平成12年度教育年報 -202/272page
3. 専門研修III
講 座 名 期 日 受講者数 小・中・高・盲・聾・養 学校経営(A)(前期)
同上 (中期)
同上 (後期)5月31日〜6月2日
9月4日〜9月6日
1月15日〜1月17日33
33
33学校経営(B)(前期)
同上 (中期)
同上 (後期)6月5日〜6月7日
9月18日〜9月20日
1月17日〜1月19日33
33
33教育研究法(前期)
同上 (中期)
同上 (後期)6月19日〜6月21日
8月29日〜8月31日
1月24日〜1月26日33
33
33第3節 研 究 事 業
1 特色ある学校づくりを目指す教育課程に関する研究
教育経営部
これからの学校教育は、地域や学校、児童生徒の実態に応じた特色ある学校づくりが求められている。そこで、各学校の取り組みの現状を調査し、その把握と今後取り組まなければならない課題を明らかにするとともに、「総合的な学習の時間」の取り組みの現状をも合わせて分析し、課題解決に向けての具体的な方策等について研究を進めた。
また、心の教育の充実という観点から「道徳教育通信」「心のノート」などの活用を通して、校内の道徳教育の充実を図った研究や情報教育の多様化に対応するために「Realコンテンツインターネット放送システムの有効活用の方法や課題」等の研究も推進した。
初任者研修については、小・中・高の各学校において「校内における研修」の望ましい在り方について調査研究した。
2 学力向上のための授業改善に関する調査・実践研究
学習指導部
平成10年度からの継続研究として、上記の研究主題の下に研究を進めてきた。教師は、授業を通して児童生徒に確かな学力を身に付けさせる責任がある。その「学力」は単なる知識の量ととらえるのではなく、自ら学び、自ら考える力などの「生きる力」を身に付けているかどうかによってとらえるべきである。そのためにも「知識を教え込む授業」から「自ら学び、自ら考え、問題を見付け、解決していく児童生徒主体の授業」への転換を図らなければならない。
これらのことを踏まえ、情意面、技能面、認知面の各能力が総合的にかかわって「生きる力」としての学力を構成するものととらえ、各教科で授業改善のための研究を進めてきた。
「授業改善を図る実践研究(I)」では、中学校国語、数学、英語について、平成9年度学力到達度調査研究で示した指導例を基に、よりよい指導法を探るべく、実践研究を行い、それぞれの教科・領域で指導の効果が検証された。
「授業改善を図る調査・実践研究(II)」では、小学校生活科、高等学校の保健体育科と芸術科(美術)の各教科で、それぞれの特性を生かし、児童生徒の努力、気付き、意欲などを十分考慮した知的で技術的な学習を展開し、さらに創造的な学習へと発展させ、生きて働く力が形成できる授業を考えて研究を進めた。その結果、児童生徒の主体的な活動を促す授業として改善が図られた。
3 自ら学び自ら考える力を育成する授業改善に関する研究II
−科学的な思考を促す授業を目指して−
科学技術教育部
(1)研究の趣旨
これからの学校教育においては、「生きる力」の育成を基本とし、これまでの知識を一方的に教え込むことになりがちであった教育から、児童生徒が自ら学び自ら考える教育への転換が求められている。この力を育成するためには、興味・関心、論理的な思考力や判断力など、育成にかかわる観点に焦点をあて、高揚や伸長を図る教育活動を積極的に展開することが必要である。
理科、技術・家庭科では、観察・実験、実習などの体験的な活動や問題解決的な活動が重視されている。これらの活動においては、児童生徒が自ら課題を解決したり、事象を理解したりするなどの場面で、科学的な思考を活発にすることが重要である。
本年度は、児童生徒の科学的な思考を促すことができるような教材や授業展開の工夫を取り入れることで、自ら学び自ら考える力を育成することができると考え、授業実践・調査研究に取り組んだ。
(2)研究の概要
1. 自ら学び自ら考える力の育成にかかわる主な観点
《自ら学ぶという面から》
・学習に対する興味 ・関心
・知識や技能を身に付けることへの喜びや達成感
・内発的な学習意欲 ・主体的な学習態度
《自ら考えるという面から》
・論理的な思考力 ・創造的な思考力
・批判的な思考力 ・判断力
2. 研究の内容
単元において、自ら学び自ら考える力の育成にかかわる観点から焦点化するものを選んだ。次に、その学習で働く科学的な思考を促すことができるような教材の開発や授業展開の工夫に取り組んだ。これらに基づき授業実践や協力者へのアンケート調査を行い、教材や授業展開が、科学的な思考の促進や自ら学び自ら考える力の育成にかかわる観点の高揚・伸長に結びついたか調べた。行った授業実践及び調査研究は以下の通りである。