理科野外観察の手引びき(小・中学校編)-059/82page

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29火山の噴出はどのようにしておこなわれるのだろうか

日本は火山国だと言われています。それだけに,どこに旅行をしても,火山に関係のあるところが観光地になっています。豊かな温泉や,美しい山や湖の調和それらは,殆んどみな火山に関係しているのです。
ここでは,特に火山の噴出のしかたについて考えてみたいと思います。
私たち力が火山が実際に爆発している様子を見ることは,非常に少ないものです。しかし,いつの時代にか爆発して,火口から出したいろいろの物(噴出物)を観察することはできるでしょうすなわち,地球の内部では,高い温度と高い圧力で多くの物質をとかしこんでいます(マグマ)。それかが地球表面の弱い部分(岩石の割れ目)を通って外に出されて,溶岩や火山レキや,火山灰となっていくのです。この場合;どんな物質を多く出すのかは,押し出す時の圧力の違いによって変ってきます。たとえば磐梯山のように,火道(地下と火口をつないでいる道)の上の方がふさかれているような場合には,水蒸気などのガスを主とした爆発になり(は−86のA),火口かふさがれていないときは,ガスの噴出と,溶岩か流し出されます。このように,火口の様子や,火道の太さの違いによって,火山灰が多かったり,'溶岩が多かったりと変化してくるわけです。
さらに,「火山と地形」でもふれていますかがそのマグマの灰分の違いによっても,爆発の様子が変ってくるのです。
ここで爆発の様子をもう少しくわしく考えてみましょう。図-86にあるように,火山はいろいろの物質を出してさます。Bは火山灰を中心とした噴出て;非常に広い範囲にとび散ります。高く吹きあげられたものは,上空の偏西風などの影響を受けて,南東の方に広かりますかがおちるときは粒のあらいのと,こまいものかが空気中でふり分けられてきて,地表では,きれいな層ができます。
一方,Cの場合は,粒があらい火山レキのようなものが多く,あまり,まきあげられずに,火山の斜面を流れくだるような噴出のしかたをします。そのため,あらい粒や,こまかい粒のものか,混じりあっていますし,全体の厚さも場所によってかなり変ってきます。このあたりの禄子を図-87でよく考えてみましょう
このような考え方で県内の様子を見てみますと,図-82のように溶岩にねばりけが強いものは,溶岩が流れずにかたまってしまうものや,図-83のように流れるものがあります。また,図-86,B,Cの例としては,「火山活動による岩石」


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