平成12年度教育年報 -259/272page

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第19章  ふ く し ま 海 洋 科 学 館

 第1節 概   要

 1 開館準備

 ふくしま海洋科学館の開館に向け,本館新築工事関運事業,展示生物の収集,飼育困難生物の飼育実験,及び展示資料評価等委員会の開催等を行った。

(1) 本館新築工事関連事業
 1. 植物展示工事
   本施設本館内の「ふくしまの川と沿岸」及び「熱帯アジアの水辺」における植栽工事を行った。

契 約 期 間

契約金額(千円)

契  約  先

11.6.30〜12.6.15

73,500

箱根植木株式会社

(2) 展示生物の収集,蓄養
 1. ストックヤード
   展示生物の事前蓄養(飼育)を行う施設として,ストックヤード(陸上蓄養施設)を2棟設置している。
  ・場 所;いわき市小名浜下神白
  ・施 設;軽量鉄骨平屋造
    置水槽棟:241.93m 2  1棟(置水槽約100台設置)
          12.4.1〜12.10.31設置
    設置水槽棟:788.42m 2  1棟 12.4.1〜13.3.31設置
 2. 南方系生物の現地蓄養施設
   本施設の「黒潮大水槽」等において展示を予定している大型魚類の採集・蓄養を行うため,海上生け簀を借り上げている。
  ・場 所;鹿児島県大島郡(奄美大島)瀬戸内町
  ・施 設;生け簀

(3) 展示資料評価等委員会
 1. 目  的
   本施設に展示する資料及び標本の評価及び関連する展示解説の監修を行い,もって円滑な開館に資する。
 2. 検討・審議を行う主な事項
  ・ 展示資料の学術的な価値及び的確性等の評価を行う。
  ・ 館内展示解説の監修
 3. 委員  (敬称略)

安 部 義 孝 ふくしま海洋科学館館長
上 野 輝 彌 国立科学博物館名誉研究員,元日本魚類学会会長
谷 口   旭 東北大学教授,日本海洋学会副会長
岩 崎 真 幸 東北学院大学教授,福島県文化財審議委員
石 井   勇 福島県農林水産部水産課長
竹 谷 陽二郎 福島県立博物館専門学芸員

 4. 開催状況
  ・ 第7回委員会
    日時;平成12年6月21日 午前11時〜午後3時
    場所;ふくしま海洋科学館 マリンホール
    議事;展示内容の説明について
       静止画コンテンツについて
 

 2 開  館

 「海を通して『人と地球の未来』を考える」を基本理念として,7月15日に施設が開館した。それに先立ち7月7日,8日に特別内覧会を実施した。

(1) 特別内覧会の実施
   特別内覧会を実施するため,参加者を公募した(4/26〜5/26 応募者総数 5,765名)。
   7月7日及び8日に特別内覧会を実施した(県内小中学校31校 約1,200名 一般県民 1,500名)。
   また,特別内覧会の選考にもれた方を対象に,特別見学会を実施した(7月1日 一般県民1,500名 ※見学範囲を限定して実施)。

(2) 開館記念式典;オープン(7月15日)
   式典は,来賓約200名を招待し,本館マリンホールにて実施した。
   川内村立川内第二小学校緑の少年団,郡山市立安子島小学校エコクラブ,小名浜海洋少年団のメンバーが,森・川・海の「循環の理念」を広くアピールした。
   テープカットは,いわき市立小名浜第一中学校吹奏楽部の演奏とともに知事,教育長他の方々により,ほぼ正午に行い,施設が開館した。
   式典後,地元団体主催による祝賀会が開催された。
 

 3 友好館の締結

 情報や飼育技術の共有,企画展示の共同開催等を行い,館間の連携を培い,もって,本施設のレベルアップに資することとし,友好館の締結を行った。

(1) 東京葛西臨海水族園
  ・平成12年8月21日(県民の日)締結

(2) アメリカ合衆国モントレー湾水族館
  ・平成12年11月3日(文化の日)締結
 

 4 水生生物保全センター

(1) 水生生物保全センター(新ストックヤード)の必要性
 施設開館準備の一環として,展示生物の収集について細部の検討を行った結果,以下の理由により新水槽施設の整備が必要となった。
 1. 飼育困難生物の研究及び飼育実験の継続
 2. 希少生物の繁殖及び研究
 3. 展示生物(植物を含む)の予備飼育


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