平成12年度教育年報 -203/272page

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実践・調査研究の概要

校種・教科 種別 学年・単元・領域等:実践・調査研究の概要
小学校理科 実践 4年「電気の通り方」:コメット法・描画法を用いた児童の概念分析を基にした仮説検証型の授業
中学校理科 実践 第1分野「光の進み方」:水槽内可動式ミラーの開発とそれを活用した課題追究型授業
中学校技術・家庭 実践 電気領域「電気機器のしくみ」:単元の導入教材の工夫と、線膨張率実験装置・簡易バイメタル模型を活用した授業
高等学校生物IB 実践 「代謝」:脱水素酵素検出試薬として、取り扱いが簡便なTTCを活用した探究活動
中学・高校地学(気象) 調査 気象領域:気圧変化を実感できる簡易気庄変化測定器の工夫と活用
高等学校化学IB 調査 「有機化合物」:簡易抽出器を活用した油脂に関する探究活動

(3)研究の成果

 自ら学び自ら考える力にかかわる観点に焦点をあて、開発した教材の活用や授業展開の工夫をすることで、児童生徒の科学的な思考を促し、自ら学び自ら考える力を育成することができた。

 児童生徒の自ら学び自ら考える力を育成するためには、本研究の趣旨や成果を生かしながら、さらに多くの単元で教材の開発や授業展開の工夫に取り組む必要がある。

4 情報ネットワークの教育的活用に関する研究

情報教育部

(1)研究の趣旨

 社会の情報通倍化が進み、情報機器のネットワークを考えずに情報教育を語ることはできなくなっている。

 また、教育センターとして教育情報の有効な活用を進めるためには、各学校や教育関係機関とのネットワーク化を図り、各学校のインターネット接続のための支援や情報の共有・提供サービスを行って行くことが緊要な課題となっている。

 このような課題を解決するために、各学校の教育活動や教職貞の研究、研修等への支援をしたり、教育関係機関との連携を図ったりしながら、教育ネットワーク構築や教育用データベースを構築するための研究を行うこととした。

(2)研究の概要

 1. ネットワークの教育的活用についての研究

 ・校内LANにおけるデータベースの活用

 ・Linuxによる教育用イントラネットサーバの構築

 2. 授業の中で手軽に活用できるソフトウエアの開発

 ・VisualBasicとAccessによるデータ変更・追加型ソフトウエアの開発

(3)研究の成果

 ネットワークの教育的活用についての研究では、学校内のネットワークで教育用データベースを運用する方法や、学校内だけのインターネット(イントラネット)サーバを構築する方法の研究を深めることができた。これらの研究結果を次年度以降の教員研修で活用し、県内の各学校で普及させたい。

 授業の中で手軽に活用できるソフトウエアの開発についてはVisualBasic言語を使用して小学校の算数の教材を作成することができた。このソフトウエアーはデータ変更や追加が容易なので他の教科の教材としても活用できる。開発したソフトウエアはソフトウエアーライブラリセンターに登録し、県内の学校に提供する予定である。

5 人間関係をつくる力を育てる指導援助に関する研究

−小学校における指導援助プログラムづくり−

教育相談部

本県においても不登校等の問題は年々増加の傾向にあり、対人関係での体験不足や希薄化にその要因が認められ、「人間関係をつくる力」が十分でない現状がある。

平成9年度から11年度までの研究において、「人間関係をつくる力」としてとらえた自己肯定感や人とかかわる技能を育てることが、豊かな人間関係をはぐくむ上で必要不可欠であることが明らかになった。今年度はこの成果を土台に、児童生徒が発達段階において身に付けておきたい自己肯定感や人とかかわる技能の具体的な内容を明らかにし、そのための効果的な活動の位置付けや展開についての実践的な研究を進め、学校で活用できる指導援助プログラムの作成を目指した。

小学校5年生を対象に、「人間関係をつくる力」の実態調査を実施し、学級担任との話し合いから指導援助プログラムの試案を作成した。約3か月間の中で、プログラムに基づく指導援助を行ってきた結果、自己肯定感や技能、自己表出などに好ましい変容が見られるとともに、友達と積極的にかかわる姿や学級を支持的であるととらえる児童の割合が増えたことから、「人間関係をつくる力」を育てる指導援助プログラムの有効性が確認できた。

第4節 教 育 相 談

教育相談部では、来所及び電話による相談を受けている。今年度の相談の概要は以下のとおりであった。

1 対  象  別

来所相談件数・人数、電話相談回数

※ 電話相談の回数は、対象となる幼児及び児童生徒について主として保護者・教員と相談したものである。


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