

3 地区別来所相談件数
県北 県中 県南 会津 南会津 いわき 相双 その他
236 35 8 16 6 18 43 14 376件

4 月別相談人数・回数
種別/月 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
来所
相談
28 75 55 87 43 43 79 56 74 61 70 36 707人
電話
相談
79 31 84 77 51 83 47 73 95 87 78 34
1,019

第5節 教育図書・資料

 全国各教育研究機関から送付されてくる研究紀要や資料及

び県内各学校から送付されてくる研究資料を収集、整理・保

管し、レファレンスサービスを行っている。また、所の研究

成果を普及するため、研究紀要や所報『窓』を刊行した。

 今年度の概要は以下の通りであった。

1 教育図書・教育資料の収集
○教育図書購入冊数        121冊
○寄贈教育図書(教科書を除く)    32冊
○定期刊行図書購入冊数       36冊
○研究紀要寄贈冊数        724冊
○恵贈定期刊行物数         10種


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