平成12年度教育年報 -093/272page

(5) 適正就学の推進
障害児の適正な就学を図るため、市町村教育委員会及び小・中学校、盲・聾・養護学校の就学指導担当者を対象に就学指導講習会を開催した。また、市町村における就学指導を補完するため、県障害児就学指導委員会を開催し、障害児の適正な就学指導の推進に努めた。

(6) 21世紀を展望した養護教育
1． 養護教育における医療的ケア調査研究事業平成10年文部省から「平成10年・11年度特殊教育における福祉・医療との連携に関する実践研究」の委嘱を受け、教育・医療・福祉等の関係者からなる「養護教育における医療的ケア調査研究会議」を設置し、本県における医療的ケアの在り方について研究を行い、平成12年3月に報告書にまとめたが、課題の重要性に鑑み、国では本事業を継続実施することになり、平成12年度も国の委嘱を受けた。12年度は、特に、医療機関が併設されていない養護学校における医療的ケアの在り方に重点を置いて、新たに「医療的ケア実施検討委員会」と部会(ワーキンググループ)を設置し、研究をすることとした。

	【事業の趣旨】 文部省、厚生省の協議によって示される医療的ケアの基本的な考え方に基づき、本県における教育と医療・福祉の関係機関相互による協議を進め、それぞれの機能を効果的に果たす相互の連携体制を確立する方策について実践的な研究を行い、盲・聾・養護学識における医療的バックアップ体制の条件整備の基盤の形成に資する。
	【実施校】 平養護学校(実践校)、会津養護学校(協力校)
	【実施期剛】 平成13年度

【会議委員】 ○ 学識経験者 ○ 医療関係者 ○ 保健・福祉関係者 ○ 学校関係者

1名 7名 1名 4名

計13名

	【会議における検討項目等】 ○ 学校医の参画による学校保健管理体制の在り方 ○ 医療的ケア実施体制の在り方 ○ 医療・保健・福祉機関との連携の在り方 ○ 医療的ケア研修体制の在り方
	【会議の経過】 ○ 全体会1回 ○ 各部会(各3回開催) ・ 保健管理部会 ・ 医療的ケア検討部会 ・ 地域サポート部会

2． 養護教育における医療的ケア実施条件緊急整備事業
近年、養護学校に就学する医療的ケアを必要とする児童生徒が増加傾向にあり、一人一人の障害の状態等に応じた学習上の条件の整備を図るとともに保護者の負担軽減を図り、ノーマライゼーションの理念に沿った学校教育環境の実現が緊急の課題になっている。このことから、文部省の委嘱事業との関連を図り、県の事業として養護学校に看護婦等を配置するとともに、医療器具を整備して医療的ケアの実施体制の整備を図った。

【実施校】県立平養護学校【実施期剛】平成12〜13年度【事業内容】○看護婦の配置○指導医の委嘱○医療器具等の整備○医療的ケアサポート地域連絡調整会議の開催○その他【会議委員】○ 医療関係者○ 保険・福祉関係者○ 保護者○ 学校関係者【会議の経過】○各学期に1回、計3回実施した。

	【実施校】 県立平養護学校
	【実施期剛】 平成12〜13年度
	【事業内容】 ○ 看護婦の配置 ○ 指導医の委嘱 ○ 医療器具等の整備 ○ 医療的ケアサポート地域連絡調整会議の開催 ○ その他

【会議委員】 ○ 医療関係者 ○ 保険・福祉関係者 ○ 保護者 ○ 学校関係者

5名 2名 1名 2名

計10名

【会議の経過】 ○ 各学期に1回、計3回実施した。

3． 地域の特殊教育センターとしての盲・聾・養護学校の役割とその機能の充実
盲・聾・養護学校は、新学習指導要領等において、地域の特殊教育センターとしての役割が明確に規定された。これまでも聾学校などにおいては、早期からの教育的対応を行ってきたが、今後市町村教育委員会等と連携を図り、地域の特殊教育センターとしてその機能を充実させ、地域に開かれた学校づくりが求められている。このようなことから、平成12年度に、相談機能の充実を図るため県立盲学校と県立聾学校に教育相談補充教員を各!名配置した。

2 現職教育

(1) 教職員の研修
研修会、講習会については、下表のとおり実施し、教職員の資質の向上に努めた。

名称	期日	期間	会場	人数	対象
養護教育教務主任研修会	10月10日(月) 〜11日(火)	1日	福島県養護教育センター	37	盲-聾・養護学校教員
特殊教育新任担当教員研修会	6月6日(火) 〜8日(木)	3日	福島県養護教育センター	84	養護教育新任担当教員
盲・聾養護学校養護教諭研修会	8月22日(金)	1日	福島県養護教育センター	23	盲・聾・養護学校養護教諭
進路指導主事	5月25日（木）	1日	福島県養護教育センター	19	盲・聾・養護学校教員
訪問教育担当教員講習会	11月7日(月) 〜9日(木)	3日	福島県養護教育センター	16	盲・聾・養護学校教員