教育年報1998年(H10)-215/270page
第16章 福島県立図書館
第1節 概要
1 運営方針
県民の生涯にわたる多様な学習活動と調査研究に資するた
め、計画的に資料の収集整備を図るとともに、「図書館の図
書館」として県内公共図書館への支援機能の充実を図り、ま
た、同図書館等との緊密な連携を促進し、県民に情報化時代
に即応した図書館サービスの推進を図った。
(1) 図書館資料の収集・整備
各部門の基本図書及び参考図書について、計画的に収集
を行い整備充実に努めた。
特に、郷土資料については、悉皆収集に努め、その利用
促進を図った。
(2) 調査相談機能の充実
1) 調査相談業務の強化
利用者の調査研究を効果的に援助するため、主題別閲
覧体制の充実強化を図るとともに、各種調査相談に迅速
的確に対応するため、二次資料の整備に努めた。
2) 相互貸借の推進
図書館資料の利用機会の拡充を図るため、県内外図書
館等との連携を密にし、積極的な相互貸借による必要資
料の提供に努めた。
(3) 児童図書研究の推進
市町村立図書館・公民館図書室に対し、児童奉仕のあり
方、運営の方向性を与え、あわせて、研究資料の収集を充
実させ、市町村立図書館・公民館図書室職員の研究学習の
場を提供するとともに、地域・親子読書文庫の育成に努め
た。
(4) 協力事業の推進
1) 職員研修の充実
県内の図書館関係職員について、専門職員としての資
質の向上を図るため、研修の充実に努めた。
2) 読書活動指導者の育成
県内各地に広がりを見せている読書活動の環を育て、
地域における読書活動指導者の養成に努めた。
3) 協力車事業の推進
県立図書館と他の公共図書館とのサービス業務等の連
絡調整、並びにサービスの拡大を図り、図書館のネット
ワークの確立とその強化に努めた。
(5) 図書館未設置地域に対する奉仕
移動図書館車「あづま号」の定期的な運行と、親子読書
文庫の巡回等を行う他、市町村に対する一括貸出の実施等
全県的な読書普及活動に努めた。
(6) 県立図書館情報ネットワーク事業の推進
余暇時間の増大や高齢化の進行に伴い、県民の生涯にわ
たる多様な学習活動に対応するため、図書館業務の電算化
を推進し、図書館の運営の迅速化・効率化を図るとともに
情報ネットワークを推進し、県内図書館等との緊密な連携
に努めた。
2 図書館協議会
(1) 図書館協議会委員名
[任期:平成9年8月8日〜平成11年8月7日]
条項 氏名 役職名 第1号 *斎藤光夫 福島県中学校長会事務局長 大槻忠 福島県高等学校長協会 第2号 伊丹節子 福島県婦人団体連合会理事 小熊與太郎 福島県公民館連絡協議会長 佐々木恵寿 福島県青少年団体連絡協議会長 第3号 高橋啓子 福島県社会教育委員 第5号 山口勇 福島県議会議員 庄司他人男 福島大学教授 横沢宏太郎 日本放送協会福島放送局長 内池浩 福島県商工会議所 *8月20日までは小林正守氏
(議長)庄司他人男 (副議長)大槻忠
(2) 会議 [平成10年7月31日 於:県立図書館]
(議題等)
・平成10年度当初予算の概要と事業計画について
・平成9年度福島県立図書館利用状況等について
・県立図書館情報ネットワーク推進事業について
第2節 資料の収集・整理
県民の資料に対する要求も年々多様化・専門化の傾向が顕
著になってきているため、それぞれの分野でよりきめの細か
な収集に努めた。
1 図書館資料の収集
(1) 一般資料の収集
昨年度に引き続き、人文科学・社会科学・自然科学それ
ぞれの部門で参考図書の充実に努めた。また、各部門とも
専門分野における基本資料の整備に努めた。
(2) 郷土資料の収集
近年、出版が激増している埋蔵文化財調査報告書の充実
を図るなど、今年も引き続き郷土関係出版物の網羅的収集
を推進した。
(3) 視聴覚資料の収集
「三春町の教育改革」や久米正雄原作「金環蝕」のビデ
オテープ、福島コダーイ合唱団のCD等、郷土関係のもの
を中心として収集を図った。