レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -069/451page
絶滅危惧T類 クマツヅラ科
ハマゴウ Vitex rotundifolia L.f 【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少A全ての生育地で生育条件が悪化
【形態】高さ30〜70pの落葉小低木。砂の中をはう茎から枝が出てきて斜上し、微細毛が密生した楕円形の葉を対生させる。7〜9月、漏斗形をした青紫色の花を枝の先に多数つける。花の長さは1.5p前後。
【分布】本州・四国・九州・沖縄、中国、朝鮮、東南アジア、ポリネシア、オーストラリアに分布する。
【県内の分布、生育状況】浜通り地方の海岸の砂浜にまれに生育している。いわき市の新舞子浜には半球状の大きな群落があったが、現在はみられない。
【生育に影響を与えている要因】海岸開発、防波堤の築造
【特記事項】海岸開発や防波堤造りを抑制し、自然環境を残すことが望ましい。
【主要文献】
福島県植物誌編さん委員会.1987.福島県植物誌.481pp.福島県植物誌編さん委員会.いわき.
絶滅危惧T類 ゴマノハグサ科
アブノメ Dopatrium junceum (Roxb.) Buch. -Hamil. 【選定根拠】D過去(30〜50年)の生育確認後、情報なし
【形態】抽水または湿地生植物。草高10〜20p。葉は狭長楕円形で、下部の葉は長さ1〜1.5p。上部の葉は次第に小さくなる。8〜9月、葉腋に唇形花を1個ずつつける。花は淡紫色で長さ5〜6o、上部では1p前後の柄がある。中部以下には柄のない閉鎖花をつける。1年草。
【分布】本州・四国・九州・琉球、朝鮮、中国、東南アジア、インドに分布する。
【県内の分布、生育状況】福島県植物誌(1987)に郡山市、白河市、表郷村、南郷村の記録があるが、いずれも古い資料に基づく記録であり、その後確認情報がない。
【主要文献】
福島県植物誌編さん委員会.1987.福島県植物誌.481pp.福島県植物誌編さん委員会.いわき.