中学校技術・家庭科学習指導資料-032/50page

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7 使用法
(1)各部品の取り付けと配線は確実であるかどうかたしかめる。
(2)スイッチ本体と木台に示されたOFF印にそれぞれあわせる。
(3)電源にプラグを差込む。
(4)スイッチ本体をゆっくり右に回し,それぞれの合印で止め電球の明るさを比較的に観察する。
(5)合印の弱より強に回すのにしたがって,その明るさが増すことがわかる。
(6)明るさの変化は,接点板と接点の接触位置の変化であるから,その変化から,2箇の電球の接続方法の違いを知らせ,考えさせる。
(7)観察後は,左にスイッチ本体を回しOFFの位置で止める。
(8)交流100V電源のため,取り扱いにはじゅうぶん注意し,感電の防止につとめろ。
(9)電球100w2箇使用の場合相当の発熱竃なので,60wの電球に替えるのもよい。
8 解説
電気こんろなどの電熱器具の発熱体は,普通,コイル状裸ニクロム線を使っているのが大部分であることは前述のとおりである。しかし,この種の教具の場合は,工作上,絶縁,断熱,発熱体の固定,切り替えスイッチの取り付けなど困難をともなうことが多いので,電球を使用したわけである。
電気こんろ,ストーブ,ポット,アイロンなどの家庭用地熱器具は,「抵抗加熱」といって,導体に電流を流すと抵抗のために,その物体は発熱する。同じ導体でも,流れる電流が大きくなればなるほど多くの熱を発生する。また,同じ大きさの電流であれば,導体の抵抗が大きければ大きい程熱を多く出すことになる。
発生する熱の量は,カロリーという単位(cal)ではかる。1カロリーのジュール熱は,「14.5℃の水1gを15.5℃まで1℃だけあげるのに必要な熱量」をいうのである。
たとえば,抵抗Rの導体に,電圧Eを加えたとき,電流Iが流れたとすると
毎秒―I2R―の熱量

を発生することになる。
この関係を,ジュールの法則というが,抵抗のある導体に電流が流れて発生する熱を,ジュール熱(J)または抵抗熱とよんでいる。
いま,t秒間に発生する熱量Qは,次の式で示すことができる。


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